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将棋は策士向けのゲーム?」(2006/05/07 (日) 20:49:32) の最新版変更点

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金糸雀は将棋部の顧問をしている。 “自称”策士だけあってこの手の勝負は得意のようだ。 今日も部活で生徒の悲鳴が木霊する…。 金糸雀「王手、かしらー!」 女子生徒「あーん、また負けた~。先生強すぎ~…。」 金糸雀「カナは学園一の才女にして策士かしらー。こういうのは十八番かしらー!」 そうこう話しているうちにどこからともなく雛苺がやってきた。 雛苺「わあ、面白そうなの。ヒナもやりたーい。」 雛苺は将棋のルールは知っているが実戦経験のない初心者。 金糸雀「いいわよ。10秒でKOかしら~。」 男子生徒「10秒で倒すのは無理でしょ?でも、短時間で決着がつきそうなのは確かです。」 女子生徒「そうね。雛苺先生、歩兵や香車でやみくもに突っ込んで行きそう…。」 雛苺「ぶぅ~、ヒナそこまで単純じゃないもん!」 金糸雀「ふふふふ、雛苺先生相手なら玉将だけで十分かしら。」 実際に強い相手と戦うときは駒落ち将棋と言って、強い人に飛車か角、あるいは飛車と角の両方、さらに香車や桂馬なしで戦ってもらうことである。 金糸雀は王将だけの究極の駒落ちで雛苺と勝負するという。 一見非常に優勢に見えるがちゃんと戦略を立てて行かないと逆に劣勢に立たされる場合がある。 金糸雀は雛苺が弱いと思っているのだろうか。 雛苺「玉将って全方向一マスしか進めないやつでしょ?それ一つで挑むなんてヒナを舐めすぎなのー!!」 こうして金糸雀(王将一駒)VS雛苺の将棋バトルが始まった。 ルール上まずは金糸雀の先手でまず王将を前に出す。 本来ならここで角将が自由に動けるよう歩兵を一歩前に出しておけば、後々玉将の行動範囲を大きく制限できただろう。 しかし、雛苺はそうとも知らず、歩兵をひたすら前に出していくのみだった。 それが裏目に出たのか、金糸雀に駒をどんどん奪われていく。 そして気がついた頃には雛苺の駒はほとんど金糸雀のものとなっていた。 そして……。 金糸雀「王手!!かしらー!もう逃げられないわよ!」 金糸雀の駒は雛苺の王将の行動範囲を完全に制圧していた。もう逃げようがない。 雛苺「ま、負けたの…。」 金糸雀「雛苺先生、あなたは最初の一手で大きなミスを犯したちゃったのかしらー。」 雛苺「え、大きなミス?どこなの?」 金糸雀「それは言えないかしらー。自分で考えなきゃ。駒の特徴をしっかりと把握すればすぐに答えが見つかるはずよ。」 雛苺「う、うん。じっくり考えてみるの…。」 そう言うと雛苺は部室をあとにした。 男子生徒「先生、あの最初の一手ですが角将が前に出られるように歩兵を一歩前に出しとけばいいんでしょ?」 金糸雀「正解かしらー。角将を敵陣のほうに出して馬に昇格させれば敵の王将は思うように動けなくなるかしらー。」 女子生徒「あと飛車も動かして……。要するに飛車と角将で敵の王将を追い詰めろってことでしょ?」 金糸雀「そのとおりかしらー。まあ、将棋っていうのは一種のちょっと難しいパズルみたいなもんかしらー。      でも難しいからやりがいがあって楽しいのよね~。簡単に解けちゃつまらないでしょ?      カナ、こう言った戦略練るゲーム大好きかしらー。」 次の日、ぼろ負けした雛苺がリベンジしにやってきた。 雛苺「こ、今度は負けないのー。」 金糸雀「昨日言ったこと、ちゃんと分かってもらえたかしらー?」 金糸雀は再び王将だけで挑んできた。 雛苺「えっと、たしかここで角将が動けるように歩兵を前に……。」 金糸雀「(あ、昨日言ったことちゃんと分かってるみたいね。でも次はどうかしらー?)」 雛苺「次はこの飛車を動かして、と。」 金糸雀「(嘘?!飛車もちゃんと使いこなせてる。)」 そして王将との距離を詰めたり牽制したりでいつの間にか雛苺が金糸雀に王手をかけていた。 金糸雀「す、すごい…。たった一日でどうやってここまで成長したの?」 雛苺「なんて言うか…。角将と飛車を使いこなせば何とかなるかな、と思って。」 ただの思いつきとはいえ、王将対策をちゃんとしていた雛苺に金糸雀は驚きを隠せないでいた。 金糸雀「す、凄いわ…。この調子だといずれカナと互角に渡り合える日が来るのかもしれないかしらー。」 雛苺「うん。ヒナ、もっともっと強くなって金糸雀先生を打ち負かすのー!」 金糸雀「調子に乗るなかしらー。」 お互いに笑い合う。その後、二人はプライベートでも将棋を楽しむようになったとか。
