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大捜索」(2006/04/22 (土) 14:34:05) の最新版変更点

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ある日の放課後、まだ仕事をしているみんなを尻目にさっさと帰ろうとする水銀燈。 水銀燈「じゃあ、お先に上がらさせてもらうわぁ。」 真紅「あら、お早いお帰りね。待ってる人もいないのに、何をそんなに急いでるのかしら?」 水銀燈「んー?今日は合コンに誘われてるのよぉ。モテないあなたとは違ってねぇ♪」 真紅「…まだお給料日までだいぶあると言うのに、ずいぶん余裕ね。」 水銀燈「何言ってるのぉ、お馬鹿さん。そんなの相手に全部おごらせるに決まってるじゃなぁい♪あなたも来る?どうせ誰からも相手されないでしょうけど。」 真紅が何かわめいているが、気にせず立ち去る水銀燈。 集合場所までは遠いが、今からいけば十分間に合うだろう。電車に乗り、本を読んでいると1本の電話がかかってきた。どうやら蒼星石かららしい。 水銀燈「なぁに?今、電車の中なのよねぇ…。」 蒼星石「ご、ごめん。今日どこかでB組のA君て生徒見なかった?塾に行ってないみたいだってお母さんから連絡があったんだけど…」 水銀燈「…知らないわぁ。」 そういって早々に、電話を切る水銀燈。その様子は、学校時間外まで面倒見きれるかとでも言いたげだった。 しかし、その後の車内の中で頭に浮かぶのはAという生徒のことばかり。もしかしたら、最悪の結末になんてことも…。 水銀燈「あー、もう!!」 そういって髪をかき上げると、合コンの断りの電話を入れ、そして電車を乗り換え元来た道を戻っていった。 水銀燈「…で、今どういう状況なの?」 蒼星石に確認をとる水銀燈。 蒼星石「今探してない場所は3丁目だけなんだ。他の地区はそれぞれの先生が探してるから、3丁目お願いしていいかな?」 水銀燈「なぁに?結局全員集まったわけぇ?みんなヒマねぇ…。わかったわぁ、3丁目を探せばいいのね…。」 そういうと、公園やビルの屋上などを探してみるが、一向に生徒の姿は見つからない。 水銀燈「何か悩み抱えてるような子が行きそうなトコ…他にあったかしら…」 あれこれ考えながら、ふと某古本屋に目をやると、中でその生徒が漫画を読みふけっていた。急いで店内に入る水銀燈。 水銀燈「ちょっと!あなたここで何してるの!?」 生徒A「え!?いや、塾行くのかったるいから、少しここでサボってたんですけど…先生は何でここに!?」 水銀燈「…あなたを探しにきたのよ…。時計を見てごらんなさぁい。もう20時半よ…」 それを聞いてあわてる生徒。それを見ていたら、さっきまで色々考えていたことが急に馬鹿らしくなった。 水銀燈「…もういいわぁ…何だか疲れちゃった…」 そういってどこかに電話しにいく水銀燈。生徒自身も、自分の大捜索が行われていることをやっと理解したようだ。 水銀燈「5分ほどで蒼星石先生が迎えに来るそうよぉ。しばらくここで待ってなさい。」 そういうと、自身も立ち読みを始めた。 それから数分が経過したころ、ようやく先生が到着した。 が、そこに現れたのは蒼星石ではなく真紅だった。有無を言わさず生徒を捕まえ、外へ引っ張っていく。 生徒A「げ…!あの、蒼星石先生が迎えにくるんじゃ…」 水銀燈「それは私の事よぉ、言ってなかったかしら?」 そして、意地悪そうにこう続ける。 水銀燈「それに、楽しいことの後には辛いことが待ってるのが人生ってもんよぉ。みんなに迷惑かけた分、こってり叱ってもらいなさぁい♪」 楽しそうに真紅と生徒を見送る水銀燈。 それから程なくして、蒼星石が到着した。 蒼星石「ゴメンね、今日は迷惑かけちゃって…」 水銀燈「本当だわ…。全く何やってるんだろ…私…。」 その顔は何故か、安心したような表情を浮かべていた。
