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水銀燈の水泳」(2006/03/02 (木) 15:59:23) の最新版変更点

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炎天下のプールサイド、鉄板のように熱いコンクリートの上で生徒たちがラジオ体操をしている。 滴る汗が、あっという間に蒸発する。 今日は、待ちに待ったプール開き。プールが得意な者も、そうでない者も誰もがこの日を待ち望んでいた。 目的は、ただ一つである。 「なぁ、水銀燈先生ってやっぱ今日は…」 「水着で来るんだろうかなぁ?」 「やべぇ!想像しただけで興奮してきた!!」 ストレッチをしながらはしゃぐ男子生徒を、女子生徒は反対側のプールサイドから完全に見下した目で見ている。 目の前に水着姿の女生徒がいるというのに、男子の目はプールの入り口を見つめるばかりであった。 銀「ふぅ、暑ぅい」 プールのフェンスのドアが、ガシャンと音を立てて閉まる音がした。水銀燈が入ってきた。 男子生徒の動きが完全に止まる。 しかし、フェンスのドアからプールまでは、階段を上らないと行けないほどの段差があり、水銀燈の姿を見ることはまだできなかった。 ぺたぺたと、コンクリートの階段を上る音がする。男子生徒は一瞬で裸足であることを理解した。 階段を上るにつれて次第に現れる水銀燈の姿。まず、頭が見えた。 男子生徒は、思わず身を乗り出した。もはやラジオ体操どころではなかった。 しかし、ようやく見えた水銀燈の上半身は、Tシャツ姿だった。下半身は壁に遮られて見ることはできなかった。 「やっぱTシャツかぁ…。期待し過ぎたなぁ」 男子生徒がそう呟いているうちに、水銀燈がプールサイドにやってきた。 そこに現れたのは裸にTシャツ、ではなく水着にTシャツ姿の水銀燈だった。 Tシャツの丈が長いため、下には何も穿いていないように見えた。いや、そう見えるのは男子生徒だけかもしれない。 思わず男子生徒から歓声が上がる。女子が舌打ちをする。 銀「なぁに止まってるのぉ?体操をしなさぁい」 「ハーイ!!」 男子生徒は威勢良く返事すると、ラジオ体操とは程遠い速さで体操を再開した。 男子生徒は準備体操を終え、消毒槽に入り、シャワーを浴びる。そして水銀燈の待つプールサイドへ一目散に向かった。 銀「今日はぁ、初めてだから、とにかくたくさん泳ぐわよぉ」 「先生は泳がないんですか~?」 男子生徒がふざけて聞く。拍手喝采が起きた。 銀「やぁねぇ。私は泳がないわよ。見てるだけぇ」 「でも、水着着てるじゃないですか」 銀「だってぇ、濡れちゃいやだもん」 水銀燈がおどけて見せると、一斉に可愛いという歓声が上がる。 銀「ほらぁ、もう入りなさぁい。時間がもったいないわぁ」 水銀燈に促され、生徒はようやくプールに入った。 銀「向こうまで泳いだらあがって、プールサイドを通って戻ってきなさぁい。 順番は関係ないわよ。得意な人はどんどん抜いちゃって良いわぁ」 水銀燈の抜くという言葉に思わずにやける男子生徒。 水銀燈が笛を吹くと、第一泳者が勢いよく壁をける。前のものが5メートルほど進んだのを確認し、次のものがプールに入る。 50メートル泳ぎきった生徒は、プールサイドを通る時、後ろから舐め回すように、それでいて不自然でないように水銀燈の姿を見た。 普段は見ることのできない太腿。そしてTシャツで隠れているが微かに確認できるヒップのライン。 そして、Tシャツを突き出すようにそびえる胸の膨らみ。 男子生徒は心からこの学校にプールがあることを喜んだ。 銀「ほらぁ、早くプールに入りなさぁい。後がつかえてるわよぉ」 第1コース、つまりプールサイドに最も近いコースの生徒が、勢いよくプールに飛び込む。 水しぶきが派手に飛び散る。その多くが、水銀燈にかかった。 水に濡れたTシャツが水着に張りつき、体のラインとTシャツの下に隠れていた水着が露になった。 男子生徒が一斉に低い歓声をあげる。プールの中で、飛び込んだ生徒とその隣のコースの生徒が静かに握手をした。 銀「あぁんもう、濡れちゃったじゃなぁい」 水銀燈が喘ぎに近い悲鳴を上げる。その声があまりにも官能的で、数人の男子生徒が気持ち前屈みになる。 濡れたTシャツによって現れた水着と体のラインは、凄まじいほどの破壊力だった。 流石の女子も、これには負けを認めるしかなかった。 銀「やぁん、もうぐしょぐしょぉ」 とどめの一言だった。男子生徒は一人残らずノックアウトされた。 この日、時間になってもプールからなかなか出ようとしない男子生徒が続出したという。

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