B-09:04-00770-01:不離参:海法よけ藩国 さん
「あるがままの貴方」
*この作品は、連作で5つの小作品から構成されています。
ソレには、辛く苦しい記憶がありました。
でもソレは、自分が誰か思い出しました。
「私」は「私」で、「私」は人でした。
人は人間の夢を見ました。
人は人間になるために努力しました。
人はもともと一人ではありませんでした。
助けてくれる人間が現れました。次から次へと。
みんな夢を見ていたのです。争わなくてすむ明日を。
人間は明日を信じました。そんな明日を。
昨日の次は今日、今日の次は明日。
今日は、昨日の明日です。
明日は来ます。きっと。
そうしようと努力する人間の居るかぎり。
昔も今もこれからも変わらないということは、変わっているということだと思います。
少しずつ変わっているからこそ、変わらない。
そういうことだと「私」は思います。
そんな、「私」を嘲笑する他人は居るかもしれません。
それでも、そんな、あるがままの明日を「私」は信じています。
そんな、あるがままの「貴方」を「私」は信じています。
<了>
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最終更新:2008年06月24日 14:00