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*ひっそりバインド
#contents(,fromhere=true)
* &bold(){全員共通}
ふと気づくと見知らぬ部屋で目を覚ます。
戸惑うあなたの周りには他のPC達。
周囲を見れば雪深い土地の屋敷の一室で寝かされていたものらしい。
戸惑うあなたたちにメイドらしき女性が声をかけてくる……
どうやら、地球ドミニオン以外の場所に落ちたらしい。
ともかく元いた場所に戻らなければ。
全体SA[脱出する]5
PC番号は順不同です ごく荒いハンドアウト。
* &bold(){ PC1 澤屋 透}
貴方は町外れに現れた魔物を追っていた。
相手を追い詰め、とどめを刺そうとした剣先が、
―ギィン!
火花を乗せて別の剣に阻まれる。
「透ちゃん、久しぶりね?」
微笑んだのは、確かに貴方の探し求めた幼なじみ。
…その腕に、無造作に血に塗れた一本の剣をぶら下げて。
彼女の姿はいなくなった日そのもので―
もしかしたら偽物かもしれない、しかし。
ためらううちに姿が揺らぐ。まるで、立体映像のように足元が儚く崩れ…
「ねえ透ちゃん、来て欲しいところがあるの」
彼女は手をかざすと何らかのアーティファクトを発動させる。
肉体の浮遊感。なんらかの「門」だと気づいたが時すでに遅し。貴方は門の発動に巻き込まれ……
SA「彼女を見つけ出し真意を問いただす 10」
* &bold(){ PC2 野々元 真守}
トレジャーハンター達が集うバーの片隅。
店長が席を外し、珍しく店内に誰もいない、天使が通ったかのような静寂の瞬間。
ふと。懐かしい声を、聞いた気がした。
呼ばれたのだ、と直感する。
からんと揺れた、グラスの中の丸い氷に
石でできた塔の屋上だろうか。周りには雪原。永遠につづくような。
天球にはオーロラ、一面の満天の星。煌々と輝く満月。
そして、塔の中央に立つ少女に、貴方は確かに懐かしい面影を見た。
ごう、と、耳の周りで風が唸る。
「…なんだ、野々元のやつ、帰ったのか?酒残して珍しい」「あれ?さっきまでそこに―」
SA「私は確かに彼女の記憶に存在したのだ 10」
* &bold(){ PC3 山野真矢}
「ルックス、こちらへいらっしゃいな」
懐かしく、あたたかく耳に響く声が聴こえて、
ふと真矢は振り向いた。
いつものバイトの帰り道。
いつもの繁華街の眺め。
勿論、そこには誰もいない。
けれど、200年の時を越えて、
たしかにあの、やさしくて愛情深い、飼い主の声が聴こえたのだ。
志に燃える若い女性だったあのひと、
老いてなお静かな信念を持っていたあのひと、
無償の愛というものを教えてくれた、
あのひと。
真矢は声のした方向、裏路地へと歩いていく。
そこに「門」のようなものが黒々と口を開けていた。
――ご主人の気配がする。
真矢は、躊躇うことなく、その「門」へと足を踏み入れた。
その先がどこか、それは関係ない。
あのひとに、また逢えるのなら。
SA「アネッテの望むだろうように行動する 10」
* &bold(){ PC4 此処木ここの}
――賑やかな遊園地。家族や、恋人同士で笑い合う群衆の中 ふらり、ふらり。
小さいころ乗りたかったメリー・ゴー・ラウンド。
生命力そのもののようなアイドルのライブ。
浮かれたフレーバーのカラフルなソフトクリーム。
薄暮。
ひとしきり散策した貴方は、遊園地の小さな展望台で風に当たっていた。
夜景を眺める。何の気なしに手すりに寄りかかって。下を。
…白茶けたコンクリートの屋上。
こわばった頬に涙が伝う感覚。
一歩、踏み出して、いえ、踏み出せなくて。
ああ、足が―
体が震える。ちくりと、頭が痛む。これは思い出してはいけないこと。思い出したくないこと。忘れて。忘れないと。でも、それなのに――
―『死にたくないのか、今、死のうとしていたのに。』
ああ、でも
とても、大切なことを、忘れているような――
ふわりとスカートが風をはらんだ気がした。重力がなくなる。落ちる。 いいえ?これは―
見下ろした足元は一面に、幼いころ好きだった綿菓子のように、白い。
SA「秘密。 10」
*ひっそりバインド
#contents(,fromhere=true)
* &bold(){全員共通}
ふと気づくと見知らぬ部屋で目を覚ます。
戸惑うあなたの周りには他のPC達。
周囲を見れば雪深い土地の屋敷の一室で寝かされていたものらしい。
戸惑うあなたたちにメイドらしき女性が声をかけてくる……
どうやら、地球ドミニオン以外の場所に落ちたらしい。
ともかく元いた場所に戻らなければ。
全体SA[脱出する]5
PC番号は順不同です ごく荒いハンドアウト。
* &bold(){ PC1 澤屋 透}
貴方は町外れに現れた魔物を追っていた。
相手を追い詰め、とどめを刺そうとした剣先が、
―ギィン!
