ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki

水銀燈の補習

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 黄昏時の金色が、教室に射し込み照らす。
 そんな教室に男子生徒が一人机に向かって何かプリントをこなしていた。
水銀燈「ほんっと、おばかさんねぇ~。私の筆記試験簡単だったはずよぅ? 基本的な事だけなんだから」
 プリントをこなす男子生徒にそう声かける水銀燈。
 男子生徒は、苦笑しながら「ヤマかけして失敗しました」と告げた。
 その言葉に、やはり苦笑しながら水銀燈は「おばかさん」と言い窓の外から見える黄昏色の空を見る。
 その姿を見た男子生徒は、しばらくの間ぽけぇっと水銀燈を見ていたが、慌てたように頭を振り
 プリントをこなすことにした。
水銀燈「良い空ねぇ……」
 やる事が無い訳ではないが、水銀燈は窓から見える空を見てそうつぶやいた。
水銀燈「そういえば、アナタは将来についてどうするのぅ?」
 ふと、水銀燈にそう声かけられ男子生徒は手を止めて水銀燈を見る。
 しばらくの沈黙の後男子生徒は「教師になるのもいいかな? って思ってます」と、はにかんだ笑みを浮かべてそう言った。
 水銀灯は、「何故?」と聞くと「先生方に憧れてるって言ったら良いですかね?」と、男子生徒。
水銀燈「そうねぇ……教師を目指すなら、補習受けないようにしなさいよぅ」
 と、水銀燈の言葉に男子生徒は、「いつもならちゃんとやるんですが」と苦笑で答える。
水銀燈「まぁ今回は、保健体育の前に国語の古文と英語があったからでしょ?」
 はい。と、男子生徒は苦笑してうなづいた。
 国語の古文と英語は、以外に難しくそちらを重点的にやればどうしても簡単な保健体育はないがしろになる。
 そのため、男子生徒は先ほど言った「ヤマかけ」をして見事に外れた訳だ。

 カリカリカリと、静かな教室に男子生徒の筆記する音が響く。
水銀燈「あと、プリント何枚ぐらいありそう?」
 あと、二枚ですね。と、男子生徒は答えながらプリントの穴埋めをしている。
 あら、そう。と、水銀燈は一度伸びをしてそう言うと教室の扉がガラガラと音を立てて静かに開けられる。
水銀燈「あら? 薔薇水晶先生?」
薔薇水晶「……差し入れ……です」
 そう言った薔薇水晶の手には、不死屋の袋と缶ジュースが三本。
 学校から近いと言う訳ではない不死屋で、買い物して戻ってくるのは少々の労力を使うであろうが
 薔薇水晶は、そんな様子も無く。プリントの穴埋めをしている男子生徒にどう? と聞く。
 あと、もう少しですよ。と男子生徒は苦笑した。
水銀燈「んじゃ、アナタが終わったら食べましょうか」
薔薇水晶「……ハイ……その予定で買ってきましたから……」
 と、水銀燈の言葉に笑みを浮かべて答える薔薇水晶。
 そして、男子生徒ができたー。と、言って机にぐてぇーと伸びる。
水銀燈「ご苦労様ぁ。じゃ、薔薇水晶先生が折角不死屋まで行って買ってきてくれたから、食べましょうか」
 はい。と、男子生徒は教壇の方にプリントを持って歩き、プリントを水銀燈に渡すと教壇に一番近い机に腰掛けた。
水銀燈「こらぁ、机に座るのはだめよぅ?」
 と、苦笑しながら言う水銀燈とそれを見てやはり苦笑する薔薇水晶。
水銀燈「まぁ、だーぁれもいないからいいけどね?」
 水銀燈はそう言うと、三人は小さく声を出して笑った。
 薔薇水晶が、不死屋から買ってきたのはこじんまりとしたケーキが三つに苺大福が三つ。
 三人は、それらを頂いてから水銀燈と薔薇水晶は職員室へ
 男子生徒は、「さようなら」と二人に告げて帰路に着いた。
 そんな水銀燈の補習授業。

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