想い【執筆者/藍奈】
「弦一郎、ちょっといいか?」
「何だ?」
「いや、ここじゃちょっと・・・」
昼休み。人の多い教室。
いくら周りがザワついていても聞かれないという保障はない。
「わかった。場所を変えよう」
教室を出て、着いた場所は-部室。
ここは部員しか出入り禁止で、鍵を持っているのは弦一郎なので誰かが来るという心配はない。
「ここならいいだろ。それで、話は何だ?」
「簡単な話だ・・・弦一郎」
「?」
「好きだ」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
俺の突然の告白に固まってしまった弦一郎。
沈黙が俺達を包む。
先に口を開いたのは弦一郎だった。
「本気なのか?」
・・・・さすがというか、何というか。
弦一郎らしいといえばらしいな。
「本気だと言ったら、どうする?」
「それは困るな」
困る?
何故困るんだ?
「どうしてだ?」
「それは言えん」
「・・・好きな人でもいるのか?弦一郎」
「・・・・・・・」
言うつもりは無いということか。
さて、どうする。
「なぁ、弦一郎」
一歩ずつ確実に近づいていく。
「何だ?蓮二」
ロッカーに追いつめ逃げ場を失くしてやる。
「もう一度言う。・・・好きだ」
弦一郎が話し始めるよりも先に口付ける。
歯列をなぞり、口を開くようにノックする。
すんなりと開かれ舌を入れる。
奥に逃げようとする弦一郎の舌を捕らえる。
散々口腔を荒らして離れた時には、弦一郎の息は上がり、どちらのとも言えない唾液が顎を伝う。
「・・・・何故、抵抗しない?」
「分からん」
「分からない?」
「あぁ。だが・・嫌じゃないな」
嫌じゃないから抵抗しない・・・?
それは期待してもいいということか?
「弦一郎。そんな事言って、どうなるか知らないぞ」
「何が・・・ん・・・」
再び深く口付ける。
舌を絡め、角度を変えて、息が出来なくなるほど深く長く。
キスをしながらも器用に弦一郎の服の中に手を滑らせる。
小さく尖った胸の飾りをキュッと摘んでやる。
ビクッと強張る体。
苦しくなったのか辛そうに眉を寄せる。
口を離すと銀の糸を引いた。
「はぁ・・蓮二。やめろ・・・」
「もう遅いよ。止まらない」
邪魔な衣服を全て剥ぎ取る。
露わになる弦一郎の躯。
「っ・・・見るな」
程よく筋肉のついた男らしい体。
なのに、さっきのキスで感じたのか胸の飾りはプクンと尖っている。
下の方へ視線を送るとソコは僅かに勃ち始めていた。
「弦一郎、感じてるのか?」
「違う!」
「違わないだろ」
そっとソコに触れてみる。
ふるふると震え先端には先走りの蜜が出始めている。
「素直になれ」
ギュッと握りこむと、そのまま上下に扱く。
完全に勃ち上がる弦一郎のモノ。
「くっ・・・やめ・・」
「本当は気持ちいいんだろ?」
「っ//」
バシッ―・・・
乾いた音が響く
「ぁ・・スマン。その・・・」
ジンジンとする頬をおさえて気づく。
弦一郎に叩かれたのだということに・・
「・・・・・・」
「蓮二・・?」
「やはり、可愛いな」
「何・・・を言ってるんだ//」
耳まで真っ赤にして小さな声で反抗する。
そんな弦一郎の姿に煽られる。
「気づいてないのか?さっきから顔、真っ赤だぞ?」
「!!////」
弦一郎。お前は、俺のものだ。
誰にも渡さない―・・・
誓いをたてるように弦一郎のモノにキスをする。
「な、何をしている!!」
「何ってキス」
「そんな・・ところに」
「してはいけないのか?」
「違う!あ・・・汚いじゃないか//」
「汚くない」
口に咥えると亀頭に舌で刺激を与える。
根元に手を添えて扱いてやる。
自然と揺れる腰
ピチャピチャと卑猥な音が耳を刺激する。
「~~蓮二、離せ・・」
ビクビクと痙攣するソレは限界が近いという合図。
