「蒼星石と翠星石の心遣い」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

蒼星石と翠星石の心遣い」(2006/03/22 (水) 23:38:36) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

蒼星石「な、無い!?」 スーパーのレジの前で、必死になってバックの中や、ポケットの中を探す蒼星石。どうやら、財布をどこかに落としてしまったようだ。 翠星石「なーにやってるですか?ここは翠星石が立て替えといてやるから、おめーはさっさと交番に行きやがれですぅ。」 蒼星石「で、でも…」 翠星石「しっかりしやがれですぅ!カードとか免許証とか、早く申告しないとまずいですよ!」 そううながされて、交番へ走る蒼星石。 その後、何とか警察の元で全ての手続きが終わり、急ぎ蒼星石は翠星石の元へと戻っていった。 蒼星石「ゴメンね、待たせちゃって…。」 翠星石「ホントですぅ。しっかし、あんなに慌てた蒼星石見るのも、久しぶりですぅ♪」 蒼星石「そりゃ慌てるよ…。はぁ…まいったな、給料日までだいぶあるのに…」 翠星石「どれ、1回そのバック貸してみろですぅ。おめー慌ててたから、見逃しただけかもしれないですぅ。」 そういい、半ば強引に蒼星石のバックをひったくると、中をゴソゴソと探し始めた。 翠星石「うーん…ホントに無いですねぇ…。ま、次は気をつけるようにするしかないですぅ。」 蒼星石「そうだね…。あ、ちょっとお手洗いに行ってきていいかい?」 そういうと、蒼星石はその場を離れた。 蒼星石「はぁ…ホント、何やってるんだろう…」 鏡の前で、そうつぶやく蒼星石。 でも、いつまでもこうして落ち込んでいるわけにはいかない…。さっき翠星石が言っていたように、次は気をつけるしかないと気持ちを入れ替える。 手を洗い、バックの中からハンカチを出そうとする蒼星石の目に、見慣れぬ銀行の封筒が飛び込んできた。 封筒の中には、現金3万円と、ATMの利用明細書が1枚。日時はほんの数分前で、その残高はほとんどなく、なけなしのお金を引き出してきたようだ。 …そういえば、さっき翠星石は袖に何かを隠していたような… そのことに気がつくと、慌てて翠星石の元に戻りそれを返そうとする蒼星石。 蒼星石「バックの中にお金が入っていたんだけど、これは君のお金だろう?流石にこれは受け取れないよ…」 翠星石「はぁ?知らねーです。きっと、神様かなんかが、哀れに思って入れてくれたんじゃねーですか?」 蒼星石「…でも…。」 翠星石「うだうだ言ってねーで、とっとと帰るですよ。もうお腹ぺこぺこですぅ。」 その後、どんなに言ってもお金を受け取ろうとしない翠星石。最後には、返そうとすると怒り出す始末だった。 帰りの電車の中、いつの間にか蒼星石にもたれかかって寝てしまう翠星石。 その寝顔は、とても穏やかなものだった。 本当に、翠星石には感謝してもしきれない…。いつも自分の前を歩く翠星石の姿を見て、正直嫉妬したこともあった。でも、こんな事されちゃ敵わないな…。 空を仰ぎながら、蒼星石はそんなことを考えていた。そして、これからも一緒にいられたら… 翠星石「翠星石は…ずーっと…一緒ですよ…。」 突然の発言に、びっくりして翠星石を見る蒼星石。 しかし、そこにあったのは、さっきと同じ穏やかな寝顔…。その寝顔を見て、「もしかして、同じ事考えているのかな…?」などと思い、思わず笑ってしまう蒼星石。 蒼星石「そうだ…。このお金は、君がお嫁に行く時にちゃんと返すからね…。」 電車に揺られながら、蒼星石は小さくそうつぶやいた。 完
蒼星石「な、無い!?」 スーパーのレジの前で、必死になってバックの中や、ポケットの中を探す蒼星石。どうやら、財布をどこかに落としてしまったようだ。 翠星石「なーにやってるですか?ここは翠星石が立て替えといてやるから、おめーはさっさと交番に行きやがれですぅ。」 蒼星石「で、でも…」 翠星石「しっかりしやがれですぅ!カードとか免許証とか、早く申告しないとまずいですよ!」 そううながされて、交番へ走る蒼星石。 その後、何とか警察の元で全ての手続きが終わり、急ぎ蒼星石は翠星石の元へと戻っていった。 蒼星石「ゴメンね、待たせちゃって…。」 翠星石「ホントですぅ。しっかし、あんなに慌てた蒼星石見るのも、久しぶりですぅ♪」 蒼星石「そりゃ慌てるよ…。はぁ…まいったな、給料日までだいぶあるのに…」 翠星石「どれ、1回そのバック貸してみろですぅ。おめー慌ててたから、見逃しただけかもしれないですぅ。」 そういい、半ば強引に蒼星石のバックをひったくると、中をゴソゴソと探し始めた。 翠星石「うーん…ホントに無いですねぇ…。ま、次は気をつけるようにするしかないですぅ。」 蒼星石「そうだね…。あ、ちょっとお手洗いに行ってきていいかい?」 そういうと、蒼星石はその場を離れた。 蒼星石「はぁ…ホント、何やってるんだろう…」 鏡の前で、そうつぶやく蒼星石。 「でも、いつまでもこうして落ち込んでいるわけにはいかない…。さっき翠星石が言っていたように、次は気をつけるしかない」と気持ちを入れ替える。 手を洗い、バックの中からハンカチを出そうとする蒼星石の目に、見慣れぬ銀行の封筒が飛び込んできた。 封筒の中には、現金3万円と、ATMの利用明細書が1枚。日時はほんの数分前で、その残高はほとんどなく、なけなしのお金を引き出してきたようだ。 …そういえば、さっき翠星石は袖に何かを隠していたような… そのことに気がつくと、慌てて翠星石の元に戻りそれを返そうとする蒼星石。 蒼星石「バックの中にお金が入っていたんだけど、これは君のお金だろう?流石にこれは受け取れないよ…」 翠星石「はぁ?知らねーです。きっと、神様かなんかが、哀れに思って入れてくれたんじゃねーですか?」 蒼星石「…でも…。」 翠星石「うだうだ言ってねーで、とっとと帰るですよ。もうお腹ぺこぺこですぅ。」 その後、どんなに言ってもお金を受け取ろうとしない翠星石。最後には、返そうとすると怒り出す始末だった。 帰りの電車の中、いつの間にか蒼星石にもたれかかって寝てしまう翠星石。 その寝顔は、とても穏やかなものだった。 本当に、翠星石には感謝してもしきれない…。いつも自分の前を歩く翠星石の姿を見て、正直嫉妬したこともあった。でも、こんな事されちゃ敵わないな…。 空を仰ぎながら、蒼星石はそんなことを考えていた。そして、これからも一緒にいられたら… 翠星石「翠星石は…ずーっと…一緒ですよ…。」 突然の発言に、びっくりして翠星石を見る蒼星石。 しかし、そこにあったのは、さっきと同じ穏やかな寝顔…。その寝顔を見て、「もしかして、同じ事考えているのかな…?」などと思い、思わず笑ってしまう蒼星石。 蒼星石「そうだ…。このお金は、君がお嫁に行く時にちゃんと返すからね…。」 電車に揺られながら、蒼星石は小さくそうつぶやいた。 完

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
目安箱バナー