グリューネブルク辺境伯家

○グリューネブルク辺境伯一族

ギルベルト・フォン・グリューネブルク

 男 53歳 ロード
 グリューネブルク辺境伯家当主。先代である父親から辺境伯位を譲られて以来硬軟併せもった政治で領地を維持してきた。地域差が激しく様々な利益集団が対立する国内を纏める為、堅実な方針を取る事が多い。対外的には婚姻による関係強化を基調としている。
 公明正大な性格だが、長年の治世の重圧により若干気難しくなっている。

フリデリケ(フリーダ)・フォン・シュヴァルツブルク・ツー・グリューネブルク

 女 25歳 ロード
 ギルベルトの長女にして辺境伯家の爵位継承権者第一位。幼いころから武芸に長じ、十四歳で初陣を飾って以来ネーベルマーク家との戦争で活躍してきた。武勲と美貌、そして気さくな性格で若い世代の騎士を中心に大きな人望がある。八年前にダルタニアン子爵家の親類に当たるアトス男爵アルマンと結婚し、一女一男を儲けている。

アルマン・ド・アトス

 男 32歳 ロード
 フリデリケの婿。ギルベルトの外交方針の一環としてダルタニアン子爵家から婿入りしてきた。線が細いタイプで武術はあまり得意ではなく、レジャー感覚で戦場に引き出そうとするフリデリケには頭を抱えている。とはいえ夫婦仲は悪くなく、シュヴァルツブルクの行政を堅実にこなしている。

マリベル・フォン・グリューネブルク

 女 16歳 ロード
 グリューネブルク家次女。宮廷儀礼や歌舞音曲に興味を示さず、馬術や剣術にばかり打ち込んでいる筋金入りのおてんば姫。すぐ上のPC1に懐いており、彼が賜った領地に勝手についてきてしまった。双子の妹がいたが、幼いころにはやり病で亡くなっている。

○グリューネブルク在住者

ルシオラ・マッツィーニ

 男 66歳 メイジ
 辺境伯家の家宰を務める禿頭のメイジ。十八歳で辺境伯家に来て以来半世紀近く仕えている。冶金技術に詳しく、アイゼンブルクの代官を務めていたこともある。辺境伯家の直轄領の運営は彼が統括しているほかエーラムとのコネクションを生かして外交面でも大きな役割を果たしており、信任は厚い。

サー・アンドリュー・マクファーソン

 男 44歳 ロード
 暁の牙に所属する傭兵隊長。槍兵と弓兵からなる1000人の部下と共にシュヴァルツブルクに駐屯している。生真面目な武人で部隊の統制も取れており、戦場では堅実な働きを果たす。ただし、契約を厳密に守ることに重きを置いている為、契約外の働きは絶対にしない。また、各種手当や契約の解釈を巡って事ある毎にアルマンと衝突している。

ゲオルグ・フォン・クルシュタイン

 男 28歳 アーティスト
 グリューネブルク家の衛兵隊長。中部の小領主クルシュタイン家の一族。丁寧な物腰の男だが、アーティストとしての戦闘力は一流。普段はギルベルトの護衛を務めている。

ディートリッヒ・フォン・ベッカー

 男 43歳 ロード
グリューネブルクの守備隊長。ベッカー家はグリューネブルク家が西から移住してくる以前から仕えており、忠誠心は篤い。寡黙でやや融通が利かない面がある。

アドルフ・ロートシルト

 男 63歳 -
 国内の有力商会で構成される商人ギルドの代表者。ギルドは農産物の取引に関する特権を握っていたが、鉄製品に対する同様の権利と引き換えに特権を手放し専売化に一役買った。以前ほどの利益は出ていないが農業の壊滅という異常事態を大きな損害を出さずに乗り切った事は評価されている。

○中部諸侯

レオパルド・フォン・ニースラー

 男 47歳 ロード
 グリューネブルク中部の小領主の一族。長男ではなく領地を継げなかった。戦場で武功を立て小さいながらも領地を獲得しているが、まだまだそれなりに上昇志向はのこっている。
 中部諸侯軍のまとめ役としてフリッツラントへ従軍。

○西部諸侯

オイゲン・フォン・ヘルブラウ

 男 55歳 ロード
 ヘルブラウ男爵。西部に広大な領地を持つ従属君主。西部諸侯の盟主的立場であり、彼らの意見を代弁する為時にギルベルトに異を唱えることもあるが、個人としては古くからの友人関係にある。
 西部諸侯の例にもれず農業の壊滅により大きな痛手を被っているが、代々の蓄財やヘルブラウ河の水運に関する諸権利を握っていることなどにより比較的余裕がある。周辺の小領主への支援も行っており、影響力を強めている。
 娘をPC1の嫁にと願っていたが、フリッツラントとの婚約が成ってしまい断念した過去がある。

