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桜 ~cherry blüht~」(2006/04/15 (土) 14:06:46) の最新版変更点

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>お題 『蒼い子と翠の子』 蒼星石「もうすっかり春だね…天気もいいし…♪」 その日、蒼星石はいつも通りバイクで学校へ向かっていた。 しかし、いけないと分かっていても、幹線道路沿いに植えられた桜についつい目を奪われてしまう。 そんな蒼星石に対し、後ろに座っていた翠星石があることを思い出し、それを伝えた。 翠星石「でも、知ってるですか?蒼星石…。桜の下には、死体が埋まって…。」 その言葉に、いきなり急ブレーキをかける蒼星石。そして、バイクから投げ出されそうになる翠星石。 呼吸を整えると、彼女は自分のした事を一向に顧みずに、蒼星石を問い詰めた。 翠星石「急に止まるなですぅ!!一体何事ですか!?」 その言葉に、蒼星石は顔面蒼白で翠星石のほうを振り返り、こう言った。 蒼星石「し…死体!?…じゃあ、これ全部…」 その表情に、翠星石は思わず噴出しそうになる。 そして「これだから、イタズラは止められない」とばかりに、翠星石はさらに追い討ちをかけた。 翠星石「そうですぅ♪ここの桜には、もれなく人柱が埋まってたり埋まってなかったりするですぅ♪で、学校には歴代の校長の死体が…」 そこまで言ったとき、蒼星石は翠星石をバイクから振り落とし、どこかへ走り去ってしまった。 翠星石「全く…蒼星石のせいで、膝小僧すりむいちゃったですぅ…。」 蒼星石と別れた後、翠星石は1人、愚痴を言いながらとぼとぼと学校へと向かっていた。 もうこれでは完全に遅刻…。朝から真紅に怒られるのは目に見えていた。 翠星石「…こんなことになったのも、全部蒼星石が悪いんですぅ!!…そうだ!どうせ遅刻で怒られるのなら、たっぷり仕返ししてから怒られてやるですぅ♪」 そう言うと、翠星石は急いで学校に向かい、校門脇にある桜の木へとよじ登った。 翠星石「見てろですぅ…。蒼星石がここを通ったら、ここから最上級の恐怖を…」 しかし、この時彼女は気づいていなかった…。真の恐怖を味わうのは、他ならぬ翠星石自身だということに… 蒼星石「あー…どうしよう…学校には行かなきゃいけないけど、校門の所には桜の木があるし…」 そう良いながら、何度も校門の前を行ったり来たりする蒼星石。 その時、甲高い悲鳴が桜の木の上から聞こえてきた。 「ひっ!!」と、蒼星石は思わず身構える。 しかしその目に映ったのは、木の上で暴れる翠星石の姿だった。 蒼星石「…何してるの?そんなところで…」 翠星石「蒼星石!!早くこの毛虫共を何とかしてくださいですぅ!!おめーを驚かせようと木に登ったのはいいですけど、毛虫共のせいで降りられなくなったんですぅ!!早く助けてですぅ!!」 その言葉に、蒼星石もようやく事態を呑み込めた。 と言うことは、朝の桜の話も嘘…。だったら… そう考えながら、蒼星石は翠星石にこう言った。 蒼星石「…でも、翠星石はよく嘘をつくから信用できないなぁ…。翠星石を助けようとしたら、地面から手が出てきたりしたら困るし…。あー、怖い怖い…。」 そう言うと、蒼星石は翠星石を残し、校内へと入っていってしまった。 翠星石「蒼星石!?これは嘘なんかじゃないんですぅ!!ホントなんですぅ!!もうしませんから、助けて下さいですぅ!!」 しかし、その声に反応するものは誰もなく、彼女の悲痛な叫びは、いつまでもあたりに響き渡っていた。 完
>お題 『蒼い子と翠の子』 蒼星石「もうすっかり春だね…天気もいいし…♪」 その日、蒼星石はいつも通りバイクで学校へ向かっていた。 しかし、いけないと分かっていても、幹線道路沿いに植えられた桜についつい目を奪われてしまう。 そんな蒼星石に対し、後ろに座っていた翠星石があることを思い出し、それを伝えた。 翠星石「でも、知ってるですか?蒼星石…。桜の下には、死体が埋まって…。」 その言葉に、いきなり急ブレーキをかける蒼星石。そして、バイクから投げ出されそうになる翠星石。 呼吸を整えると、彼女は自分のした事を一向に顧みずに、蒼星石を問い詰めた。 翠星石「急に止まるなですぅ!!一体何事ですか!?」 その言葉に、蒼星石は顔面蒼白で翠星石のほうを振り返り、こう言った。 蒼星石「し…死体!?…じゃあ、これ全部…」 その表情に、翠星石は思わず噴出しそうになる。 そして『これだから、イタズラは止められない』とばかりに、翠星石はさらに追い討ちをかけた。 翠星石「そうですぅ♪ここの桜には、もれなく人柱が埋まってたり埋まってなかったりするですぅ♪で、学校には歴代の校長の死体が…」 そこまで言ったとき、蒼星石は翠星石をバイクから振り落とし、どこかへ走り去ってしまった。 翠星石「全く…蒼星石のせいで、膝小僧すりむいちゃったですぅ…。」 蒼星石と別れた後、翠星石は1人、愚痴を言いながらとぼとぼと学校へと向かっていた。 もうこれでは完全に遅刻…。朝から真紅に怒られるのは目に見えていた。 翠星石「…こんなことになったのも、全部蒼星石が悪いんですぅ!!…そうだ!どうせ遅刻で怒られるのなら、たっぷり仕返ししてから怒られてやるですぅ♪」 そう言うと、翠星石は急いで学校に向かい、校門脇にある桜の木へとよじ登った。 翠星石「見てろですぅ…。蒼星石がここを通ったら、ここから最上級の恐怖を…」 しかし、この時彼女は気づいていなかった…。真の恐怖を味わうのは、他ならぬ翠星石自身だということに… 蒼星石「あー…どうしよう…学校には行かなきゃいけないけど、校門の所には桜の木があるし…」 そう良いながら、何度も校門の前を行ったり来たりする蒼星石。 その時、甲高い悲鳴が桜の木の上から聞こえてきた。 「ひっ!!」と、蒼星石は思わず身構える。 しかしその目に映ったのは、木の上で暴れる翠星石の姿だった。 蒼星石「…何してるの?そんなところで…」 翠星石「蒼星石!!早くこの毛虫共を何とかしてくださいですぅ!!おめーを驚かせようと木に登ったのはいいですけど、毛虫共のせいで降りられなくなったんですぅ!!早く助けてですぅ!!」 その言葉に、蒼星石もようやく事態を呑み込めた。 と言うことは、朝の桜の話も嘘…。だったら… そう考えながら、蒼星石は翠星石にこう言った。 蒼星石「…でも、翠星石はよく嘘をつくから信用できないなぁ…。翠星石を助けようとしたら、地面から手が出てきたりしたら困るし…。あー、怖い怖い…。」 そう言うと、蒼星石は翠星石を残し、校内へと入っていってしまった。 翠星石「蒼星石!?これは嘘なんかじゃないんですぅ!!ホントなんですぅ!!もうしませんから、助けて下さいですぅ!!」 しかし、その声に反応するものは誰もなく、彼女の悲痛な叫びは、いつまでもあたりに響き渡っていた。 完

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