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真紅「じゃあ、ちょっと午後は留守にするけど、2人ともよろしくお願いね。」 蒼星石「うん、いってらっしゃい。」 薔薇水晶「頑張ってね…。」 昼休み、真紅はそう言うと他校で研究授業のため、学校を出て行った。 それを確認すると、翠星石はその喜びを爆発させた。 翠星石「よーしっ!鬼はいなくなったですぅ♪金糸雀、早く例のものを持ってきやがれですぅ♪」 金糸雀「了解かしらー♪」 そう言うと、金糸雀は実に様々な種類のゲームを床に並べた。 すかさず、蒼星石はそれを注意する。 蒼星石「だ、だめだよ!こんなもの学校に持ってきちゃ!!」 翠星石「ケチケチするなですぅ。それに、昼休みだけなら、問題なしですぅ♪」 蒼星石「…どうする?薔薇水晶?」 薔薇水晶「…昼休みだけに限定するのなら…いいと思うけど…」 こうして、昼休み限定という条件で、ゲーム大会が行われることになった。 金糸雀「じゃあ、みんなで何をやるかしら?」 いつの間にか、職員室には真紅を除く全員がそろっていた。 並べられたゲームを前に、水銀燈があるものを発見する。 水銀燈「あらぁ…懐かしいわねぇ…。DDRがあるじゃなぁい♪しかも、足用コントローラーまで…♪」 DDRとは、画面に表示される矢印の指示に合わせてパネルを踏むという、ダンスのゲームである。 そんなゲームを前に、水銀燈はこんな提案した。 水銀燈「ねぇ…これならみんなで出来るし、これにしなぁい?」 蒼星石「えっ!?でも僕、そんなの出来ないし…」 水銀燈「大丈夫よぉ…。私が教えてあげるわぁ…♪それに、ダンスも踊れないようじゃ、生徒たちに笑われるわよぉ?」 結局、この一言が決め手となり、みんなはDDRをゲーム機にセットした。 水銀燈「まず、左前から引いてきて右手で敬礼するように顔の前にかざしてぇ…そこで1回止める…」 雪華綺晶「こ、こう…?」 水銀燈「そうそう♪次はそれを反対の手で…」 先にゲームをやっている雛苺と金糸雀を除き、皆は水銀燈の指揮の下、即興のダンスレッスンを受けていた。 元々体育教師ということもあって、水銀燈の教え方は実に上手く、最後には雛苺や金糸雀を含め、皆それなりに形にはなっていた。 雛苺「…でも、水銀燈は何でそんなに、ダンスが上手なの?」 水銀燈「んー?そりゃあパラパラ全盛期の時、死ぬほどクラブに行ったからよぉ。あのころは良かったわぁ♪」 翠星石「さ、流石遊び人ですぅ…」 水銀燈「さーて、それじゃみんなで踊るわよぉ♪ミュージックスタート!!」 そういうと、水銀燈は曲を選び、決定ボタンを押した。 『night of fire!!』 その掛け声の下、全員が一斉に踊りだす。 皆の一糸乱れぬその動きは、これを教えた水銀燈も感動した。 一方、他の教師たちも自分が満足に踊れていることに、かなり満足しているようだ。 いつもは冷静な蒼星石や、薔薇水晶もそれは同じだった。 蒼星石「night of fire, you'd better better stay you'd better better begin the prayer to play~♪」 薔薇水晶「night of fire, come over over me come over over the top you've never been here~♪」 ノリノリで歌う2人。その時、職員室の扉がガラッと音を立てて開いた。 そこには、出張から戻った真紅が唖然とした顔で立ち尽くしていた。 それに気が付き、ダンスを止め、手で合図を送る蒼星石と薔薇水晶を除く全員。 しかし、当の2人はそれに気づくことなく踊り続ける。 蒼・薔薇「come over over the top you'll have…」 真紅「いい加減にしなさい!!」 狂乱の宴は、こうして終了させられた。 真紅「いい大人がそろって、一体何をやっているの!?」 全員に向けて、説教を開始する真紅。皆はというと、ばつの悪そうな顔でそれを聞いていた。 真紅「雛苺、机から降りなさい!