○南部諸侯

アーサー・ロック

 男42歳 メイジ
 アイゼンベルク代官。技術面では目立った功績は無いが商才には長けており、アイゼンベルクが生み出す利益は年々伸びている。
 アカデミーへの帰属意識が強く、グリューネブルクに対する愛着はそれ程ないという評判。しかし、だからこそアカデミーの名を汚さぬよう職務には励んでいる。
 西部から流出した元農民を鉱山労働者として受け入れている為、ヘルブラウ男爵をはじめとする西部諸侯とは対立している。

ギュンター・フォン・ヴェルフェン

 男58歳 ロード
 ヴァイス砦城代。先祖はフリッツラントに仕えていたが、アイゼンベルクがグリューネブルクに割譲された際に帰順した家柄。その為現在でもフリッツラントには縁者が多い。
 勇猛果敢な騎士として知られていたがネーベルマークとの戦いで片腕を失って以来前線からは退いた。
 子だくさんで後継者を決めかねている。

○北部諸侯

“アトミラル”ヨアヒム・フォン・ルックナー

 男42歳 ロード
 グリューネブルク辺境伯領における海軍の長。旗艦ゼーゲッティンの艦長兼艦隊司令。「提督」の称号は非公式のものだが、そう呼ばれる事を好む。快活な海の男で、職務柄アトラタンに赴くことも多く都会の文化をいち早く取り入れるファッションリーダーでもある。保守的な諸侯からは軽薄な男とみなされることも多い。
 商船隊の護衛としての側面が強く影が薄い海軍の役割を大きくしようと腐心している。「目立つ男」として振舞っているのはその為の方策であるという穿った見方もある。
 所領は漁村をいくつか抱えているだけだが林業における特権を持っており、また役得も多く懐は豊か。

ジークムント・フォン・クレッチマー

 男50歳 ロード
 ブラウメーア代官。いわゆる「剣より算盤」型の男。役目を利用して私腹を肥やしているという噂もあるが、上手く立ち回っており表立った問題となった事は無い。むしろ、そういう男だからこそ海千山千の商人たちと渡り合えるという評もある。グリューネブルク辺境伯も彼の才覚に鑑み、度が過ぎない限りは黙認している節もある。

ハンナ・クレッチマー

 女18歳 ロード
 クレッチマーの娘。

○外国人

マルコ・ロヴィーノ

 男 52歳 -
 ウルシード商会のグリューネブルクにおける代表者。ダルタニアン小大陸全体の責任者も兼ねており、大きな権限を握っている。西部農業地帯が壊滅した際農産物の暴騰を見込んだ投機を行ったが、マッツィーニが素早く専売制を敷いて価格の安定に努めた為大きな損害を出したという事件があった。

ヴァルター・フォン・エクスナー

 男 48歳 ロード
フリッツラント家から派遣されている外交使節。PC1とエリーザベトとの婚約は彼が中心となって纏めた。アイゼンエルツ魔境問題の解決が進まない事で突き上げをくらっており、頭を痛めている。

ヴィクトル・ド・ベルナドット

 男 70歳 ロード
 ダルタニア家の外交使節。半ば痴呆が始まっており職務はほとんど属僚がこなしている状態だが、それは擬態であるとみるむきもある。趣味と実益を兼ねた伝書鳩の飼育は年季が入っており、ダルタニア小大陸の優秀な伝書鳩はほとんど彼の手がけた血統とまで言われる。ただし、伝書鳩の話を振ると延々としゃべり続ける為、迂闊に話題に出してはいけないというのが暗黙の了解。

ハインツ・フォン・ニーメラー

 男 39歳 ロード
 傭兵隊『スレイプニル』を率いるロスマルク人の君主。最大で500人近くの兵を集められるが、現在は数十人規模の小隊と共にグリューネブルク家の客分となっている。
 大講堂の悲劇以降ロスマルク傭兵の多くが大陸に渡っている中、彼がこの地に留まっているのは大陸の混乱がダルタニアンにまで波及すると睨んでいるからだというのがもっぱらの噂。
 豪放磊落な性格に見えるが、癖者ぞろいの傭兵をまとめ上げる彼自身も一筋縄ではいかないと言われている。
最終更新:2016年07月30日 21:24