ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 家庭教師はローゼンメイデン

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「うぅ~ん……ん~~んッ……ンン~~ン?」
「ちょっとジュン、さっきから何を唸ってるの?うるさくて読書に集中できないわ」
「あぁ、これ…柏葉がもってきたプリント。どうも世界史って苦手なんだよ」
「そう、大変ね。で、その世界史っていつの時代のことなの?」
「えぇ~っと第二次世界大戦のヨーロッパ辺りだな、だいたい60年前くらいかな?」
「第二次世界大戦? あぁ、あの人間同士がアリスゲームをしていた時代ね」
「アリスゲームって…お前なぁ、ん…?真紅、2次大戦を知ってるのか?」
「もちろんよ、私はあの時代に1度だけ目覚めた事があるのだわ」
「そ、そうなのか?良かったら僕に歴史を教えてくれないか?」
「私がジュンに?」
「うん、やっぱりその時代に生きていた話を聞くのが一番の勉強になるだろ」
「そうね、じゃ私たちローゼンメイデンがジュンに歴史を教えるのだわ」
「私達?私達って真紅だけじゃないのか?」
「当然よ、あの時代は雛苺も目覚めていたわ、そして水銀燈も…」
「翠星石と蒼星石、金糸雀はどうなんだ?」
「金糸雀は目覚めていたけれど翠星石と蒼星石は眠っていたわ。それよりもジュン、
教えてあげるのだからお茶くらい煎れてきてほしいものだわ」
「はいはい」

紅茶を煎れるため1階に下りると、そこには雛苺が落書きをして遊んでいる。
画用紙から絵がはみ出して床を汚しているのもいつものことだ。

「おい、雛苺、その落書き後で消しとけよな」
「はいなのジュン」
「あっ、そうだ。なぁ、雛苺、お前の前のマスターってドコに居たんだ?」
「とぅもえ~?」
「いや、巴じゃなくて柏葉にネジを巻かれる前の人だよ」
「コリンヌなのぉ~。ヒナはコリンヌにネジを巻かれたの~」
「へぇ~コリンヌってどこの人なんだ?」
「フランスって所にいたの~」
「へぇ~、フランスか…その時はどんな時代だったんだ?」
「うぅ~、よく解らないの~。でもでも戦争ぉ?っていうのが始まりそうだって
コリンヌのお父様が言ってたのぉ~」
「ふぅ~ん、真紅が言ってたとおりだな…なぁ雛苺、その時代の話を聞かせ
 てくれないか?ちょっと歴史を勉強したいんだ」
「了解なの~。ヒナ、ジュンに歴史を教えるのぉ~」

こうして真紅と雛苺は僕の家庭教師?になった。
この時、僕は苦手な世界史の問題を真紅や雛苺にやってもらえると考えていたが、
それが大きな間違いであったことに気付いたのは他のドール達が僕の家に着てからだった。

紅茶を真紅と僕の2セットをテーブルに置く、雛苺は冷蔵庫から苺ミルクセーキを
取り出して美味しそうに飲んでいる。
真紅はいつものように澄ました仕草でティーカップに口をつける。

「まだ少しヌルいわね…でも初めの頃よりマシになったようねジュン」
「はいはい、うれしい言葉ありがとうございます…つーか紅茶を煎れてきた 
 んだから歴史を教えてくれよ」
「いいわ、まず私はジュンたち人間が言う第二次世界大戦のときは英国にいたのだわ」
「イギリスかぁ~、それで真紅は紅茶にうるさいんだな…それで続きは?」
「まず私が目覚めたときはすでにドイツはポーランドに侵攻していたわ、そして2日後
には英国とフランスはドイツに対して宣戦布告したの。それが貴方たちの言う
第二次世界大戦の始まりだわ」
「へぇ~、そうなのか。でもどうしてドイツはポーランドに侵攻したんだ?」
「それは私も詳しくは知らないわ、水銀燈なら知っているでしょうね」
「ん?その当時に水銀燈はドイツにいたのか?」
「えぇ、ドイツにいたわ。たしか水銀燈のネジを巻いた人はロンメルとかって
言ってたわ」
「ロンメル……なんだか聞いたことがある名前だな…で、雛苺はその時はフランスに
いたんだよな?」
「はいなの、ヒナはフランスにいたの~、コリンヌのお父様とお兄様は戦争に行ったの~。
ヒナよく解らないけどコリンヌのお兄様は、ま、マジノ線とかいう場所に行くって言ってたの~」

「マジノ線? なんだそのマジノ線って、国境のことか?」
「うぅ~ヒナ解らないのぉ~」
「あら、雛苺、貴女フランスに住んでいてマジノ線も知らないの?  
 まったく呆れたわ。いい雛苺、それにジュン、マジノ線は………」

