ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 派手さ無し。しかしもんじゃは旨きものなり

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~派手さ無し。しかしもんじゃは旨きものなり~



水「どこかに面白いことは転がってないかしら・・・?」

休日の午後。水銀燈は浅草を歩いていた。
基本的に都会人の彼女にとってこういう古い町並みは珍しい。
決して整っているとは言いがたいが、建築物などに歴史が感じられる。

水「ふーん・・・不便そうだけど風情はあるわねぇ・・・」

と、ガラにも無く感傷に浸る水銀燈。・・・そんな水銀燈が駄菓子屋の前を通ったとき、彼女の目に見覚えのありすぎる人物が。

?「えーと、そこのうまい棒を三本、サイダーを一瓶、あと酢昆布を下さいですぅ!」

水「何やってるの、翠星石・・・」


その人物とは水銀燈の同僚、翠星石であった。その声に彼女は振り向く。

翠「うわ、びっくりしたですぅ!何でおめぇがここに?」

水「・・・ここにいちゃいけないのぉ?ただの散歩よぉ。」

いや、貴女がここにいたら普通驚くでしょう。
そんな水銀燈の発言をエレガント・スルーし、翠星石は能天気に言ってのける。

翠「まぁ、とりあえずいいタイミングで来たですぅ。これから『もんじゃ焼き』を作ってもらおうと思ってたんですが
  おめぇも一緒にどうですぅ?」

まず『もんじゃ焼き』を知らない水銀燈。あまり乗り気ではないようだ。

水「え、遠慮しとくわぁ・・・って引っ張らないでぇ!」

ずるずると水銀燈を引っ張っていく翠星石。店のおばちゃんに告げる。

翠「ということでもんじゃ焼きを二人前お願いするですぅ。」

おばちゃんも嬉しそうだ。

お「あら、随分とべっぴんさんを連れてきたもんだ。二人前だね。ちょっと待ってて」

翠「翠星石はべっぴんじゃないんですかぁ!」

細かいところにツッコミを入れる。おばちゃんも苦笑だ。

お「ふふ、じゃあさしずめ『類は友を呼ぶ』ね。これでいいかしら?」

翠「話が分かるですぅ。」

まるで漫才のような会話に水銀燈はついていけずぽかーんとしていた。
そんな彼女を急き立てるように声をかける。

翠「ほら、とっとと座るですぅ。」

水「仕方ないわね・・・」

水銀燈も観念したようだ。大人しく座る。
準備が整うまでの間、翠星石はもんじゃ焼きについて水銀燈に教えることにした。
自信満々に語る翠星石。・・・彼女は江戸っ子なのか?

翠「翠星石もそこまで深くは知らないですが、とりあえず基本だけ教えるですぅ。
  もんじゃ焼きは東京の下町、月島ってところがが発祥の地らしいですぅ。
  最初は子供たちの為に駄菓子屋の店先に鉄板の焼台を置いて、その上でメリケン粉を水で溶いて薄く焼いて、
  しょう油をつけて食べたのが「もんじゃ焼き」の始まりってことですぅ。
  ま、始めはお菓子だったわけですね。
  今では大人がお酒のつまみにしてますけどねぇ。」

水「ふーん・・・要するに鉄板焼き?」

翠「まぁ百聞は一見に如かず、ですぅ。」

そんなことを言っているうちに材料が持ってこられた。

お「今日はどうするね?自分で焼くかい?」

翠「そうするですぅ。楓禮繁拳法奥義、『悶寫焼』(なんだそりゃ)を見せてやるですぅ!」

お「はっはっは。じゃあお願いしようかしらね。」

翠「もんじゃ焼きの作り方は・・・」

話すと長くなりそうなのでまとめよう。
もんじゃ焼きの材料はお好み焼きと似ている。キャベツ、揚げ玉、小麦粉、海老、イカなどだ。
まずはその材料をよくかき混ぜることが大切だ。小麦粉が固まっていると良くないので注意しよう。
その間に鉄板を温め、油を敷く。油は多めに塗るといい。
いよいよ具を盛るわけだが、盛り方にもポイントがある。
『ドーナツ型』に盛るのだ。生地から具材だけをドーナツ型に盛る。
焼けてきたら真ん中に残りの生地を入れ、かき混ぜる。
狐色になってきたら完成だ。

翠「・・・ですぅ。」

水「見た目は・・・良くないわねぇ。」

お好み焼きと違いしっかりとは固まらないのだ。少し躊躇する水銀燈。

翠「つべこべ言わず食べてみるですぅ!」

とりあえず一口食べてみる水銀燈。こういうのはアツアツのほうがウマいのだ。

水「・・・あら、なかなか美味しいわね。ビールが欲しくなるわぁ。」

「美味しい」で止めず、一言余計なのを付け加えるのが銀ちゃんクオリティ。

翠「コイツときたら・・・」

お「あははは、大胆な娘さんだねぇ!今持って来るよ。」

翠「申しわけないですぅ・・・」

と言いつつしっかり宴会に参加する翠星石。そうこうしているうちに日も暮れた。
・・・と、ここで聞き覚えのある声が近づいてきた。

真「お邪魔するわ・・・って、えっ!?」

雛「翠星石と水銀燈がいるのー!」

金「珍しいかしらー。」

翠「お、来たですねぇ。」

ぞろぞろと店内に入ってくるのは紛れも無く有栖学園の教師たち。彼女らもここの常連だったようだ。
水銀燈が居ることに驚くみんな。しかしその表情は嬉しそうだ。

蒼「君も来てたのかい。どう、美味しいでしょ?」

水「まぁねぇ。」

雪「・・・とりあえずうまい棒を200本・・・」

薔「・・・無理言わないの!」

その日は偶然にも全員が集まり大騒ぎとなった。おばちゃんの面白い話術も華を添える。
都会とは違う暮らし。しかしそこには便利さだけでは計れない『何か』があった。
一緒に騒ぎながら想う水銀燈。

水「ふん・・・こういう飾らない暮らしってのも悪くは無いみたいねぇ・・・。」

無論、それを口に出すことは無かったが・・・。


おわり。