チベタン(チベット人)からのメッセージ

☆ニマ・チョンドンさん(チベタン)からのメッセージ↓

みなさん、タシデレ!

自分の家族や親戚の事を考え、みなさんの前でおはなしが出来ずすみません。
今日は、私が体験した事などを少しでも知ってもらえればと思います。

チベットは、騒乱から3ヶ月以上経った今でも、チベットは世界から隠され何が行
われているかわからないでいます。私も友人や親戚のことが本当に心配ですが海
外から電話やメールがあっただけでも、それにこじつけ逮捕される可能性がある
ので連絡ができないでいます。本土に電話をした時のことです電話はなかなか繋
がりませんが、たまたま繋がった時、会話をしていたらデモや向こうの状況など
を聞こうとすると、電話が切れます、、、2回目も同じ様に急に電話が切れました
。盗聴されているのでしょう。

昔、インターネットでチベットと検索したとたん、コンピューターの電源が落ち
、その後外をあるくとわざとわかるように公安が後をつけてプレッシャーをかけ
てくるという、本当に怖い思いをしました。チベットではいつでも監視の目がど
こかにあるのです。

そんな中、逮捕された数千ものチベット人は今、どこでどんな扱いをされている
のでしょうか?水や食料、医療が与えられず飢えで死んでいっているとも聞きま
す。今月は本来なら地方に住むものはラサなどへ巡礼にでかける聖なる月サガダ
ワです。その日に外に出る事すら許されないことが信仰心厚いチベット人にどれ
だけの精神的ダメージを与えるかを考えると本当に心配です。お年寄りには毎日
のお祈りが規制されるだけで、本当に辛いことなのです。

四川地震の報道により、繰り返しチベット族・チャン族自治県という言葉を耳に
しますが、チャン族も実はチベット人です。中国はチベットの方言などで言葉が
違う村などに新しい部族の名前をつけています。こうすることによって、チベッ
ト人から生まれた子供がチベット族ではなく身分証明書にはチャン族と書かれる
のです。こうしてチベット人としての統一した意識や一体感を壊し、よりチベッ
ト人の数を減らそうとしているのです。

日本のみなさんがチベットの問題に興味をもって活動してくれている事を本当に
嬉しく思います。また、本当に感謝しています。この日本での活動が、チベット
を自由にしてくれる事を信じ、心から応援しています。一緒に叫ぶことが出来ず
本当にごめんなさい。

6日のデモも気持は一緒に参加しています。
どうかみなさんよろしくお願いします。
スタッフの皆さん、お疲れ様です。がんばってください。

ニマ チョドン


☆在日チベット人コミュニティー副代表の奥さん(日本人)、Kaori Khangsarさん
からのメッセージ↓

皆様、こんにちは。
この場をお借りしてメッセージをるチャンスを頂けたことを大変光栄に思ってお
ります。私は長年チベット支援をしてきました、また、在日チベット人の家族で
もあります。チベット人ではないからこそわかる事などを少しお話させて頂きた
いと思います。

まず始めに申し上げたいのは、今回のチベット人民蜂起の日をきっかけに起こっ
たラサの騒乱が、日本で大きく報道され、それにより、チベット問題への関心が
高まったのは良いことなのですが、騒乱やオリンピック聖火にのみに焦点を当て
報道された為、一番大切な事が理解されていないと感じています。今回、チベッ
ト人達が取材で一番多く聞かれた質問は「今、お国は大変な事になっていますが
、どうおもわれますか?」というものでした。でも、今大変な事になったのでは
ありません。50歳以下の者にとって、今回の事は生まれた時からそこにある何も
変わらない現実であり、50年もの間変わらず存在する事実なのです。

ダライ・ラマ法王猊下をはじめとする亡命チベット人全ては、いつも笑顔で私達
に接し、本当に楽しそうに日々を過ごしているように見えます。しかし、彼らに
は国がありません。国が無いという事を理解するのは、恵まれた私達日本人が理
解するのはとても難しいと思います。しかし、想像して下さい。突然、インド政
府が亡命政府を認めないと言ったら、パスポートも身分証明も保険も自分の名前
すら証明するモノもなく、すぐに国を出なくてはならなくなるという日が明日訪
れるかも知れないと心配しながら毎日を過ごさなければならないという事なので
す。