そこはお立ち台じゃないわよ!!金糸雀も!!」 すぐさま、机から降りる2人。ここで、何とか問題を解決しようと、翠星石が口を開いた。 翠星石「ま、まあ…昼休みのちょっとした息抜きですぅ♪じゃ、そろそろ授業に…」 真紅「何を言ってるの!?もうすぐ6時間目が始まる時間よ!!」 見ると、時計はすでに14時をまわっていた。 翠星石「あ…ほ、ホントですぅ♪じゃあ、なおさら急がないと…」 真紅「翠星石。」 真紅は、そう言いながら手招きをする。 翠星石「…ま、まあ…文化祭の準備もあるし、今日は自習でも良いかもですぅ…♪」 観念して、その場に戻る翠星石。長いお説教になりそうだ…と、皆は覚悟を決めた。 真紅「全く、あなた達だったら大丈夫だと思って任せたのに、その2人が率先して遊びに参加するなんて、一体何を考えているの!?」 蒼星石「ご、ごめん…。」 薔薇水晶「ごめんなさい…。」 真紅「こんな事じゃ、私も不安で出張になんか行けないわ。とにかく2人とも…」 翠星石「待つですぅ!!2人だけが悪いわけじゃないですぅ…。翠星石が、こんなことしようって言ったからいけないんですぅ…。」 金糸雀「カナも…ゲームなんか持ってきちゃったから、こんなことになったのかしら…」 雪華綺晶「私も…ばらしーのこと、しっかり補佐しなきゃいけなかったのに…」 雛苺「ヒナも…悪いことしたの…」 水銀燈「…。」 1人を除き、それぞれが反省の言葉を述べ、他のみんなをかばおうとする。 その様子を見て、真紅はみんなにこう言った。 真紅「…とにかく、罰は受けてもらわなくてはならないわ。これから1週間、みんな今日の授業の反省をレポートとして出してもらうわよ。そして、それを踏まえた上で反省会を行う事。いいわね?」 「はぁーい…」と返事をする一同。 真紅「全く…。」 ため息をつきながら、そうつぶやく真紅。 …まあ、教師としては、今日のことは失格かもしれないけど、人間としては合格かもね…。あの子以外…。 それぞれの授業に向かう教師たちの背中を見て、真紅はそんなことを考えていた。 完
真紅「じゃあ、ちょっと午後は留守にするけど、2人ともよろしくお願いね。」 蒼星石「うん、いってらっしゃい。」 薔薇水晶「頑張ってね…。」 昼休み、真紅はそう言うと他校で研究授業のため、学校を出て行った。 それを確認すると、翠星石はその喜びを爆発させた。 翠星石「よーしっ!鬼はいなくなったですぅ♪金糸雀、早く例のものを持ってきやがれですぅ♪」 金糸雀「了解かしらー♪」 そう言うと、金糸雀は実に様々な種類のゲームを床に並べた。 すかさず、蒼星石はそれを注意する。 蒼星石「だ、だめだよ!こんなもの学校に持ってきちゃ!!」 翠星石「ケチケチするなですぅ。それに、昼休みだけなら、問題なしですぅ♪」 蒼星石「…どうする?薔薇水晶?」 薔薇水晶「…昼休みだけに限定するのなら…いいと思うけど…」 こうして、昼休み限定という条件で、ゲーム大会が行われることになった。 金糸雀「じゃあ、みんなで何をやるかしら?」 いつの間にか、職員室には真紅を除く全員がそろっていた。 並べられたゲームを前に、水銀燈があるものを発見する。 水銀燈「あらぁ…懐かしいわねぇ…。DDRがあるじゃなぁい♪しかも、足用コントローラーまで…♪」 DDRとは、画面に表示される矢印の指示に合わせてパネルを踏むという、ダンスのゲームである。 そんなゲームを前に、水銀燈はこんな提案した。 水銀燈「ねぇ…これならみんなで出来るし、これにしなぁい?」 蒼星石「えっ!?でも僕、そんなの出来ないし…」 水銀燈「大丈夫よぉ…。私が教えてあげるわぁ…♪それに、ダンスも踊れないようじゃ、生徒たちに笑われるわよぉ?」 結局、この一言が決め手となり、みんなはDDRをゲーム機にセットした。 水銀燈「まず、左前から引いてきて右手で敬礼するように顔の前にかざしてぇ…そこで1回止める…」 雪華綺晶「こ、こう…?」 水銀燈「そうそう♪次はそれを反対の手で…」 先にゲームをやっている雛苺と金糸雀を除き、皆は水銀燈の指揮の下、即興のダンスレッスンを受けていた。 