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JUMだって水銀燈の保健体育の授業なら絶対に休まないと思うんだ

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JUMだって水銀燈の保健体育の授業なら絶対休まないと思うんだ。

J「保健…か…」
JUMは時計を見上げ今の時間を確認していた。
だが、まだ授業が始まってから物の数分。期待していた程には時間の経過は優しく無い。
その現実にはため息を漏す。
J「はぁ…普通ならサボるんだけど…。」
銀「JUMく~ん、何をサボるの?」
JUMはぴくりと体を動かすと自分の不注意より先に先生の地獄耳を恨みながらも苦笑を交えて答えた。
J「…授業。」
堂々とした発言にクラス全体がざわめく。
銀「そう、今日の放課後に先生の所に来るのよぉ。」
J「……覚えて居ればね。」
残りの授業もこれだけで普通忘れるはずもないのだが、補習命令を出された事により反抗的な態度を取るが水銀燈はそれを無視し授業を再開した。


そんな事もあり授業は憂鬱に過ぎて行った。
雨が降っている…。

職員室にて
銀「根はいい子なのにねぇ…どうにかならないのかしら。」
金「かしらーって呼んだかしら?」
水銀燈は突拍子も無く現れるその相手に呆れを見せず口元に弧を描き微笑んで見せた。
銀「呼んだかもね。」
金「元気ないかしら?」


銀「元気はあるわぁ。唯、悩み事。」
金「相談にのるかしらー!」
蒼「僕で良かったら相談に乗るけど?」
一人増えた。でもうっとうしいとは思わ無い辺り本当に悩んで居る事を想像させられる。
一つため息を放つを水銀燈はそれを打ち明けた。
銀「貴方達、JUM君をどう思う?」
薔「ショタ…」
金・銀「!!!」
蒼「生徒にそれはいけないよ、薔薇水晶先生。」
一つ冷静に突っ込むが水銀燈と金糸雀は唖然としている。
蒼「えっと…優しいけど刺があるよね。」
紅「誰か呼んだのだわ。」
水銀燈「呼んで無い!邪魔よ邪魔ぁ。」

この四秒後、話を聞いて居たラプラスに薔薇水晶は問答無用で連れて行かれ何故か真紅も拐われた。
銀「もう時間だわ。行くしかないわねぇ…。有り難う、二人共。この補習であの子を変えて来るわよぉ~。」
金「頑張ってかしら。」
蒼「応援してるよ。」

水銀燈「結局…余計にやりずらくなったわねぇ。…JUM君…。」
水銀燈は職員室から出て行った。
迎うのは自習場所、一人の生徒を思い水銀燈は今日も行く。


――そして……


一方JUM、屋上にて

J「僕は何でいっつも…こんな。」
何時からか分からないがJUMの性格はひねくれてしまった。
否、何時かは分かる。でも、それは自分の弱さ故で否定したい事実。
ここで曲げては優しく接してくれる先生達を裏切る事実。
だからJUMもこの補習と言う小さな出来事を堺に変わりたいと思っていたのも事実。

突然誰も来ないはずの扉が開く。
その開けた犯人は翠星石で屋上であるが故に風に髪なびかせ近寄って来る。そして、後ろに来ると傘を開いた。
翠「雨の中、何かっこつけて悩んでるんですか?」
J「翠星石先生…。いえ、別に。」
翠「…本当に何も無いですか?」
J「無い。」

翠「………本当―――」
瞬間、言葉は遮られる。JUMが大きな声を出して。
J「うるさい…!僕を何も知らない他人の癖に。」
そこは先生、怒りを堪えぐっと微笑みJUMの頭を撫でた。


翠「確かに、先生はなにも分からないですぅ。でも、苦しんでるのは分かるですよ?ほら、もうすぐ水銀燈と補習ですよ?元気だせですぅ。」
一つため息を吐き出し立ち上がる。雨風で微妙にずれた眼鏡を真ん中に直し、静かに屋上の出口である扉に迎う。
途中、一言呟いた。
J「……有り難。」
立ち去るのを見送れば翠星石は空を仰ぎ。こう言った。
それが後に北の大地で有名な言葉になると知らずに。
翠「少年よ、大志を抱けですぅ!」
場所は補習場所の教室へと移る。


教室…ではなく昨日。そして職員室

何故か雪華綺晶と真紅と雛苺と言う絶妙なメンバーが集まっていた。
明日に何かを残す為に…。
雪「最近暇だと思いません?」
雛「雛莓はうにゅーがあれは十分なのー。」
雪「私は暇ですわ。真紅先生、貴方も最近は水銀燈先生と喧嘩が激しいんでしょう?」
紅「そうなのだわ。絆ックルを喰らわせ無いと気がすまないもの。」
真紅がジャブを始める。すると雛苺が暴力は駄目と制止に掛かる。
それを見て企む笑顔を浮かべる雪華綺晶が居た。

雛「どうなるJUM・水銀燈!なのー。」


やっとの事で補習。


扉が中途半端に開いて居る。特に気にする事も無く扉を開くJUM。
ご察しかと思うがJUMに不幸が振り注いだ。何と黒板消しクリーナーが落ちて来たのだ。
黒板消しではない。しかし幸いな事に加速がつかなかったのか怪我は無かった。