マジノ線―――フランが対ドイツ用に構築した巨大要塞線である。
北はベルギー、南はフランスとイタリア国境まで跨る巨大複合要塞で
あった―――。

「へぇ~、マジノ線って要塞のことだったのか。そんなに凄い要塞なら
 ドイツも簡単にフランスを攻撃できなかったんだろうな」
「うぅ~そうでもないのぉ~コリンヌのお父様やお兄様が出かけていって
 からすぐに水銀燈がいたドイツがフランスに来たの~」
「えっ、ちょっと待てよ、第二次大戦が始まってすぐにフランスは負けたのか?」
「そうよ、水銀燈が率いるナチスドイツは破竹の勢いで攻めてきたわ」
「おいおい真紅、別に水銀燈がドイツを率いてたわけじゃないだろ」
「いいえジュン! ナチスの侵攻の早さはまるで水銀燈のようだったわ」

1939年9月1日 ドイツ、ポーランドに侵攻
同年9月3日 イギリス、フランスがドイツに宣戦布告
同年10月6日 ポーランド降伏
1940年4~6月 ドイツはヨーロッパ全土に向けて侵攻する。
同年4月デンマーク 5月オランダ、ベルギー 6月ノルウェーが降伏
そしていよいよナチスドイツは6月5日にフランスに向けて侵攻した。

「そ、そんなに早い勢いでドイツは他の国を侵攻していったのか?」
「そう、あの時のドイツ軍の侵攻の速さを人は電撃作戦とよんでるわ」
「そうなのか、で、雛苺のいたフランスはどうなったんだよ?」
「6月5日に侵攻してから5日後の6月10日に金糸雀がいたイタリアがドイツと
組んでフランスに宣戦布告したのだわ」
「うぅ~金糸雀もイタリア軍もヘタレなくせに卑怯なのぉ~」
「そして6月14日にパリが陥落、6月22日にフランスは水銀燈に降伏したわ」
「そんなに早く降伏したのか、つーか水銀燈がフランスを降伏させたんじゃ
 ないだろー!!しかしその時フランスにいた雛苺はどうしてたんだ?」
「その頃のヒナはコリンヌに言われて鞄の中で眠りについたから…その先は
覚えてないの~」
「そうなのか……で、真紅がいたイギリスはどうしてたんだ?」
「水銀燈と戦っていたわ」
「だから水銀燈は関係ないだろ~!!ま、まぁいいか~それで
どんな感じで戦っていたんだ?」

ナチスドイツの猛攻に連合軍はフランス東部のダンケルグ地域に追い詰められていた。
その約40万の軍隊の撤退支援作戦「ダイナモ作戦」をイギリスは必死で行っていた。
その結果、約35万の兵士がイギリス本土に撤退できたが約5万人もの兵士の犠牲もでた。

「そして水銀燈は私がいる英国に対して侵攻作戦を始めたわ」
(もう真紅の中ではドイツ=水銀燈になってるな……)
「どんな戦いになったんだ?イギリスって日本と同じ島国だから戦艦同士
 の戦いみたいだな」
「ジュン、英国の海軍力と水銀燈の海軍力とでは差があったわ。
よって水銀燈が英国に上陸するには差がある英国海軍を倒す必要があるの。
それを水銀燈は得意の戦闘機を使ってきたわ。すなわち英国とフランス間にある
海峡で制空権をかけた戦いが始まったのだわ」
(た、確かに水銀燈は翼があってよく飛んでるけど……なんだかなぁ~)
「そうなのか、その戦いは凄かったのか?」
「人類史上最初の大規模な空中戦が起こったわ、人はその戦いを
バトル・オブ・ブリテンと呼んでいたのだわ!!」

ついに始まった真紅(イギリス)VS水銀燈(ドイツ)の戦い。そして同じ頃、
極東の大国ニッポン、そしてもう一つの超大国アメリカも時代が奏でる
戦の鐘の音色を鳴らさんとしていた。そう、人類史上最大規模の戦いの火が
今ここに紅蓮の炎を上げようとしていた。

熱く語る真紅の戦いの記憶に耳を傾けるジュン、いつの間にかお昼寝を始め
た雛苺、そんな所に傘をさした金糸雀、そして鏡から現れようとする水銀燈
の姿があった。はたしてジュンの勉強は、真紅の歴史教育は無事に済むのだろうか?
次回「家庭教師はローゼンメイデン」に急展開が待ち受ける!!



