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真紅とプール」(2006/03/09 (木) 20:45:15) の最新版変更点

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 夏真っ盛りの現在、ジリジリと太陽がプールのタイルを焼く。  その暑さを象徴するかのように、遠くには陽炎。  まさに今プールに入ると言う生徒たちは、嬉しい以外の何者でもない。  準備体操を終え、早速喜びの声を上げてプールに飛び込む生徒たち。 「なーんで、私がここにいるのだわ」  プールの片隅。金色の髪が眩しいその女性は、今何故自分が此処にいるのかと文句を言っていた。 「真紅ぅ。なぁに、ブツブツブツブツと、まるで幽霊の様よぅ?」  ブツブツと文句を言っていた真紅に、そう声をかけるのは真紅の同僚である水銀燈。  プロホーション抜群。さすが、有栖学園一の胸のでかさを誇る水銀燈である。  その水銀燈を見て、どんよりとした雰囲気を背負う真紅。 「? 真紅ぅ?」 「煩いわね……聞こえてるのだわ牛銀燈」  自分の胸を見ながら、まったく水銀燈の方を見ずにそう言う真紅。  いつもなら、ここで水銀燈がなによぅ! と、突っかかるのだが……あまりにも哀愁が真紅からにじみ出ていた為  何も言わずに、頬を掻いて真紅を見る以外できなかった。  とりあえず、生徒に呼ばれていたので水銀燈は真紅に「とりあえず、ちゃんと生徒お願いね?」と告げ  自分を呼んでいた生徒の方へ歩いて行った。  水銀燈が、歩いていった後もドンヨリとしている真紅。
 夏真っ盛りの現在、ジリジリと太陽がプールのタイルを焼く。  その暑さを象徴するかのように、遠くには陽炎。  まさに今プールに入ると言う生徒たちは、嬉しい以外の何者でもない。  準備体操を終え、早速喜びの声を上げてプールに飛び込む生徒たち。 「なーんで、私がここにいるのだわ」  プールの片隅。金色の髪が眩しいその女性は、今何故自分が此処にいるのかと文句を言っていた。 「真紅ぅ。なぁに、ブツブツブツブツと、まるで幽霊の様よぅ?」  ブツブツと文句を言っていた真紅に、そう声をかけるのは真紅の同僚である水銀燈。  プロホーション抜群。さすが、有栖学園一の胸のでかさを誇る水銀燈である。  その水銀燈を見て、どんよりとした雰囲気を背負う真紅。 「? 真紅ぅ?」 「煩いわね……聞こえてるのだわ牛銀燈」  自分の胸を見ながら、まったく水銀燈の方を見ずにそう言う真紅。  いつもなら、ここで水銀燈がなによぅ! と、突っかかるのだが……あまりにも哀愁が真紅からにじみ出ていた為  何も言わずに、頬を掻いて真紅を見る以外できなかった。  とりあえず、生徒に呼ばれていたので水銀燈は真紅に「とりあえず、ちゃんと生徒お願いね?」と告げ  自分を呼んでいた生徒の方へ歩いて行った。  水銀燈が、歩いていった後もドンヨリとしている真紅。  首を振って、とりあえず与えられた仕事。  生徒の面倒を見る事に専念する事にした。  そもそも、真紅が此処にいるのはプールが2クラス合同の為である。  つまり、量が多いから教師一人じゃ間に合わん。と、言う訳である。  ふと、大柄な女性が真紅に近づいてくる。 「真紅君。なぁにドンヨリしてるんだね」  何処かで見た事のある。そう、良く見ているてか毎日見てる笑みを浮かべてそう言う女性。 「……もしかしてローゼン校長?」 「はっはっは! ばれたか!」  とりあえず、大柄な女性? ローゼンがそう言うや否や真紅なんでアンタ此処に居るんだと目で訴える。  それより、何で男性のアナタが女性の水着をそうも着こなしているのか……  と、言うか股間の一物とかいつものボディービルダー顔負けの体格は何処に行った? 「私には、ちょっとした秘密の技があってね! 体格を返る事など自由自在! 無論胸も!」  胸の部分で過激に目を光らせる真紅。あとで、絶対に聞こうと思う真紅。 「あぁ、そうそう真紅君。これラプラス君に秘密な。バレたら逃げられん」  アンタは、逃げるために其処まで力をかけるか? 「じゃ! がんばって生徒の面倒を見てくれ!」  そう笑って、ローゼンはプールの中へ入っていく。実に違和感が無い。  てか、身長以外を抜かせば水銀燈と並ぶ見事なプロポーション。本当に男なのかと疑問に思う。  ちょっぴり女性として何かが傷つけられた真紅。  気分転換にプールの中に入り、目に見えて危険な事をしている生徒を注意しながらプールを移動していく。  金色の髪が、プールの水に広がり幻想的に見える。 「せんせー!」  ふと、移動していた真紅に声がかけられる。 「? なんなのだわ?」 「いや、こいつが気分悪いって」  そう言って、男子生徒は自分の横にいる女子生徒を顎でさす。  確かに見た感じ具合が悪そうだし、唇が青い。  多分、外の温度とプールの温度の差によって急激に体温が減少した為だろう。 「アナタ大丈夫?」 「ちょっと……無理です」 「直ぐにプールから上がるのだわ」  真紅は、そう言って男子生徒と共にその女子生徒をプールから上げた後、水銀燈へ声をかけた。 「あら……真紅先生。バスタオル大量に更衣室から持ってきて頂戴」 「わかったわ」  女子生徒の唇は、青から紫色になっていた。とりあえず、応急処置としてバスタオルで包んで様子を見る事にした。  真紅と女子生徒が、其処に残り水銀燈は生徒たちの様子を見る為に戻る。  ワイワイガヤガヤと賑やかなプールの音とは対照的に、真紅と女子生徒は静かなモノだった。 「先生……」 「? なんなのだわ?」 「すみません」  女子生徒が、謝った。その事に対して真紅は、何が? と言う顔になる。  真紅が女子生徒に謝ってもらうような事をした覚えは無い。 「何も謝る必要性はないのだわ。ソレより体の方はどう?」 「さっきより、楽になりました」  そう言う女子生徒を見る真紅。確かに先ほどより顔色は良い。  このまま、授業が終わるまでバスタオルとこの太陽で体を温めれば大丈夫だろうと真紅は思った。 「もともと、私はプールなど乗り気じゃないのだわ」 「え?」  以外な真紅の言葉に、女子生徒は言葉を漏らす。 「理由は、聞く必要性は無いのだわ。まったく、今の女子達がうらやましいのだわ」  そう言う真紅。  失礼だと分かってはいるのだが、女子生徒はくすくすと笑ってしまった。 「………まぁ、いいのだわ。最近は開き直ったのだわ」 「どういう風にですか?」 「年取っても胸もたれないし、どうせ背丈も顔も変わらないのだわ。永遠のロリータを目指すのだわ」  真剣な表情でそう言う真紅。  それが可笑しくて可笑しくて、やっぱりくすくすと笑う女子生徒。  授業が終了するまで二人はそんな感じだった。

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