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雪華綺晶の苦手な物」(2006/03/17 (金) 12:10:52) の最新版変更点

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   最近、生徒の間で先生の嫌いなものが話題になっていた。    真紅先生はネコで、水銀燈先生と蒼星石先生は幽霊、    翠星石先生は絶叫系の乗り物、とこんな感じである。    だが、ただ1人それがわからない先生がいた。    世界史の雪華綺晶先生だった。    彼女は昔、軍隊に所属しており、肝が据わっており、    幽霊や絶叫系はものともせず、動物を可愛がり、    しかも、並外れた大食漢で好き嫌いはないだろうと思われていた。    そんなある日…   雪「…ご、5月7日我等がドイヅはむじょうげんごうふぐを…」  生徒「「「このクラスでも泣いてるよ…」」」    別のクラスで教えていたときも泣いていたようだ。    この単元をするときには避けては通れないらしい。   雪「うっ…うっ…」    授業はまったく進まない。生徒はため息をついた。    そんな中、1人の生徒がなにやらもぞもぞしているのに    雪華綺晶は気がついた。   雪(なにしてるの?)    雪華綺晶はその生徒をよーく見る。    その生徒は教科書をバリケードのような形で机の上に立てていた。    その体勢から考えられる行動はただひとつ、早弁である。   雪「私の授業でそんなことを…     私への侮辱はナチスへの侮辱!!」    その理論がどこからきたのかわからなかったが、雪華綺晶の怒りは頂点に達した。    教卓の下から愛用のPSGー1を取り出し狙いを定める。   雪「距離七,七三米、角度良し、ターゲット…ロック」    カチッ  ズキューン   バスッ   チッ    PSGー1から放たれたチョークはその生徒の教科書を貫き、    生徒の頬をかすめていった。頬からは血が垂れている。  生徒(((オイオイ、さすがにそろそろヤバイだろ…)))    日に日に威力の上がるチョークに恐怖を募らせる生徒達。    そんな生徒達におかまいなしに早弁していた生徒に近づく雪華綺晶。   雪「N君、ナチスへの侮辱は許さない」    いきなりそう言われ意味不明のN。    自分がいつナチスの侮辱をしただろうかと考える。   雪「とにかく、あなたの弁当はわたしが…」    取り上げます、と言おうとして固まる雪華綺晶。       どうしたのかと雪華綺晶を見上げるN。   雪「た、たまご…」    そうつぶやく雪華綺晶。Nは自分の弁当を見る。    Nの弁当にはゆでたまごがまるまる3個入っていた。   N「あ、先生欲しいんですか?」    そう思って箸にたまごをさし、雪華綺晶に差し出す。    しかし、差し出された雪華綺晶の様子がおかしい。おびえているようだ。   雪「や、やめて…近づけないでぇぇぇ!!」    そういうと雪華綺晶は癇癪をおこし、教室をとびだしていってしまった。    教室には唖然とした生徒達がとり残されていた。    次の休み時間、雪華綺晶が心配になったNは教務室を訪ねた。   N「雪華綺晶先生~いらっしゃいますか~」    そういうと雪華綺晶の妹の薔薇水晶がこっちを見て部屋のすみを指差す。    そこには盛り上がった布団があった。   薔「…あの中にいるわ。でも今は近づかない方がいいかも」    確かに布団の脇から銃らしきものがはみだしている。   N「薔薇水晶先生、雪華綺晶先生どうしちゃったんですか?」   薔「…彼女はゆでたまごが大嫌いなの。…私もどうしてかわからないんだけど。    …私も1度知らずに朝ごはんに出して殺されかけたことがあるの」    と笑顔で話す薔薇水晶。   N「笑って話す思い出ではないでしょう~」    そうツッコミを入れるN。2人は大笑いする。    そして、その話は教務室中に聞こえており、    ニヤリと怪しい笑みを浮かべる先生が何人かいたという。    おしまい?

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