A-46:25-00480-01:四方 無畏:羅幻王国 さん

「地を掘るニワトリ」



羅幻王国には砂の中を自由自在に泳ぎ回るニワトリが居る。
彼らが砂の中を移動するようになった理由は諸説あるが、今日はその中の1つを紹介しよう。

大昔、そのニワトリは大空を飛び回り、地上のあらゆる生命をその強靭な嘴で捕まえていた。しかし、あるとき地上に長い長い冬が訪れた。
海は凍り、大地は雪に閉ざされた。
空は絶えず強風が吹き荒れ、彼らは空を失った。
そして地上も吹雪が途切れる事は無く極寒の世界になった。
彼らは少しでも寒さを逃れるために雪に穴を掘った。
彼らはその強靭な嘴で雪を掘った。
寒さに震えながら何処までも掘った。
そうしていつの間にか彼らは土を掘っていた。

地中深くは外の気温に関係なくほとんど一定で暖かかった。
さらに、地中には多くのえさが残っていた。

それ以来、彼らは長い冬が終わっても空へ戻らず地中で生活するようになったそうだ。

(応援絵:イク:黒霧藩国)




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最終更新:2008年07月01日 02:20