熱く語った真紅は紅茶を一口飲むとイギリスとドイツとの間に起こった戦い
“バトル オブ ブリテン”について話し出した。

「いい、ジュン。水銀燈と英国は空の覇権、すなわち制空権をかけて激し
 く戦ったのだわ。その時のスピットファイアーの勇姿は忘れられないわ」
「ん? 何だ、そのスピットファイアーって?何かの作戦名か?」
「呆れたわ、貴方は英国が誇る戦闘機の名前も知らないのね」
「戦闘機の名前かぁ~つーか普通はそんなの知らないよ!」
「ジュンはミニカーを沢山もってるようだけど、ロールス・ロイスって車は
 知ってるわよね?」
「あぁ、ロールス・ロイスって言えば高級車の代名詞みたいなものだよな、
 それがどう関係するんだ?」
「スピットファイアーのエンジンはそのロールス・ロイス製なのだわ!」
「へぇ~、そうなのか。でも真紅、お前よく知ってるなぁ~」
「当たり前よ、だって当時の私は工場でそのエンジンを組んでたのだから」
「へぇ~……ん?ちょっと待てよ、お前働いてたのかよ~~!!」
「………く、詳しいことは言えないのだわ!!と、とにかく英国はその戦闘機
で水銀燈を次々と落としていったわ」

怪しい、ここまで真紅の話を聞いていたがローゼンメイデンのドールが
戦闘機のエンジンを組んでいたなんて信じられないぞ…つーか真紅の言っている
ことって本当の話なんだろうか?水銀燈のネジを巻いたのはロンメルっていう
ドイツ軍人だって言うのもウソなんじゃないだろうか?
そんな疑問が僕の頭を駆け巡ったとき、不意に後ろから声が聞こえた。

「ふふふっ、何の話をしてるかと思ったら懐かしい話しねぇ~、ふ~ん
 スピットファイアぁ?あの紙飛行機がどーかしたのぉ~?」
「す、水銀燈。貴女どうやってここに?」
「フフ、あぁ~ら忘れたのぉ?私はPCモニターからでも侵入できることを。
 でも真紅ぅ、少し聞き捨てならないわねぇ、スピットファイアーが私の
メッサーシュミットを一方的にやっつけたみたいな言い方は許せないわぁ」

あぁ、水銀燈がやってきたぞ、僕の一番恐れているパターンだ。しかも水銀
燈まで「私のメッサーシュミット」とか言い出したぞ!しかも真紅と睨み合
ってるし…もしかして僕の部屋が戦場になるんじゃないだろうな?

「ねぇ、真紅のミーディアム、ジュン君だっけぇ?貴方は真紅に何を聞いていたのぉ?」
「せ、世界の歴史だよ。特に第二次世界大戦のことだけど…」
「ふぅ~ん…それで真紅はどこまで教えたのぉ?」
「今はバトル オブ ブリテンのところだわ!」
「バトル オブ ブリテン? ウフフフ、そんなのイギリスが勝手にそう
 言ってるだけじゃないぃ。それよりも他の地域でも我がナチスは手広く
 戦って真紅のイギリス軍を叩きのめしているわぁ~~ふふふ」

1941年・イギリスは植民地であったジブラルタルとアレキサンドリアを東と西
の拠点とし、キプロス、クレタ島をもってナチスドイツ、イタリア両国を牽制
していた。それに対しナチスドイツは持ち前の機動力、攻撃力で対抗。
同盟であったイタリア支援のためユーゴスラビア、ブルガリアなどのバルカン
半島を攻略。そしてギリシャを始めエーゲ海一体を手中に収めるとイギリス軍の
要の一つであったクレタ島も侵攻、陥落させてしまった。

「凄い強さだったんだなドイツ軍は」
「当たり前よぉ~ナチスの化学力は世界一ぃぃぃよぉ!!」
「くッ、す、水銀燈……しかし戦いはまだ始まったばかりだわ!!」

ん~、なんだか水銀燈が来てから余計に真紅の世界史授業がヒートアップし
そうだな。雛苺はさっきから眠っているし…しかしこれ以上ほかのドール達
がやってこない事を祈るばかりだな。
そう思いながら僕は険しい顔つきで向かい合っている真紅と水銀燈を見ていた。
その時、窓ガラスをコンコンとノックする音が聞こえた。
イヤな予感と共に目を向けるとそこには日傘をさした金糸雀がいる!!

「きたわね金糸雀。いや枢軸国の一員イタリア!!」
「イタリアじゃないかしらぁ、私はカナリアかしら~!って水銀燈もいる
かしら~。何の話をしてたかしら?」

あぁ、来たよ、来たよ、金糸雀まで来たよ。しかも話に入ってこようとしている。
それに水銀燈と握手までしてるよ…真紅は拳を握り締めて怒ってるし…
どーなるんだこれから先………。


眠ってしまった雛苺(フランス)に一人奮闘する真紅(イギリス)
それをあざ笑うかのように戦火は拡大し覇権を握ろうとする水銀燈(ドイツ)
そしてその水銀燈と熱い握手をする金糸雀(イタリア)はたしてこの先の運命はいかに?   
次回「家庭教師はローゼンメイデン」に庭師の双子が大和魂をもって登場かッ??