焦った弦一郎は俺に離せと言う。
「我慢するな。イっていいぞ」
「しゃべ・・るな・・・っ」
歯を軽くたてると、弦一郎は小さく呻いて白濁の液を放った。
「れ、蓮二・・?」
口の中に含んだ弦一郎の精液を目の前で飲み下す。
ゴクン-・・・
「ん・・うまいな」
「!!!飲んだのか」
「あぁ。悪いか?」
「悪いとかそういう問題ではない」
「・・・・弦一郎。うるさい」
秘められた場所へと手を伸ばす。
そこは先走りの液で濡れており蕾はヒクヒクと収縮を繰り返している。
誘われるように指をゆっくりと入れていく。
「くっ・・・蓮二・・」
「痛いか?」
「あぁ・・少し」
「直にヨくなる」
指を1本2本と増やしていく。
中でバラバラに動かすと、ある一点で弦一郎の体が反応した。
「ココがいいのか?」
「っ・・・」
「はぁ・・・弦一郎。声出していいんだぞ?」
歯を食いしばり声が漏れないように手で抑えている。
その手をとり手の甲にキスを一つ。
そして再び弦一郎の反応したトコを擦る。
「あっ・・・蓮二、そこは・・駄目だ」
「駄目?ココは気持ちよさそうだが?」
「言う・・な//」
さっきイったばかりだというのに、弦一郎のモノは硬さを増し先端からはトロトロと蜜が零れている。
「そろそろいいか・・」
「ん・・何、がだ?」
十分に解れたのを確認すると、窮屈そうにしている己のモノを取り出す。
それを見た弦一郎は俺が今からすることの意味が分かったのか、体を強張らせる。
「弦一郎、怖がらなくていい」
「無理だ。そんな・・・」
「大丈夫だ。俺は、お前を壊したいわけじゃない」
「じゃぁ、何だというのだ?」
蕾に宛てがい、逃げないように腰を掴む。
「お前を愛したいだけだ」
グッと力を入れて、中に挿入っていく。
俺の質量と圧迫感に弦一郎の顔が辛そうに歪む。
「・・・っ」
「キツいな・・弦一郎、息を止めるな」
「・・はぁ・・・あっ・・」
「そう。そのまま、力抜いて」
無理に進まず、慣れるまで動かずに待つ。
少しでも力が抜けるように前にも触れてやる。
「ん・・・蓮二・・」
「動くぞ」
ギリギリのところまで引き抜き、奥まで一気に貫く。
さっき見つけたイイトコも突いてやる。
「あ・・やめ・・・」
自然と声も漏れるようになる。
徐々にスピードをあげていく。
「弦一郎の中、熱いな・・」
「くっ・・ぁ・・・」
締めつけてくる内壁に陶酔のような感覚を覚える。
「れん・・じ・・・も、ムリ・・」
「イくときは一緒だぞ」
「はぁ・・・イく・・」
「・・っ・・もう少し」
「・・はや・・く・・・イく」
「あぁ・・俺も・・・っ」
抜ける寸前まで引き抜くと一気に最奥を貫く。
「あ・・・・・っ!!」
「・・・くっ」
弦一郎より少し遅れて、果てた―・・・
情事後。
部室をキレイにして服装を整えていた。
「弦一郎」
気になることが一つ。
やはり聞いておくべきか・・・
「何だ?」
「一つ聞きたいんだが・・・」
「だから何だ」
「俺のこと、どう思ってるんだ?」
「・・・・」
弦一郎の表情が一瞬変わった。
「俺は・・・・・」
「蓮二。俺もお前が好きだ」
俺の聞き違いか?
弦一郎は確かに言ったよな。
俺のことを好きだと・・・
なら、何故?
「最初に、困る・・と」
「困るとは言ったが嫌いだとは言ってないぞ?」
「だから何故、困るだなんて言ったんだ?!」
「うっ・・・それは・・///」
何だ?この反応は。
「弦一郎、隠し事はなしだぞ?」
「分かっている。ただ」
「?」
「先に言いたかったんだ」
やっと、この日が来た。
夢見ていたセリフ。
弦一郎
お前の口から聞くそのセリフを。
「蓮二、お前を愛してる//」
and that's all?
▼宛先
葉ちゃん。
最終更新:2006年03月01日 20:50