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雛「ねえ、きらきしょー……。きらきしょーは、雪、好き……?」 雪「……………………雪は、嫌い……」   雪華綺晶の表情に、ふっと陰りが差す。   何か触れてはいけないものに触れてしまったのだろうか。雛苺は慌てた。   彼女の経歴が特異なことは、教職員ならずとも知っている。雛苺は、彼女にかける言葉が見つからなかった。   灰色に立ち込めた空。しんしんと降り積もる雪。   沈黙が辺りを支配する。雛苺は気まずく思いながらも、彼女から会話を断ち切ることはためらわれた。   やがて、雛苺の戸惑いを察したのか、雪華綺晶が重い口を開く。 雪「……子供の頃は、毎年雪が降るのが、楽しみで仕方なかった……。でも、あれは十四のとき……」 雛「…………」 雪「……私は知った……。空から無数に舞い降りてくるこの美しい雪の結晶には、しかし大気中の汚染物質が、ぎっしり凝縮されているのだということを……」 雛「…………えっ?」 雪「……私は、裏切られた思いで、一杯になった……。それから、私は、雪が嫌いになった……」 雛「…………ええとぉ……」   後で、薔薇水晶に聞いたところによると。 薔「……お姉ちゃん、子供の頃、雪が降ると大喜びで、かき氷シロップを抱えて、外に飛び出していったから……」   ちゃんちゃん。

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