金糸雀は将棋部の顧問をしている。 “自称”策士だけあってこの手の勝負は得意のようだ。 今日も部活で生徒の悲鳴が木霊する…。 金糸雀「王手、かしらー!」 女子生徒「あーん、また負けた~。先生強すぎ~…。」 金糸雀「カナは学園一の才女にして策士かしらー。こういうのは十八番かしらー!」 そうこう話しているうちにどこからともなく雛苺がやってきた。 雛苺「わあ、面白そうなの。ヒナもやりたーい。」 雛苺は将棋のルールは知っているが実戦経験のない初心者。 金糸雀「いいわよ。10秒でKOかしら~。」 男子生徒「10秒で倒すのは無理でしょ?でも、短時間で決着がつきそうなのは確かです。」 女子生徒「そうね。雛苺先生、歩兵や香車でやみくもに突っ込んで行きそう…。」 雛苺「ぶぅ~、ヒナそこまで単純じゃないもん!」 金糸雀「ふふふふ、雛苺先生相手なら玉将だけで十分かしら。」 実際に強い相手と戦うときは駒落ち将棋と言って、強い人に飛車か角、あるいは飛車と角の両方、さらに香車や桂馬なしで戦ってもらうことである。 金糸雀は王将だけの究極の駒落ちで雛苺と勝負するという。 一見非常に優勢に見えるがちゃんと戦略を立てて行かないと逆に劣勢に立たされる場合がある。 金糸雀は雛苺が弱いと思っているのだろうか。 雛苺「玉将って全方向一マスしか進めないやつでしょ?それ一つで挑むなんてヒナを舐めすぎなのー!!」 こうして金糸雀(王将一駒)VS雛苺の将棋バトルが始まった。 ルール上まずは金糸雀の先手でまず王将を前に出す。 本来ならここで角将が自由に動けるよう歩兵を一歩前に出しておけば、後々玉将の行動範囲を大きく制限できただろう。 しかし、雛苺はそうとも知らず、歩兵をひたすら前に出していくのみだった。 それが裏目に出たのか、金糸雀に駒をどんどん奪われていく。 そして気がついた頃には雛苺の駒はほとんど金糸雀のものとなっていた。 そして……。 金糸雀「王手!!かしらー!もう逃げられないわよ!」 金糸雀の駒は雛苺の王将の行動範囲を完全に制圧していた。もう逃げようがない。 雛苺「ま、負けたの…。」 金糸雀「雛苺先生、あなたは最初の一手で大きなミスを犯したちゃったのかしらー。」 雛苺「え、大きなミス?どこなの?」 金糸雀「それは言えないかしらー。自分で考えなきゃ。駒の特徴をしっかりと把握すればすぐに答えが見つかるはずよ。」 雛苺「う、うん。じっくり考えてみるの…。」 そう言うと雛苺は部室をあとにした。 男子生徒「先生、あの最初の一手ですが角将が前に出られるように歩兵を一歩前に出しとけばいいんでしょ?」 金糸雀「正解かしらー。角将を敵陣のほうに出して馬に昇格させれば敵の王将は思うように動けなくなるかしらー。」 女子生徒「あと飛車も動かして……。要するに飛車と角将で敵の王将を追い詰めろってことでしょ?」 金糸雀「そのとおりかしらー。まあ、将棋っていうのは一種のちょっと難しいパズルみたいなもんかしらー。      でも難しいからやりがいがあって楽しいのよね~。簡単に解けちゃつまらないでしょ?      カナ、こういった戦略練るゲーム大好きかしらー。」 次の日、ぼろ負けした雛苺がリベンジしにやってきた。 雛苺「こ、今度は負けないのー。」 金糸雀「昨日言ったこと、ちゃんと分かってもらえたかしらー?」 金糸雀は再び王将だけで挑んできた。 雛苺「えっと、たしかここで角将が動けるように歩兵を前に……。」 金糸雀「(あ、昨日言ったことちゃんと分かってるみたいね。でも次はどうかしらー?)」 雛苺「次はこの飛車を動かして、と。」 金糸雀「(嘘?!飛車もちゃんと使いこなせてる。)」 そして王将との距離を詰めたり牽制したりでいつの間にか雛苺が金糸雀に王手をかけていた。 金糸雀「す、すごい…。たった一日でどうやってここまで成長したの?」 雛苺「なんて言うか…。角将と飛車を使いこなせば何とかなるかな、と思って。」 ただの思いつきとはいえ、王将対策をちゃんとしていた雛苺に金糸雀は驚きを隠せないでいた。 金糸雀「す、凄いわ…。この調子だといずれカナと互角に渡り合える日が来るのかもしれないかしらー。」 雛苺「うん。ヒナ、もっともっと強くなって金糸雀先生を打ち負かすのー!」 金糸雀「調子に乗るなかしらー。」 お互いに笑い合う。その後、二人はプライベートでも将棋を楽しむようになったとか。

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