ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 【私】と【水銀燈】

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 「そういえば、水銀燈先生ってなんで先生になろうとしたの?」
 こんな、質問がめぐの口から漏れた。
 いつもなら、教える理由なんてないわぁ~。などと言ってはぐらかすのだが……
 めぐのこの質問は、実に二万四千二十七回目だった。
 多分、また教える理由なんて無い。など言ってしまったら明日もまた聞いてくるだろう。
 私は、ため息をついた。
 そもそも、教師になった理由なんて無いのだが……
 はて……待てよ? 【本当に】無かった? いや……誰かに……
 そう、誰かに教師になれば良いと教えられたんだ……

 小さい頃、アルビノとして生まれ虐められていた時に、私と同じアルビノの大人に助けてもらった。
 それを思い出せば、こう髪を伸ばしているのもその助けてもらった大人を真似てだった。
 顔は思い出せない……でも、髪の色と瞳の色は覚えている。
 私と同じ銀色で紅の瞳。
 そして、今の自分と同じような「~よぉ」などと、言葉を伸ばしていた。
 あぁ、そうか憧れて私はあの人と同じような癖をつけたんだ。
 私は、その人に「なんで私は虐められるの? なんで?」と、聞いた。
 その人は「人間と言うのは、少しでも違う所があれば、同じ人間にもつらくあたるのよぉ」と答えた。
 どうすれば虐められなくなるの? と、尋ねるとその人は
 「教師になりなさい」と、簡素に言った。
 何故?
 「教える立場になれば、虐められる可能性は低くなるわぁ。まぁそれだけじゃなくて精神的にも強くなりなさぁい」
 そう、この言葉で私は教師になろうと思った。
 実に、【それだけ】の理由だ。

 その後も、その人は私を助けてくれた。
 「いい? アナタが、【私はか弱いの】なぁんて雰囲気だしてるから虐められるのよぉ? だから、凛とした態度をとりなさぁい」
 「虐められたのなら、虐めかえしなさぁい。ほめられた事じゃないけどぉ……良い諺があるわぁ……やられたらやりかえせ」
 「アナタは、見目も美しいし可愛いのだから男の子を味方につけなさぁい。方法は教えてあげるわ」
 よくよく考えたら、今の私を作ったのはあの人じゃないか? と、思う。
 効率の良い男の落とし方とか、やられたらやりかえすなんて絶対そうだ。
 あの頃の私は、もうナヨナヨとした【お嬢様】だったのだから。
 初めて、虐めを精神的にも肉体的にも跳ね除けた日、あの人に「勝った」と伝えた。
 そうしたら、あの人は笑って「じゃぁ、もう私が教える事はないわねぇ~」などと言って私の頭を撫でてくれた。
 お母さんやお父さんとは違った【あたたかさ】を感じて、嬉しかった。
 その後、あの人は最後に「教師になった未来。アナタは本当の意味で親友って呼べる人たちに出会うわぁ……」
 そういって苦笑を一つした後「嫌だって言っても、無理よぉ? 絶対できちゃうから」
 私は、その言葉に首を傾げたが……今できなくても未来にできるなら嬉しいな。と思った。

 まぁ、今の今まで忘れていた事なんだけどね?
 そうそう、ここまで思い出せばあの人が去る時に言ったあの人の名前を思い出した。
 【水銀燈】
 そう、あの人の名前は【水銀燈】だった。
 あの人は私で私があの人。
 何て事は無い。あの人は、どう言う訳があの時の【私】にであって未来に起こる事を少し教えてくれたのだ。
 お礼を言いたかったが、言う必要は無いと言う事か。
 とりあえず、めぐには適当に教師になった理由を答えて私は、珍しく公務を全部終わらせた。
 そして、昔あの人【水銀燈】に出会った場所へ行く事にした。

 「あなたたちぃ~ なぁにしてるのかしらぁ? 虐めならぁ……赦さないわよ?」

 そして、私はアルビノの少女と出会う。