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>「蒼星石」(と「翠星石」)にある[[ピエタ]]もご一緒にどうぞ 水銀橙「ひさぶりねぇ・・・、元気にしてたぁ?」 某日某墓地 水銀橙「って、死んでるから元気も何もないわよねぇ。この間、美術館に行ったのよぉ     それで思い出しちゃってぇ。少し早いけど来てあげたわよぉ」 そう墓石に語りかける水銀橙。そこには水銀橙の恩師の名が刻まれている 某日水銀橙宅 教師「はぁ・・・・いい加減に登校しに来いよ、水銀橙」 ため息をつき呆れながら教師は言う 水銀橙「絶対にいや・・・・もう、あんなことになりたくないもの・・・」 ・・失敗をした・・・思い出したくもない失敗・・・とりかえしの使いない・・ くだらない失敗・・・・だからこそ学校にいきたくない・・・ もっと私がちゃんとしてれば・・・・もっと私に能力があれば・・・・・・ 教師「はぁ・・・・じゃぁ、今後の日曜日少し付き合え。気分転換にどっかつれてってやる」 水銀橙「・・・別に・・・・・行きたくない・・」 教師「うっさい!俺が行きたいんだから付き合え!」 後日 教師「つぅわけで、出発だ!」 水銀橙「・・・・・・・・どこ行くの・・」 色々ごたごたした結果、水銀橙は教師の車の助手席に収まっている 教師「着いてからのお楽しみということで♪」 水銀橙「・・・・・・・犯罪は捕まる・・・」 教師「しねぇよ!」 美術館 水銀橙「・・・・美術館?・・・似合わないですよ」 教師「ほっとけ」 館内 しばらく、歩き続け一通り見終わった後 教師「少しは気分が晴れたろ」 水銀橙「少しですけど」 教師「そか、ならもう少し付き合え。もう一度見たいものがあるから」 水銀橙「?別に良いですけど」 そして、教師が足を止めた前には ミロのビーナス 水銀橙「・・・・とことん似合いませんよ、先生には」 教師「そうか?俺にぴったりだし、よく似てるぞ」 水銀橙「どこがですが?」 教師「ぶっとんでるところ」 水銀橙「は?先生の頭は確かにぶっとんでますけど。これのどこがぶっとんですか?」 教師「腕」 即答する 水銀橙「腕って・・・・」 教師「そうだろ?俺は頭の中がぶっとんでて、これは腕がない。ない物同士だ」 水銀橙「・・・・なんですか・・・それ」 教師「まぁ・・・あれだ。お前も一度くらい失敗したからってクヨクヨすんな    世の中にはこれみたいに壊れてても・・・・ん~、壊れてるから認められてる物だってあるんだ。    完璧もいいけど、こういう風に壊れてできる美しさってのもあるんだ    俺はさっきはこれと似てるって言ったけど、正直言うと目指してるんだ    俺みたいにおちゃらけた教師でも生徒をちゃんと指導してやれるようにってな・・・・・    だからさ、お前もこれ目指せばいいんだよ    毎回毎回完璧を目指すんじゃなくて、たとえ不完全でも認められる存在を    それなら失敗なんて気にしなくてすむから気楽だろ?」 そう長々と語り笑いかける 水銀橙「・・・・なんですか・・・それ」 さっきと同じセリフだが、違うセリフ。 呆れてた自分、そしてこんな陳腐なセリフに泣きそうな自分、今まで無駄に悩んでた自分を笑う自分 水銀橙「・・・ほんと・・馬鹿みたい」 涙目になり少し笑う水銀橙 新たな春が訪れたとき転校が決まった 転校した先で真紅と出会った。 紅茶にやたらうるさい等、たしかに変なとこはあるが普段は堅物だ。融通の利かない石頭。 まるで昔の自分を見てるみたいで嫌でもあったが、それ以上に懐かしかった。 だから、構いたくなった。教師の影響だ。からかって怒らせ、そしてやり返された そんな日常が続いていった 水銀橙「ほんとぉに、馬鹿みたいだったわよねぇ。悩んでた自分も、あんなセリフに泣いてた自分も     しかも、私が教職につくなんてぇ誰の影響かしらねぇ。ふふふぅ」 前の墓石に笑顔を向ける 水銀橙「じゃぁ、もう帰るわぁ。くんくんが始まっちゃうからぁ」 そう言い残して背を向け歩き去る                            了