火花を乗せて別の剣に阻まれる。
「透ちゃん、久しぶりね?」
微笑んだのは、確かに貴方の探し求めた幼なじみ。
…その腕に、無造作に血に塗れた一本の剣をぶら下げて。
彼女の姿はいなくなった日そのもので―
もしかしたら偽物かもしれない、しかし。
ためらううちに姿が揺らぐ。まるで、立体映像のように足元が儚く崩れ…
「ねえ透ちゃん、来て欲しいところがあるの」
彼女は手をかざすと何らかのアーティファクトを発動させる。
肉体の浮遊感。なんらかの「門」だと気づいたが時すでに遅し。貴方は門の発動に巻き込まれ……
SA「彼女を見つけ出し真意を問いただす 10」
* &bold(){ PC2 野々元 真守}
トレジャーハンター達が集うバーの片隅。
店長が席を外し、珍しく店内に誰もいない、天使が通ったかのような静寂の瞬間。
ふと。懐かしい声を、聞いた気がした。
呼ばれたのだ、と直感する。
からんと揺れた、グラスの中の丸い氷に
石でできた塔の屋上だろうか。周りには雪原。永遠につづくような。
天球にはオーロラ、一面の満天の星。煌々と輝く満月。
そして、塔の中央に立つ少女に、貴方は確かに懐かしい面影を見た。
ごう、と、耳の周りで風が唸る。
「…なんだ、野々元のやつ、帰ったのか?酒残して珍しい」「あれ?さっきまでそこに―」
SA「私は確かに彼女の記憶に存在したのだ 10」
* &bold(){ PC3 山野真矢}
「ルックス、こちらへいらっしゃいな」
懐かしく、あたたかく耳に響く声が聴こえて、
ふと真矢は振り向いた。
いつものバイトの帰り道。
いつもの繁華街の眺め。
勿論、そこには誰もいない。
けれど、200年の時を越えて、
たしかにあの、やさしくて愛情深い、飼い主の声が聴こえたのだ。
志に燃える若い女性だったあのひと、
老いてなお静かな信念を持っていたあのひと、
無償の愛というものを教えてくれた、
あのひと。
真矢は声のした方向、裏路地へと歩いていく。
そこに「門」のようなものが黒々と口を開けていた。
――ご主人の気配がする。
真矢は、躊躇うことなく、その「門」へと足を踏み入れた。
その先がどこか、それは関係ない。
あのひとに、また逢えるのなら。
SA「アネッテの望むだろうように行動する 10」
* &bold(){ PC4 此処木ここの}
――賑やかな遊園地。家族や、恋人同士で笑い合う群衆の中 ふらり、ふらり。
小さいころ乗りたかったメリー・ゴー・ラウンド。
生命力そのもののようなアイドルのライブ。
浮かれたフレーバーのカラフルなソフトクリーム。
薄暮。
ひとしきり散策した貴方は、遊園地の小さな展望台で風に当たっていた。
夜景を眺める。何の気なしに手すりに寄りかかって。下を。
…白茶けたコンクリートの屋上。
こわばった頬に涙が伝う感覚。
一歩、踏み出して、いえ、踏み出せなくて。
ああ、足が―
体が震える。ちくりと、頭が痛む。これは思い出してはいけないこと。思い出したくないこと。忘れて。忘れないと。でも、それなのに――
―『死にたくないのか、今、死のうとしていたのに。』
ああ、でも
とても、大切なことを、忘れているような――
ふわりとスカートが風をはらんだ気がした。重力がなくなる。落ちる。 いいえ?これは―
見下ろした足元は一面に、幼いころ好きだった綿菓子のように、白い。
SA「秘密。 10」