ある日の放課後、まだ仕事をしているみんなを尻目にさっさと帰ろうとする水銀燈。 水銀燈「じゃあ、お先に上がらさせてもらうわぁ。」 真紅「あら、お早いお帰りね。待ってる人もいないのに、何をそんなに急いでるのかしら?」 水銀燈「んー?今日は合コンに誘われてるのよぉ。モテないあなたとは違ってねぇ♪」 真紅「…まだお給料日までだいぶあると言うのに、ずいぶん余裕ね。」 水銀燈「何言ってるのぉ、お馬鹿さん。そんなの相手に全部おごらせるに決まってるじゃなぁい♪あなたも来る?どうせ誰からも相手されないでしょうけど。」 真紅が何かわめいているが、気にせず立ち去る水銀燈。 集合場所までは遠いが、今からいけば十分間に合うだろう。電車に乗り、本を読んでいると1本の電話がかかってきた。どうやら蒼星石かららしい。 水銀燈「なぁに?今、電車の中なのよねぇ…。」 蒼星石「ご、ごめん。今日どこかでB組のA君て生徒見なかった?塾に行ってないみたいだってお母さんから連絡があったんだけど…」 水銀燈「…知らないわぁ。」 そういって早々に、電話を切る水銀燈。その様子は、学校時間外まで面倒見きれるかとでも言いたげだった。 しかし、その後の車内の中で頭に浮かぶのはAという生徒のことばかり。もしかしたら、最悪の結末になんてことも…。 水銀燈「あー、もう!!」 そういって髪をかき上げると、合コンの断りの電話を入れ、そして電車を乗り換え元来た道を戻っていった。 水銀燈「…で、今どういう状況なの?」 蒼星石に確認をとる水銀燈。 蒼星石「今探してない場所は3丁目だけなんだ。他の地区はそれぞれの先生が探してるから、3丁目お願いしていいかな?」 水銀燈「なぁに?結局全員集まったわけぇ?みんなヒマねぇ…。わかったわぁ、3丁目を探せばいいのね…。」 そういうと、公園やビルの屋上などを探してみるが、一向に生徒の姿は見つからない。 水銀燈「何か悩み抱えてるような子が行きそうなトコ…他にあったかしら…」 あれこれ考えながら、ふと某古本屋に目をやると、中でその生徒が漫画を読みふけっていた。急いで店内に入る水銀燈。 水銀燈「ちょっと!あなたここで何してるの!?」 生徒A「え!?いや、塾行くのかったるいから、少しここでサボってたんですけど…先生は何でここに!?」 水銀燈「…あなたを探しにきたのよ…。時計を見てごらんなさぁい。もう20時半よ…」 それを聞いてあわてる生徒。それを見ていたら、さっきまで色々考えていたことが急に馬鹿らしくなった。 水銀燈「…もういいわぁ…何だか疲れちゃった…」 そういってどこかに電話しにいく水銀燈。生徒自身も、自分の大捜索が行われていることをやっと理解したようだ。 水銀燈「5分ほどで蒼星石先生が迎えに来るそうよぉ。しばらくここで待ってなさい。」 そういうと、自身も立ち読みを始めた。 それから数分が経過したころ、ようやく先生が到着した。 が、そこに現れたのは蒼星石ではなく真紅だった。有無を言わさず生徒を捕まえ、外へ引っ張っていく。 生徒A「げ…!あの、蒼星石先生が迎えにくるんじゃ…」 水銀燈「それは私の事よぉ、言ってなかったかしら?」 そして、意地悪そうにこう続ける。 水銀燈「それに、楽しいことの後には辛いことが待ってるのが人生ってもんよぉ。みんなに迷惑かけた分、こってり叱ってもらいなさぁい♪」 楽しそうに真紅と生徒を見送る水銀燈。 それから程なくして、蒼星石が到着した。 蒼星石「ゴメンね、今日は迷惑かけちゃって…」 水銀燈「本当だわ…。全く何やってるんだろ…私…。」 その顔は何故か、安心したような表情を浮かべていた。 完

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