それでも、亡命社会にいる難民達はチベット本土には自分達よりもっと大変な思
いをしている人がいるのだから、自分達はとても幸せだと言うのです。

私の主人は今、日本では「無国籍」という扱いです。これも相当もめた末に勝ち
取った称号です。法務局は「行った事がなくてもなんでも、チベット人は日本で
は、中国人なんですよ。」と言われました。中国人となるには余りにもややこし
くなってしまう為、やっと認めてもらったのが、無国籍です。しかし、今でも役
所などに行く度に「チベット人?じゃあ、中国人ね。」を繰り返し言われます。
残念な事にインド生まれのチベット難民がいる事を知らない人もまだまだ多いの
が日本の現状です。本日、この場でこうした現実を知って頂けることを、とても
嬉しく思います。

今、もう一つ直面している問題はビザの問題です。今迄信仰心厚く大人しいイメ
ージだったチベット人のイメージが、聖火リレーの際にメディアが煽ったせいも
あり、デモをする人=凶暴な、いつも怒っている人のようなイメージになってい
るという事が懸念されています。そして今後、日本にいるチベット人のビザの更
新などが滞りなく行われるかとても心配です。ビザとは入管の担当官の個人的イ
メージにより決まる部分があり、現に亡命政府の難民証明書により入国予定の留
学生にビザがおりなかった例も聞かれています。

また、時分達はビザを剥奪されても良い!と思っていても今後日本で勉強したい
という夢を持つ若者の為を思うと激しいデモなどはするべきでは無いかもしれな
いというジレンマとも戦っています。なぜ、チベットの為のデモなのに、全ての
チベット人が参加しないのか?と思われる方も多いとは思いますが、彼らが抱え
るこれらの状況を皆さんにご理解頂ければと思います。チベット本土から来てい
る者達は、同じ職場や学校、近所に居る中国人に密告されるのでは?と恐れ「日
本人が自分達の為に立ち上がってくれいるのに、チベット人である自分が何も出
来ないなんて、、、」と悔しそうにしています。それでも、国に残る家族、親戚
を思うと行動に起こせないのです。

そんな彼らの中には、テレビで幼なじみのお坊さんがカメラに向かって訴えてい
る姿を見た者もいます。その後、幼なじみは行方不明だと地元の友達に聞いたそ
うです。今迄、全く政治などには興味が無かった幼なじみが命を懸けて訴えなけ
ればならなかった状況を想像し、チベットの僧院の今置かれている状況を本当に
心配していました。それでも、異国の地でさえ声を上げることが出来ないのがチ
ベット人なのです。

そんな、かれらの思いを北海道の皆様のお力で、主要国の首相達へそして、世界
へ伝えて頂けたらと切に願います。チベット自治区が世界の目から隠されて3ヶ月
以上が経ちました。誰も見ていないところで、彼らがどんな扱いを受け、どんな
生活をしているのか本当に心配でなりません。逮捕され連れ去られた数千人の人
はどうしているのでしょうか??私も個人的に連絡のとれない親戚や友人が心配
でなりません。

日本の報道はトーンダウンしてきていますが、それと反比例して、人権状況と命
の危機は頂点に達しています。

ダライ・ラマ法王猊下は以前こんな事をおっしゃっていました、「チベットの為
に何かしたいと思って下さったのなら、まず、事実を知って下さい。そして、そ
の事実を一人でも多くの人に伝えて下さい。それだけでも、あなたは大変おおき
な役割を果たした事になります。」と。私には何も出来ないとは思わないで下さ
い。一人一人が興味を持ち、事実を知り、それを伝えれば、世界中にその事が伝
われば、やがて世界は変わります。しかし、まずあなたが知ることで、そこから
知る事の出来る人が生まれるのです。

一日も早く、全てのチベット人が心置きなく自分達の伝統や宗教を学び、子供達
へ教えることがあたりまえに出来る日が来る事を、恐怖に怯えなくても毎日を過
ごせるようになるよう、これからも皆様と共に訴えを続けていけたらと思ってお
ります。

今日はほんとうにありがとうございました。また、6日のデモの成功を心からお
祈り致します。

Kaori Khangsar
最終更新:2008年07月05日 00:17
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