ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 混じった世界 水銀燈の邂逅

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 その日は晴天。
 太陽が大地を照らし温かな日となった。
 水銀燈と呼ばれる彼女は自宅の自室で目を覚まし
 まだ眠いのか欠伸を一つ漏らした。

 馬鹿な男に貢がせた豪華なベットから降り
 覚束無い足取りで顔を洗いに行く水銀燈。
 冷水で顔を洗い幾分かの眠気が晴れるが……
 やはりまだ眠いのかまた欠伸を一つ漏らした。

 再び自室に戻り下着を新しい物に履き替える。
 脱ぎ捨てた下着は、後で纏めて洗う為に部屋に
 設置してある洗濯籠に無造作に放り込んだ。
 化粧をする為に水銀燈は、鏡の前に座る。

 鏡の直ぐ下には高級品の化粧品の数々。
 水銀燈は手早く化粧を済ます。ナチュラルメイクと言うヤツで。
 さて、此処までくると眠気も大方消えたのか
 最後の眠気を追い出す為に水銀燈はンーッと伸びを一つした。

 そして、立ち上がり母親から貰い受けたクローゼットを開ける。
 何時ものスーツを手に取りベットの方など顧みずベットの上に投げ乗せる。
 さぁ着替えようか……と、クローゼットを閉じて振り返った水銀燈。
 其処にあるのはベットの上に無造作に投げられたスーツだけでよかった。

 しかし、違った。
 何時の間にかベットの上には、投げ乗せられたスーツと……
 見た事の無い古い雰囲気をしていながらも綺麗な鞄が一つあった。
 不思議な事にその鞄に対して危険であるという危機感を抱かない水銀燈。

 何かに魅入られる様に水銀燈はその鞄を開けた。開けてしまった。
 鞄の中に入っていたのは人形。
 一瞬、水銀燈はソレが人形だと分からなかった。
 しかし、目に見える関節の部分を見てソレが人形だと認識する水銀燈。

 それよりも、その人形の容姿に驚いた。
 水銀燈そっくりなのだ……生き写しと言って良い位に……
 気味が悪い。多分他の人ならそう思っただろう。
 しかし水銀燈本人は違った。

 何処かになくした大切な物を見つけたような……
 大切な大切なナニか片割を探し当てたような……
 そんな感覚が水銀燈の全身を駆け巡る。
 訳が分からないが……水銀燈は、一筋の涙を流した。

 そして、水銀燈は……その人形の直ぐ側にあった発条巻きを手に取り。
 自分そっくりの人形を抱き上げる。
 陶器で出来ているかと思えば、その人形の肌の感触は人間の肌そのものであり……
 今にも動き出し「こんにちわ」なぞ言いそうだと水銀燈は小さく笑った。

 発条巻きをどうすればいいかは知っていた。
 いつ知ったのかは知らないし覚えてもいないだろう。
 しかし、どうすればいいのか知っていた。
 そして、水銀燈は自分そっくりの人形の発条を巻いたのだった。


「あらぁ貴女が……貴女は……私のマスターになってくれるの?」


 水銀燈そっくりの人形は、最初に尋ねた言葉はソレだった。
 最初は不敵な笑みを浮かべ馬鹿にした口調で言葉を紡ぎ始めるが……
 水銀燈を見るにつれその人形の口調は、何処か脅えたものになり
 そして最後には、願いに近い口調になっていた。

 それが、人間水銀燈とRozenMeidenと呼ばれる人形水銀燈の邂逅だった。