ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 翠星石と卒業式

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「卒業生、退場!」
体育館の厳粛な空気から開放される途端一斉に喋りだす生徒たち。
笑ってる生徒、泣いている生徒、実に様々だが全員今日をもってこの学校から卒業するのだ。
それぞれ仲が良かった先生やお世話になった先生のとこに行き話をしたり、写真を撮ったりしている。
真「ええ・・・あなたも・・・元気でね。ん?渡したいもの・・・?・・・これは、ク、クンクンTシャツ!?」
水「うふふ。次の写真の人はだれぇ?」
薔薇「え・・・そ、その、こ、こちらこそ、お世話に・・・なりました・・・はい、
その調子で・・・これからも、頑張って下さいね・・・」
蒼「え~・・・こ、こんな色紙なんか・・・わ、わざわざありがとう、みんな・・・」
そんな輪から少し離れて静かに見守っている影があった。
翠(はぁ・・・結局、全員に楽しい授業だったと言わせられなかったです・・・)
寂しそうな顔で校庭の隅から見ている翠星石はどこか切なげだった。
翠(確かに、家庭科なんて英語や数学に比べりゃ印象薄いし、私自身のことも
好きな奴だっていねーだろうし・・・まぁ、予想してたですけど・・・)
してたけど・・・それでも数人は自分のもとにもにきてくれると思ってた。
しかし実際は誰も翠星石のことなんか目もくれず担任の薔薇水晶や、男女共に人気の蒼星石、
男子のみから絶大な人気の水銀燈のもとに行ってしまったのである。
予想はしていたとはいえ、実際になってみるとやっぱりキツい。
翠(これ以上ここにいてもしょうがないし・・・先に職員室で紅茶でも飲むです・・・)
とぼとぼと輪から離れ一人職員室にむかうのであった。

翠(ふぅ~・・・やっぱし静かなのが1番です・・・)
紅茶を飲みつつ雛苺の机にあったお菓子をぼりぼりと食べる翠星石。
雛苺が後で何か言ってくるかもしれないが、まぁ適当に流しとけば問題ないだろう。
翠(しかし・・・まだやってるですか・・・いい加減にしやがれです。)
式が終了してから1時間以上が経過している。もうみんな帰ってきてもいい頃なのだが誰もこない。
翠(たぁ~~く、ちび人間共は何をやってもトロいですねぇ・・・)
雛苺の机のお菓子はとうの昔に制覇してしまい鞄の中の7個目の苺大福を食べながら紅茶をすすっていると
外の方からドタドタと音がしてきた。
翠(ん・・・やぁぁぁっと帰ってきたですか。これで帰れるですぅ)
ガラッ
蒼「はぁっはぁっ・・・す、翠星石・・・?」
翠「やぁ~っと帰ってきたですか。待ちくたびれたですよ。さ、とっとと帰るです~~」
蒼「やっと見つけた・・・ちょっと、こっち!!」
翠「あ、あわわ、なにしやがるですか~~!!ちょ、痛い、痛いです。ひっぱるなです蒼星石ぃ!!」
靴にも履き替えさせてもらえず無理やり校庭に引きずりだされる翠星石。
蒼「みんな~翠星石見つけたよ~~!!」

生徒「あ、先生いたー!!」「翠星石せんせーい、一緒に写真撮ってくださーい!!」
「おい、翠星石せんせいたってよ。裏探してる奴にも連絡しろっ」「みんな~翠星石先生いたぞ~~!!」
わらわらと2人の周りに生徒たちが集まってくる。
翠「あ・・・あの、これは・・・なんですか・・・?」
思わず蒼星石の後ろに隠れていた翠星石に対し、蒼星石が優しく言う。
蒼「ここにが見つからないから30分以上探したんだよ。
まだ裏を探してくれてた生徒さんもいるからもっとくるんじゃないかな」
翠「えっ・・・わ、私の・・・ため・・・ですか・・・?」
とまどっている翠星石に生徒が手を組んでくる。
生徒A「先生~!腕組んでいいですか~!?」
翠「あっ・・・えっ・・・えと・・・」
生徒B「わ~~先生真っ赤になってる~可愛い~~wwハイ、チーズ☆★」
生徒C「せんせー、これ、うちのクラス全員で書いた色紙です!貰ってください!!」
生徒D「次はこっちも一緒に写真お願いします先生~」
翠「あっ・・・え、えっと、ま、待ちやがれこんちくしょーどもです!い、痛いです。
しょ、しょーかねぇから一緒に・・・グスッ・・・写ってやるです・・・エグッ・・・
か、感謝しやがれて・・・てめぇらですっ・・・」

生徒E「ん?せんせー、どしたの?泣いてるの?」
翠「ばっか!ちがうです!!ヒグッ・・・これは・・・そう、花粉、花粉ですよっ・・・」
泣かないようにしようとしてもどんどん涙がでてきて止まらない。
しかし、それを指摘されたって不思議といやに思わなかった。
翠(やっぱり・・・教師になって良かったです・・・)
今まで何度も挫折したり涙したりしてその度にもうやめたいと思ったが今は違う。
逆に自分がこんなに幸せで恐いくらいだ。
翠「あーもう!!体がちぎれるですぅ!!慌てなくてもそっちに行ってやるですから!!
順番も守れないですかこんのちび人間どもはぁぁ!!」
相変わらず言葉使いは悪いが顔は嬉涙と笑顔でくしゃくしゃだ。
そんな翠星石を見ながら蒼星石は静かに微笑み、他の先生たちの待つ職員室に帰るのであった。