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翠星石とラーメン屋」(2006/03/03 (金) 14:32:43) の最新版変更点

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男子A「………」  昼飯に、初めて近くのラーメン屋でラーメンを食べた。  しかし、お世辞にもうまいといえないラーメンで、なんか食べ終えて具合が悪くなった。  それに、値段の割には量が少ないしチャーシューも生まれたての赤ん坊の手のひらサイズ。  ぼったくりだろ……と、しょうがなく食べたのだが……さっきも述べたとおり具合が悪くなるわ  量少なくて空腹だわと、二重地獄の中に俺は居る。  もうあんな店いかねぇ……他のやつらにも教えておこう。  そんなことを思いながら男子Aは、廊下をトボトボあるいていた。 翠星石「ん? お前どうしたですか?」  男子Aの前から歩いてきた翠星石とすれ違う瞬間、翠星石は男子Aにそう声かけた。 男子A「あ、翠星石先生……いや……ちょっと……腹が空いててあと、具合悪い」 翠星石「何処で、食ってきたですか?」 男子A「近くの■■■っす」 翠星石「ばっかですねぇ……あそこのじじぃは、趣味であそこ開いてるです。しかも、調理場でタバコなんて吸う始末! 料理人として許せない行為ですぅ!!」  翠星石の話を聞いて、うへぇ、マジハズレかよー。と、男子Aはさっきよりも肩を落とした。 翠星石「じゃ、ついて来るです」 男子A「へ?」 翠星石「あんなくそっまずいモン食っていいモンじゃねぇです! いいからついてくるです!」  翠星石の強い言葉に、男子Aは訳がわからないまま後をついていく。  家庭科の実習室。  翠星石が、テキパキと動きフライパンの中で炒られている米が踊る。  キャベツが、綺麗な均一をもって千切りになり、それがフライパンに投じられそのまま米と一緒に踊る。  卵を溶きフライパンに入れた時に香るほのかな甘い匂い。  まるで、其処は音楽。  男子Aは、それを唖然としてそして何処か輝いた目でそれを見ていた。 翠星石「さぁできたです! 炒飯です!」 男子A「……」 翠星石「なぁに阿呆みたいな顔してるですか! さっさと食いやがれです!」 男子A「は、はい!」  翠星石が、そっと差し出した蓮華を手に取り。いただきます。と言った後炒飯を一口。  美味い。炒飯にキャベツを入れた時はどうなるのかと思ったが……  パラパラの米にシャキッとしたキャベツの歯ごたえ。そして、ふんわりとした卵。 男子A「……」  男子Aは、無言でそしてすごい勢いで炒飯を食す。そしてわずか五分という短時間で食べ終えてしまった。 翠星石「どうです? 腹ぁふくれやがりましたか?」 男子A「はい! めっちゃくちゃ美味かったっす!」 翠星石「あったりめぇです! これでもちゃんとした料理人! ■■■のじじぃ見たいななんちゃって料理人とぁちげぇです!」  そんな事を言いながら、翠星石は男子Aが食べた後の食器を流れるような動作で洗い終える。 翠星石「さぁ、さっさと授業いきやがれです。もう、昼休みはあと五分しかねぇですよ?」  壁にかかっている時計をみてそう促す翠星石。  翠星石の指摘に、男子はガタッと勢い良く立ち上がり。 男子A「へ? あ、やべっ……ってあれ? 次の時間は、翠星石先生と雛苺先生の調理実習ですよ?」  またストンッと座った。 翠星石「………んじゃ、お前は調理実習の時間何もするなです」 男子A「うへ?!」 翠星石「実は、今日の調理実習内容が炒飯だったです。失敬して一人分使わせてもらったですよ」  なるほど。と、うなづく男子A。しかし、なぜ自分は何もしちゃいけないのか? と尋ねる。 翠星石「おめぇの分使っちゃったですから、お前はなーんも材料ねぇのに何作るつもりですか?」  翠星石は、笑みを浮かべながらそう言った。  その言葉にそうっすね。と、男子Aは苦笑した。  とりあえず、他のやつらの手伝いでもしてやれです。との翠星石の言葉にうなづく男子Aだった。

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