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お月見」(2006/10/08 (日) 03:38:19) の最新版変更点

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雛「うーさぎうさぎ、何見て跳ねる、十五夜お月様、見てはーねぇえーーるっ♪」 ラ「…………」 雛「ああっ、ううと……これは別にラプラス教頭のことを歌ったんじゃないのよっ」 ラ「……ええ、わかっていますよ。あ、お団子一ついただけます?」   もぐもぐもぐ。まんまるお月様を見上げ、ほうっと深いため息を吐くラプラス。 雛「どしたの、教頭先生……?」 ラ「……いえね、月を見ると思い出さずにはいられないんですよ……」   感傷的なムードが漂った。雛苺は黙って、教頭が口を開くのを待った。 ラ「あれはもう三十年以上も昔になりますか、私がまだ幼かった頃のことです。   私には、大好きだった伯父がいました。彼は、ウサギの中でも特に秀でていて、あのアポロ計画から宇宙飛行士として招かれるほどだった。   私に月の石をお土産に持って帰ると約束し、アポロ十八号に乗せられて、ケープカナベラルから打ち上げられた。宇宙船は月面着陸には成功したが、着陸船のエンジントラブルで、月から離陸できなくなってしまった。   そうして、伯父は、二度とこの青い星に戻ってくることはなかったのです……」 雛「ええっ、じゃ、じゃあ、あのお月様でお餅をついているのは……」 ラ「伯父は、正月にお餅をつくのが、この上なく好きでした……」   雛苺は鼻をすすった。両目からぽろぽろと涙をあふれさせた。 雛「えーーんえーーんっ、教頭先生の伯父さんも教頭先生も、とってもかわいそうなのーーっ!!」 ラ「……ええと、まさか……本気にしました?」 雛「……えっ……………………冗談だったの……?」 ラ「そ、そりゃあ、そうですよ。アポロ計画は、十七号でおしまいでしたし……(それに、月にウサギが取り残されたって、この距離で見えるわけがないでしょうがw)」 雛「ぷぷーーっ、教頭先生、酷いのーーっ!!」 ラ「す、すみません。私、どうも冗談が苦手なようで……あ、お団子一つ召し上がります?」

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