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二人の結末-two side story,one epilogue-【執筆者/藍奈】







大門を抜けると、そこは吉原の独特な空気で包まれていた。
通りを通る者は遊女か厭らしい目つきをした下衆どもばかり。
数多き遊郭の中から、夢の男を捜すのは不可能に近かった。


「手がかりが欲しいな・・・」


手当たり次第に聞きまわっていたって時間だけが過ぎるだけで余計な手間だ。
かと言って、的を絞って聞き込んでも当たりに合う確率なんてほとんど無いに等しい。


「どうするかな」


とりあえずブラブラと左右の店を一つ一つ見ながら歩いてみる。
ざわざわとした空気に包まれながら、何か手がかりがないかと注意深く見る。

先ほどからチラチラと俺を見るいくつかの視線。
その視線の先をたどると、綺麗な着物を纏った遊女が数名。
着物の質から見て、花魁[1]だろう。


「・・・・何か用か?」


足を止めると、思い切って声を掛けてみる。
すると、花魁たちは嬉しそうに笑って近づいてくる。


「ね、お兄さん。あなた、とても綺麗ね」


「女の私達でも勝てそうにないかもね」


「お兄さん、一人?よかったら、私達のとこで遊んでってよ」


一気に話し始める彼女達に、内心舌打ちしながらも笑顔で対応する。


「遊びたいのは山々だけど、人を探してるんだ」


「人探し?だったら、私達が手伝ってあげるわよ。ねぇ?」


「そうよ。ここで人を探すなんて、一人じゃ無理よ?ほとんどの男はタノシイコトしてるんだもん」


意味ありげな表情をして笑う女に納得しながら、それならばと考える。


「本当に手伝ってくれるのか?」


尋ねた俺に、妖しげな笑みを見せると「いいわ」と答える。


「それで、誰を探してるの?」


「・・・・・ある一人の男だ」


「男?男って言っても・・・この辺にいるのは、半分が男よ?」


「俺より少し背が高いはずだ。それと、女衒にさっきここに連れてこられたはずだ」


女衒という言葉に引っかかったのか、女達は目を合わせて頷く。
そして何を思ったのか俺の両腕を掴むと歩き出す。


「いきなり何?離してくれないか?」


「黙って着いてきなさいよ。私達、合わせてあげれるかもしれないわよ?」


前を歩く女が言うと、両脇の女達が頷く。
どうやら、前を行く女はこの二人の姉存在なのだろう。


「・・・知ってるのか?」


「・・・・・・・」









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