ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki

あるインストラクターの悩み

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有栖学園第2体育館2階トレーニングルーム。ここがアタシの仕事場さ。
おっと、自己紹介が遅れたね。アタシはこの学校の事務員レンピカだよ。
まあ、事務員と言ってももっぱら肉体労働ばっかなんだけどね。
ここはそんなアタシの数少ない事務活動の場所って訳さ。
仕事内容は大雑把に言うと、利用希望者の登録とその管理、トレーニングマシンの点検整備、利用者への指導って所かな。
指導って言っても、常連客の殆どは運動部だから顧問の先生たちに任せてる。
だからアタシはそれ以外の、主にダイエットとかが目的でやってくる生徒達の面倒を見ている。
まあ、大抵は途中で挫折してくんだけどねぇ。でも、最後まで頑張った奴も居る。
初めて来た時は体重100キロ以上で体脂肪率30%を大幅に越えてたんだが、1年で20キロ落として、
2年でさらに10キロ以上落として、最終的に65キロで卒業していった奴が居た。
そいつの頑張り様を今来ている連中に話したりして励ましてるんだ。

生徒達は基本的に皆大人しい連中ばっかだな。
まあ中には馬鹿やる連中も居るが、先生たちに比べたら・・・まだマシだろうな。
よし、今日はヒマだし、そんな困った先生たちの話をしてやるか。
う~んっと、まずはよく来る家庭科二人組だな。

翠「うぅ・・・家庭科教師として太ったなんて口が裂けても言えねぇですぅ」
雛「ヒナ、もっとうにゅ~を食べたいけど、そうするには5キロは痩せなきゃいけないの~」
この二人は大抵こうだ。科目柄色んな料理を作っては食べをしなきゃならないから、言ってる事は納得する。
だが・・・。
翠「レンピカ、すぐに2キロほど痩せる方法は無いですかぁ」
雛「出来たらうにゅ~を食べながら、楽しく痩せたいの~」
これだ・・・努力をしようとかそういう気概が全く感じられないんだ。
心の中でぼやきながらも、アタシはとりあえずエアロバイクをやらせる。
しかし・・・。
雛「ヒナ疲れたの~・・・」
翠「こんなに苦しい奴よりももっと簡単なのはねぇんですか?!」
10分ぐらいで言われてもなぁ・・・・・・。
それじゃあエアロビクスでもやらせてみるかと準備しようとした時、また面倒な客が来た。

金「ダイエットでお困りの皆々様、お待たせかしら~!」
何がそんなに楽しいのか良くわかんないけど、満面の笑顔でやってきた金糸雀先生。
よく見ると、手には怪しげな機械がどっさりと有った。
そう、金糸雀先生は偶に自分の発明品とかを持ってきては、その時トレーニングルームに居る人に実験をやらせるんだ。
もちろん、それがまともに終わった例は無いさ。大抵は後でアタシが面倒見なきゃならない。
雛「何を持ってきたの?」
金「ふっふっふ、聞いて驚かないで欲しいかしら~。これこそ究極のダイエットマシン。アブト○ニックやア○フレックスなんか
   目じゃないかしら~!!」
金糸雀先生はそう言って持ってた者をこれ見よがしに見せ付けたんだけど・・・。
前にラグビー部(仮)が着けてた様な・・・。
翠「おお、スゲェですぅ!」
雛「金糸雀先生凄いの~!!」
金「ふふふ、見て驚くのはまだ早いかしら~。このダイエットマシン『ビューティーお咲ちゃん』にはありとあらゆる運動の・・・」
ここで、そのマシンが如何に凄いのか語ってたみたいだけど、アタシには右から左。
ふと目線を逸らしたら受付に希望者が来てたから場を離れたけど、それからしばらくして中から二人の悲鳴が聞こえてきたなぁ。
まあ、運動(?)の甲斐あって痩せたみたいだから、怪我の巧妙って奴かねぇ?