>「蒼星石」(と「翠星石」)にある[[ピエタ]]もご一緒にどうぞ 水銀橙「ひさぶりねぇ・・・、元気にしてたぁ?」 某日某墓地 水銀橙「って、死んでるから元気も何もないわよねぇ。この間、美術館に行ったのよぉ     それで思い出しちゃってぇ。少し早いけど来てあげたわよぉ」 そう墓石に語りかける水銀橙。そこには水銀橙の恩師の名が刻まれている 某日水銀橙宅 教師「はぁ・・・・いい加減に登校しに来いよ、水銀橙」 ため息をつき呆れながら教師は言う 水銀橙「絶対にいや・・・・もう、あんなことになりたくないもの・・・」 失敗をした・・・思い出したくもない失敗・・・とりかえしの使いない・・ くだらない失敗・・・・だからこそ学校にいきたくない・・・ もっと私がちゃんとしてれば・・・・もっと私に能力があれば・・・・・・ 教師「はぁ・・・・じゃぁ、今後の日曜日少し付き合え。気分転換にどっかつれてってやる」 水銀橙「・・・別に・・・・・行きたくない・・」 教師「うっさい!俺が行きたいんだから付き合え!」 後日 教師「つぅわけで、出発だ!」 水銀橙「・・・・・・・・どこ行くの・・」 色々ごたごたした結果、水銀橙は教師の車の助手席に収まっている 教師「着いてからのお楽しみということで♪」 水銀橙「・・・・・・・犯罪は捕まる・・・」 教師「しねぇよ!」 美術館 水銀橙「・・・・美術館?・・・似合わないですよ」 教師「ほっとけ」 館内 しばらく、歩き続け一通り見終わった後 教師「少しは気分が晴れたろ」 水銀橙「少しですけど」 教師「そか、ならもう少し付き合え。もう一度見たいものがあるから」 水銀橙「?別に良いですけど」 そして、教師が足を止めた前には ミロのビーナス 水銀橙「・・・・とことん似合いませんよ、先生には」 教師「そうか?俺にぴったりだし、よく似てるぞ」 水銀橙「どこがですが?」 教師「ぶっとんでるところ」 水銀橙「は?先生の頭は確かにぶっとんでますけど。これのどこがぶっとんですか?」 教師「腕」 即答する 水銀橙「腕って・・・・」 教師「そうだろ?俺は頭の中がぶっとんでて、これは腕がない。ない物同士だ」 水銀橙「・・・・なんですか・・・それ」 教師「まぁ・・・あれだ。お前も一度くらい失敗したからってクヨクヨすんな    世の中にはこれみたいに壊れてても・・・・ん~、壊れてるから認められてる物だってあるんだ。    完璧もいいけど、こういう風に壊れてできる美しさってのもあるんだ    俺はさっきはこれと似てるって言ったけど、正直言うと目指してるんだ    俺みたいにおちゃらけた教師でも生徒をちゃんと指導してやれるようにってな・・・・・    だからさ、お前もこれ目指せばいいんだよ    毎回毎回完璧を目指すんじゃなくて、たとえ不完全でも認められる存在を    それなら失敗なんて気にしなくてすむから気楽だろ?」 そう長々と語り笑いかける 水銀橙「・・・・なんですか・・・それ」 さっきと同じセリフだが、違うセリフ。 呆れてた自分、そしてこんな陳腐なセリフに泣きそうな自分、今まで無駄に悩んでた自分を笑う自分 水銀橙「・・・ほんと・・馬鹿みたい」 涙目になり少し笑う水銀橙 新たな春が訪れたとき転校が決まった 転校した先で真紅と出会った。 紅茶にやたらうるさい等、たしかに変なとこはあるが普段は堅物だ。融通の利かない石頭。 まるで昔の自分を見てるみたいで嫌でもあったが、それ以上に懐かしかった。 だから、構いたくなった。教師の影響だ。からかって怒らせ、そしてやり返された そんな日常が続いていった 水銀橙「ほんとぉに、馬鹿みたいだったわよねぇ。悩んでた自分も、あんなセリフに泣いてた自分も     しかも、私が教職につくなんてぇ誰の影響かしらねぇ。ふふふぅ」 前の墓石に笑顔を向ける 水銀橙「じゃぁ、もう帰るわぁ。くんくんが始まっちゃうからぁ」 そう言い残して背を向け歩き去る                            了

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