J「生徒を殺す気か?」
銀「へ?何の事よぉ~。大きな音がしたけれど…。」
教卓に突っ伏して居た水銀燈が顔を上げれば何か?と言い気に返事をした。
当然、JUMは声を荒げた。
J「黒板消しクリーナを仕掛けたのはお前だろ!」
銀「ち、違うわぁ!そんな事したらJUM君が怪我するじゃなぁ~い?って…怪我してない?」
J「無い…。」
JUMは半信半疑だが慌てぶりを見て問い積めるのを止めた。
ちなみに犯人は誰か?と考える人が多いと思うがこれは薔薇乙女でJUMの事が好きなドールがやったものだ。
邪魔をする為に。
怪我をすれば保健室行きは決まり。補習を邪魔出来る。
それに保健室ならば心配したと言い訳して水銀燈と二人きりにさせるのは避けられる。
生徒を好きになるのはどうかと思うが…。
ちなみに、水銀燈と蒼星石ではない。


J「で、補習しに来たんだけど?」
気を取り直す事にした。水銀燈はそれに合わせ何時も通りの態度で応答。
銀「保健体育の先生に補習って…ま さ か?」
J「違う!」
コンマ単位の速さで返事が帰る。
しかし、何処か同様が見られJUMは赤面した。
銀「冗談よ、冗談。それじゃ…服を脱いで頂戴?」
J「はい…って――」
JUMが答え終わる前、正確には突っ込む前に水銀燈に薔薇の花と日本史、ついでにパイが直撃した。
刹那、JUMは悟った。
J「三人の…敵!とと、先生?大丈夫か?先生。」
銀「ええ、大丈夫よぉ。」
水銀燈は投げられた物で真紅と薔薇水晶、それに翠星石か雛苺が居る事を察した。
お陰なのかはわからないが水銀燈の補習は真面目に着実に進む事となった。


JUMが好きかもリストから雪華綺晶と金糸雀が外れた。


その頃、教室前の廊下。
翠「よぉーしクリーンHIT!って…な…何か変な雰囲気ですぅ…。これはパイ爆弾が必要だなです。」
紅「絶対に上手くは行かせないのだわ。JUM君には悪いけど、水銀燈の恋は成就させないのだわ!」
薔「ショタ…ショタ…。」
小さいながらも廊下だと流石に響く。
つーか普通隣に居たら気付くだろ!
って突っ込みたいが三人は他の二人の存在に気付いた。
翠「な…なな…なななななんで此処に?」
紅「わ、私は水銀燈が悪さをしないようになのだわ。」
薔「水銀燈先生はショタが好きそうだから…。翠星石先生は何?」
翠「私は…ししし、心配だったんですぅ。元気がなかったから…。」
と、次の瞬間に水銀燈の爆弾発言。
とりあえず、翠星石はパイ
真紅は何故か薔薇。
薔薇水晶は持って居た教科書を投げた。

と、言う経緯。
無茶苦茶な状況だがこの二人は…。

雛「うにゅー可愛いよなのーうにゅーなのー!」
金「かしら可愛いよかしらかしらー!」
炸裂していた。ついでに苺大福を食べていた。酒入りの…。
そんな面白い状況の中翠・紅・薔の三人を見つめる魔の影が…。

JUMが好きかもリストから雛苺除外。


視点はやっとJUMに戻る。
銀「補習はこれで終わりよぉ…。」
J「ふぅ…。有り難うございました。えっと…また、今度教えてもらえませんか?」
銀「貴方が敬語何て珍しいじゃなぁい?勿論、良いわよぉ。その変わり、授業はサボらないの。」

JUMは今しかチャンスは無いと思ったのだ。無論、告白の。だが、忘れて居た。
廊下組を…。勿論見逃す訳も無く邪魔は入った。
J「……。僕は、水銀燈先生の授業はサボった事が無いよ。だって先生の授業は変態だけど面白いし、それに、僕は先生の事g」
銀「……JUMくn」

雛「うにゅーにお酒がうにゅーなのー!」
翠「パイが滅茶苦茶滑ったですぅ!」
紅「扉も粉砕!絆ックル!」
金「お酒かしらー!」
薔「あれ…?あれれ?教科書が飛んでく…。」

こんな展開、素晴らしいと思わないだろうか?
否、思うはずがない。そして…。
J「ギャー!」
銀「きゃあー!」
…合唱…。

ああ、蒼星石と雪華綺晶以外はラプラスにこってり叱られました。
そして、おわかりだろうが黒幕は雪華綺晶。コイツは酷い、影でクスクス笑って居た。ついでに蒼星石も見守って居た。
そして、後日談。


また別の日。
雪「うふふふふふふふ、楽しかったですわ。」
薔「お姉ちゃんの仕業だったんだ…やっぱり。」

何故こんなのになったか…。
まず、雪華綺晶は翠星石にJUMは翠星石が好きだけど水銀燈が補習を装い良からぬ事をする、と告げた。

妹にはショタコンの水銀燈がJUMに何をするか分からないなら見張っていてと、告げた。
雛苺と金糸雀には酒を与え酔わせ、真紅は水銀燈へと恨み再燃を図った。


策士である。ちなみにラプラスが直ぐに対応したのはきらきー様の告げ口によるもの。

結果、蒼の子以外は多大な被害を受けた。
そして授業。
J「言えなかったけど…これが良かったのかもな。水銀燈先生の授業をサボらず受けて居られれば十分だな…。」

そいて最後、生徒と皆さんに
水銀燈「これで終わりよぉ。」

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