グリューネブルク

グリューネブルク辺境伯領



 人口20万人 国レベル84 食糧22→44 技術21 馬8 鉱物21 森林15 資金20
 北部に位置し小大陸の四分の一を占める大邦。数年前隣邦に発生した魔境から流れ出した毒により農業用水が汚染された為農村部は壊滅状態。農村部に基盤を持つ小領主の間で不満が溜っている。また、農村からの逃散も相次いでおり、人口が流入した都市部では治安の悪化や物価の上昇が起きている。一方で製鉄業は好調で商人や領地を持たず商工業に携わっていた君主は豊かになっており、経済状況が悪化した小領主の不満の一因となっている。

主産物

小麦を中心とした農産物(激減)、鉄鉱石、鉄製品、木材

政治

 グリューネブルク辺境伯家が直轄する地域は辺境伯領全域の三分の一程度。残りの内三分の一程は辺境伯から聖印を受けた従属君主の領地で、聖印的には独立状態の君主の領地が残りを占める。
 直轄地には従属君主や魔法師を代官として派遣して統治している。基本的には無給だが様々な役得が半ば公然と認められており、役職によっては非常に大きな財産を得るものもいる。
 独立君主との関係は軍事同盟に近く、自治権は強い。一年の内一定の日数軍役につく義務があるが、平時には免役税として金銭で治められる事が多く実質的には税金に近くなっている。国外商人との取引は認められておらず、農作物をはじめとした産品は国内商人を介して輸出される。

 領内の行政は家宰が率いる官僚団が行っている。国全体に関わる問題については御前会議によって討議される。最終決定権は辺境伯にあるが、討論の内容が無視されることは基本的にはない。また、公式の決定機関ではないが少数の有力者を集めた評議会が開かれることも多い。

人口

 20万人:支配層800人(君主250人、役人・魔法師550人)、商人1800人、職人2000人、兵士3000人(大半が貴族の従者)、都市労働者12000人、農業労働者180000人、他 ※労働人口のみ

地理

◇南部

 山岳地帯。鉱山地帯。人口4000人
 鉱山都市アイゼンベルクがほぼ唯一と言っていい都市。北のフリッツラント子爵領への備えであるヴァイス砦があるほかは、小規模な村落が散在するのみである。
 数代前にフリッツラント子爵から奪い取った地域であり、ほぼ全域が辺境伯家の直轄領。

アイゼンベルク  人口3000人(支配層40人、職人400人、商人150人、兵士150人、都市労働者1800人、農業労働者200人他)
 アイゼン山脈の谷間に位置する鉱山都市。産出物はほぼ全て鉄鉱石。採掘から製鉄、加工までを一貫しておこなっておりグリューネブルク辺境伯領内のみならず、領外への輸出も行っている。
 隣のフリッツラントにも類似の鉱山都市(アイゼンエルツ)があるが魔境化により壊滅しており、供給が減っている為アイゼンベルクに需要が集中している。さらに、魔境の影響で農耕が不可能になった農村部から人口が流入した為鉱山労働者の賃金が下がったことも合わせて大きな利益を上げている。
グリューネブルク辺境伯家の直轄領であり、代官が派遣されている。鉱山都市の運営には技術的知識が不可欠である為、代官には魔法師が任じられるのが通例。現在の代官はアーサー=ロック。

ヴァイス砦  人口80人(支配層5人、兵士70人、他) 
 南方にあるフリッツラント子爵領との国境であるナハティガル峠にある山塞。
城代は騎士ギュンター・フォン・ヴェルフェン。

◇北部

 港湾都市および小村 人口15000人
 シュヴァルツ海に面した沿岸部。港湾都市ブラウメーアのほか、漁村が点在する。沼沢地が多く農業には向かないため農村は少ない。
食料生産力が低い地域である為、周辺への略奪で生計を立てていた領主が多く、今でも好戦的な気風。

ブラウメーア  人口5000人(支配者層80人、職人300人、商人350人、兵士550人(海軍込)、都市労働者2000人、農業労働者1500人)
ヘルブラウ河の河口にある港湾都市。大陸への窓口。以前は鉄製品と農産物を輸出していたが、後者の輸出量が激減した為、若干活気が無い。
 また、グリューネブルク辺境伯家の所有する海軍の拠点でもある。海軍は10隻のコグ船からなり、辺境伯に直属する艦長位は世襲である。旗艦ゼーゲッティン艦長兼艦隊司令はヨアヒム・フォン・ルックナー。
 街の統治は代官が行っており、現在はジークムント・フォン・クレッチマー。

◇中部

 中枢部。人口55000人
 グリューネブルク辺境伯国の中心地域。元々は森林地域で生産性も高くない土地柄だったが、現在では開墾が進んでいる。
開墾事業は西部の中規模領主だったグリューネブリュッケ家の分家によって始められた。その途中で発見された魔境の討伐により強力な聖印を手に入れた分家が独立し、グリューネブルク家を建てた。
開墾された土地に封じられたのはグリューネブルク家の縁者が主だった為、辺境伯家に対する忠誠心は非常に高い。

グリューネブルク 人口8000人(支配者層200人、職人400人、商人550人、兵士500人、労働者都市労働者2000人、農業労働者4000人他)
 魔境を討伐する為の拠点から発展した街。発生経緯から非常に堅固な城塞都市でもある。

◇西部

 農村地帯。人口80000人 
 大河ヘルブラウ河が流れる農耕地帯。建国期に現れた投影体の指導により灌漑農法を取り入れ非常に高い生産性を誇っていたが、水源付近に発生した魔境から流れ出した毒物により農業用水が汚染され、農業は壊滅状態となっている。
 農村からは逃散が相次いでおり人口が低下気味。小領主が多く、農業の壊滅により困窮している。
 独立君主が多い。グリューネブルク家の支配権が及ぶまでこの地域の盟主であったヘルブラウ子爵の影響力が非常に強く、小領主の中にはヘルブラウ家に従属しているものも多い。

ヘルブラウ  人口6000人(支配者層80人、職人300人、商人350人、兵士300人、都市労働者1000人、農業労働者3500人)
 ヘルブラウ河が中心を流れる西部の中心都市。ヘルブラウ大橋によって東岸と西岸が結ばれている。ヘルブラウ河を利用した水運の拠点でもある為、物流の中心。
 領主はオイゲン・フォン・ヘルブラウ男爵。

グリューネブルッケ  人口4000人(支配層30人、職人200人、商人150人、兵士180人、都市労働者500人、農業労働者2900人)
 グリューネブルク家のかつての本家であるグリューネブルッケ家の拠点。数代前にグリューネブルク家の人間が養子に入っており、関係は完全に逆転している。ヘルブラウ家の影響力の強い西部においては数少ない辺境伯家とのつながりが強い街。

◇東部

 農村地帯。人口40000人
 昔ながらの天水農業を行っており生産性は高くない。しかし、西部の農業地帯が壊滅した為重要度が増している。
小規模領主が多い。また、隣接するネーベルマーク伯爵領との関係が悪い為、たびたび戦火に見舞われている。

シュヴァルツブルク  人口3000人(支配層40人、職人40人、商人30人、兵士600人、都市労働者800人、農業労働者1200人)+傭兵団1000人。
 ネーベルマーク伯爵領に対する軍事拠点の中核である城塞都市。ここのほかに、十数か所の支城が存在する。
伝統的に辺境伯家の後継者が封じられる事になっており、現在のシュヴァルツブルク男爵はフリデリケ・フォン・シュヴァルツブルク・ツー・グリューネブルク
最終更新:2016年11月12日 15:19