元々体育教師ということもあって、水銀燈の教え方は実に上手く、最後には雛苺や金糸雀を含め、皆それなりに形にはなっていた。 雛苺「…でも、水銀燈は何でそんなに、ダンスが上手なの?」 水銀燈「んー?そりゃあパラパラ全盛期の時、死ぬほどクラブに行ったからよぉ。あのころは良かったわぁ♪」 翠星石「さ、流石遊び人ですぅ…」 水銀燈「さーて、それじゃみんなで踊るわよぉ♪ミュージックスタート!!」 そういうと、水銀燈は曲を選び、決定ボタンを押した。 『night of fire!!』 その掛け声の下、全員が一斉に踊りだす。 皆の一糸乱れぬその動きは、これを教えた水銀燈も感動した。 一方、他の教師たちも自分が満足に踊れていることに、かなり満足しているようだ。 いつもは冷静な蒼星石や、薔薇水晶もそれは同じだった。 蒼星石「night of fire, you'd better better stay you'd better better begin the prayer to play~♪」 薔薇水晶「night of fire, come over over me come over over the top you've never been here~♪」 ノリノリで歌う2人。その時、職員室の扉がガラッと音を立てて開いた。 そこには、出張から戻った真紅が唖然とした顔で立ち尽くしていた。 それに気が付き、ダンスを止め、手で合図を送る蒼星石と薔薇水晶を除く全員。 しかし、当の2人はそれに気づくことなく踊り続ける。 蒼・薔薇「come over over the top you'll have…」 真紅「いい加減にしなさい!!」 狂乱の宴は、こうして終了させられた。 真紅「いい大人がそろって、一体何をやっているの!?」 全員に向けて、説教を開始する真紅。皆はというと、ばつの悪そうな顔でそれを聞いていた。 真紅「雛苺、机から降りなさい!そこはお立ち台じゃないわよ!!金糸雀も!!」 すぐさま、机から降りる2人。ここで、何とか問題を解決しようと、翠星石が口を開いた。 翠星石「ま、まあ…昼休みのちょっとした息抜きですぅ♪じゃ、そろそろ授業に…」 真紅「何を言ってるの!?もうすぐ6時間目が始まる時間よ!!」 見ると、時計はすでに14時をまわっていた。 翠星石「あ…ほ、ホントですぅ♪じゃあ、なおさら急がないと…」 真紅「翠星石。」 真紅は、そう言いながら手招きをする。 翠星石「…ま、まあ…文化祭の準備もあるし、今日は自習でも良いかもですぅ…♪」 観念して、その場に戻る翠星石。長いお説教になりそうだ…と、皆は覚悟を決めた。 真紅「全く、あなた達だったら大丈夫だと思って任せたのに、その2人が率先して遊びに参加するなんて、一体何を考えているの!?」 蒼星石「ご、ごめん…。」 薔薇水晶「ごめんなさい…。」 真紅「こんな事じゃ、私も不安で出張になんか行けないわ。とにかく2人とも…」 翠星石「待つですぅ!!2人だけが悪いわけじゃないですぅ…。翠星石が、こんなことしようって言ったからいけないんですぅ…。」 金糸雀「カナも…ゲームなんか持ってきちゃったから、こんなことになったのかしら…」 雪華綺晶「私も…ばらしーのこと、しっかり補佐しなきゃいけなかったのに…」 雛苺「ヒナも…悪いことしたの…」 水銀燈「…。」 1人を除き、それぞれが反省の言葉を述べ、他のみんなをかばおうとする。 その様子を見て、真紅はみんなにこう言った。 真紅「…とにかく、罰は受けてもらわなくてはならないわ。これから1週間、みんな今日の授業の反省をレポートとして出してもらうわよ。そして、それを踏まえた上で反省会を行う事。いいわね?」 「はぁーい…」と返事をする一同。 真紅「全く…。」 ため息をつきながら、そうつぶやく真紅。 …まあ、教師としては、今日のことは失格かもしれないけど、人間としては合格かもね…。1人を除いては…。 それぞれの授業に向かう教師たちの背中を見て、真紅はそんなことを考えていた。 完

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