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B-03:04-00770-01:不離参:海法よけ藩国 さん

「貴方はどなた?」



*この作品は、連作で5つの小作品から構成されています。


ソレには、お婆さんから聞いた話しがありました。
お婆さんは小さい頃色々大変なめに会いました。
戦争で空襲にあい、歩いて居るうちに、足袋の底が無くなり、足が痛いので死体の上を歩いて怒られました。
貧乏なので、魚のアラを買って来いとお使いに出され。そんな魚はないと、魚屋さんに馬鹿にされました。
紡績工場に出稼ぎに行って、貯めた大金を盗まれました。
痴呆が酷くても、忘れないソレに、何も良いことのない人生だったと言いました。
ソレは、良いことになってやれなかったのかなと思いました。

ソレには、お父さんから聞いた話しがありました。
お父さんは、色々と職をてんてんとして居ましたが、あまり貧乏ではありませんでした。
皆に信頼されているから、皆手伝ってくれると喜んで居ました。
でも罪を犯して、実際より長い年月、刑務所に入れられることになりました。
皆に騙されたと、泣いて謝って居ました。
ソレは、白紙に名前を書けば幸せなれるという人や、助けてくれる人も見て居ました。

ソレには、辛く苦しい記憶がありました。
皆で楽しくやって居たら、お前は存在してはならないと言われました。
ソレ自身にさえも。

みんな他人は信用出来ないと言いました。

でも、ソレにはわかりませんでした。

何処からが、他人で助けなくて良いのか、わかりませんでした。

何処からが他人なのでしょう?

ソレは、自分が誰で、何処から来て何処に行くのか、わかりませんでした。
わかって居るのは、ソレが今ここに居て、何処かもっと楽しい所に行きたいと思って居ることでした。

ソレに会ったら、名前をつける前に、聞いてみてください。

きっとソレは、ソレがソレで、ソレが誰であるか思い出して、答えてくれると思います。

<了>




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