次に困るのが、意外だと思うだろうけど蒼・・・じゃなかった蒼星石先生だよ。
意外でしょ?でも、アイツの性格は時に困った事になる事もあるんだよねぇ。
付き合い長いから分かるんだけどさ、アイツは自分の事を過小評価する所がある。
その上『自分に出来ることは他の皆も出来る』って考えてる所もある所為か、それが元で大変な事になったりするんだよね。
前にこんな事が有ったよ。

蒼「やあ、レンピカ。お疲れ様」
いつもの様に空手部と剣道部の部員達を引き連れてトレーニングルームへとやってきた蒼星石先生。
いつもはそのまま部員達の指導をしているだけだったんだけど・・・。
蒼「最近体も鈍ってきたし、今日は僕もトレーニングしようかな?」
そう言って、ベンチプレスの所へと向かったんだ。
アタシが言うのもなんだけどさ、アイツ、生徒達からかなりの人気者なんだよね。
当然、ベンチプレスに集まるわけよ。で、その時1人の部員が言っちゃったんだよ。
A「蒼星石先生、何回出来るか競争しませんか?」
蒼「・・・え?・・・う~ん、いいよ」
一緒にトレーニングするのは楽しいし、お互いに励みになるんだけどさ。
これが競争になると途端に危なくなるんだよ。無理しちゃうから。
その時、蒼が持っていたのは60キロのバーベルだったかな?
じゃあ、同じ重さでって事になってね。普段は20キロとか30キロ、多くても40キロなんだけど・・・。
アタシが側に居なかったら、2~3人は潰れてたね。
という訳で、蒼もちょっと困ったお客さんって訳さ。

でもまぁ、ここまでは良くある話なんだろうなって思うよ。金糸雀先生は論外だけど。
一番困ったのがあの二人だよ・・・。

真「今日は・・・来てない様ね」
この人はここに来る時、決まって中に誰がいるか確認する。
まあ、お互い天敵みたいなもんだから仕方ないんだろうけどね。
真「さ、今日も頑張るのだわ」
真紅先生はそう言ってバタフライマシンの所へと向かっていった。
あの人は基本的にバタフライマシンしからやらない。紅茶漬けで食事量も至って普通な所為か、特に太るとかいうのは無いらしい。
まあ、あのくんくんとか言う奴に『ダイエットするといいよ』って言われたら多分20キロぐらい平気で落とすんだろうけどさ。
それはさておき、アタシは呑気に雑誌をパラパラめくりながら読んでると・・・やってきたよ『天敵』が。
水「あらぁ?こんな所で会うなんて奇遇ねぇ?」
真「・・・私は別に会いたくなかったのだわ」
全く・・・この時点で周囲の気温が3度ほど下がってるじゃないか。
とりあえず他の生徒達を避難させようとしたら、向こうの方が早かった。
水「そんなに一生懸命大胸筋鍛えても、大きくなるのはぁ胸囲だけよぉ?くすっ・・・」
真「・・・私は健康のために運動をしているのだわ」
水「どれだけ運動してもぉ、カフェイン中毒じゃぁ意味無いわぁ」
真「ヤクルト中毒に言われたくないのだわ」
水「・・・・・・」
真「・・・・・・」

そこから先は想像通りだよ。お互い最終的にはボディ○レード片手に一騎打ち。
トレーニングマシンを何故かぶっ壊すし、鉄アレイとか平気で投げ合うんだぜ?あの二人。
修理にどれだけの期間と代金が必要だったかと・・・修理に来たメーカーの人に『どうやったらこんな壊れ方するんですか?』って言われて恥ずかしかったよ。
とまあ、これが今抱えるうちの困った先生たちさ。
え?『雪華綺晶先生と薔薇水晶先生は?』だって?
あの二人は問題無いよ。雪華綺晶先生は『自然の中で鍛えられた筋肉が一番使い物になる』って利用しないし、
薔薇水晶先生は現状維持の為だけに来てて、すぐに終わるから。
という訳で話はお終い、そろそろ客が来る頃なんでね。また今度な。

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