手芸同好会。
顧問無し。
部員数一人
部費何故か学校から支給されている。
顧問無し。
部員数一人
部費何故か学校から支給されている。
今回は、その何故部費が支給去れる様になったかの御話である。
「と、立派に言ったもんだけど。たいしたもんじゃないですよ?」
と、JUMが手を動かしながら自分の正面に座る蒼星石に言う。
現在JUMが行なっている作業は、蒼星石のお気に入りのベストの解れを直すである。
現在JUMが行なっている作業は、蒼星石のお気に入りのベストの解れを直すである。
「へぇ……でも、同好会で部費が出てるのはここだけなんだよ?」
「あー……そうでしょうねぇ……うん」
「あー……そうでしょうねぇ……うん」
はい。と、解れを直したベストを蒼星石に手渡す。
蒼星石は、ありがとう。と一言言ってベストを受け取る。
蒼星石は、ありがとう。と一言言ってベストを受け取る。
「一応、我らが校長に承認してもらったんですよ」
「ローゼン校長が?」
「ローゼン校長が?」
よく承認してもらったね? と、蒼星石は感心したように言う。
そんな蒼星石を見てどこか苦笑をもらすJUM。
そんな蒼星石を見てどこか苦笑をもらすJUM。
「ラプラス教頭といつもの追いかけっこをしていた時、ローゼン校長を捕獲したんですよ」
こう、ガシッと肩つかんで。と、蒼星石の肩をガシッとつかむJUM。
突然の事に驚く蒼星石。しかし、すぐに肩をつかんだ手は離される。
突然の事に驚く蒼星石。しかし、すぐに肩をつかんだ手は離される。
「で、脅したんです。『手芸同好会に部費だせ。出さねばラプラス教頭の生贄』
泣いて頷いてくれました。うん。ちゃんと血判状も書かせましたよ~」
泣いて頷いてくれました。うん。ちゃんと血判状も書かせましたよ~」
と、JUMは一枚の紙を見せる。
殴り書きながら、私ローゼンは、手芸同好会に部費を出す事を承認します。
と、書かれてある。
殴り書きながら、私ローゼンは、手芸同好会に部費を出す事を承認します。
と、書かれてある。
「かなり切羽詰って逃げてた時だったんで、簡単にすみましたね」
そういうJUMに、蒼星石は苦笑しつつ
(JUM君って黒かったっけ?)
と、思ってたりする。
「あ、そうだ。JUM君」
「はい?」
「君、人形とか作れるんだよね? ほら、オディールさんが持ってた二つの人形とか」
「あぁ……色違い雛ちゃん人形ですね?」
「それでね? 僕の人形つくってくれない?」
「へ?」
「はい?」
「君、人形とか作れるんだよね? ほら、オディールさんが持ってた二つの人形とか」
「あぁ……色違い雛ちゃん人形ですね?」
「それでね? 僕の人形つくってくれない?」
「へ?」
ここの常連なら、大体自分の好きな教員のデフォルメ人形を作ってくれと依頼に来るのだが……
蒼星石の頼みは、自分自身の人形を作って欲しい。と、珍しい頼みだったので
JUMは、変な声を出してしまった。
蒼星石の頼みは、自分自身の人形を作って欲しい。と、珍しい頼みだったので
JUMは、変な声を出してしまった。
「えーと……深い意味はないんだけど……JUM君の人形一つ欲しいなぁって思って……」
「あー……分かりました。あ、それと……人形にも種類があって……皆が良く頼むデフォルメの人形。
まぁぬいぐるみ? っぽいのとフレンドシップドール達みたいな昔良きドール
……この場合精妙に作るのでその依頼した対象物とほぼそっくりになりますが? どっちにします?」
「ん~と……すぐ出来るのは?」
「デフォルメですかね? 大体二日で出来ます」
「じゃぁそっちでおねがい」
「分かりました。それじゃ二日後取りに来てください」
「わかったよ」
「あー……分かりました。あ、それと……人形にも種類があって……皆が良く頼むデフォルメの人形。
まぁぬいぐるみ? っぽいのとフレンドシップドール達みたいな昔良きドール
……この場合精妙に作るのでその依頼した対象物とほぼそっくりになりますが? どっちにします?」
「ん~と……すぐ出来るのは?」
「デフォルメですかね? 大体二日で出来ます」
「じゃぁそっちでおねがい」
「分かりました。それじゃ二日後取りに来てください」
「わかったよ」
そう言った後、蒼星石は「部活あるから」と部室を後にした。
注:フレンドシップドール。
一九二七年昭和二年にその年のひな祭りにあわせて
アメリカ人から送られてきた友情の人形。
全部で一万二千七百三十九体送られてきたが……
現在存在するのは二百体以上。
一九二七年昭和二年にその年のひな祭りにあわせて
アメリカ人から送られてきた友情の人形。
全部で一万二千七百三十九体送られてきたが……
現在存在するのは二百体以上。