658 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/11/15(土) 20:58:10 ID:GRn+mk1u
「はっはっは」の時にさとりんあたりがうっかり
「…で、結局誰が一番かわいいんでしょうか?」とかこぼしてたら面白い事になってたのに
659 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/11/15(土) 21:00:23 ID:0NDyBTNC
さとりんがそんなことをこぼす
↓
さとりん、ミヤミヤに切れられる
↓
コジロー「そうだなあ……みんな、かわいいから決められないな」
↓
キリノ泣く
↓
サヤ切れる
ここまで妄想できるぞ
660 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/11/15(土) 21:29:36 ID:7NsV8dLl
「…ね、ねこだ!あいつも部員みたいなもんだからな!やーかわいいなねこねこ」
『(逃げたな…)』
までは予想の範囲内。
678 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/11/16(日) 10:58:12 ID:Qy01DU2i
「…では、結局誰が一番かわいいんでしょう?」
なごやかな空気は急転直下、深刻な気配に包まれる。
そう、彼女は知らず知らずのうちに地獄の釜のフタを開いてしまったのだ。
全員の視線はまず一点に注がれ、そのあと、翻って教師を見た。
視線を一身に集めた少女が口を開く。
「ま、まあまあ…誰が一番とかは、どうでもいいじゃない」
そのあと、ぎろり、と彼女の放った鋭い眼光が言いだしっぺの眼鏡の少女を貫いた。
眼鏡の少女は、ふるえあがって声も出ない。一方で、教師はと言うと。
「う~ぬぅ…」
葛藤していた。率直に言えば、この場を丸く収める為の理想的な回答は
視線を送られた少女―――すなわちミヤか、あるいはタマのどちらかということになるだろう。
そう思い切ると、まずはミヤの方を見る。確かに、美女ではある。
冠に絶世の、とついてもあながちそう遠くはあるまい。
しかし「かわいい」という言葉には少しその美しさが勝ち過ぎている気はした。
そういう意味で、彼女を一番に挙げるのはこの場合適切ではない。
あくまで教師としての公正な判断からそう結論を下した彼は、さらに翻ってタマを見る。
幼い。もしも「かわいい」という言葉がそのとおりの意味を持つのなら、
この場合彼女以上にその条件に当て嵌まる人間を探すのは困難だろう。
しかし、そもそもこの「かわいい」はそのような意味とは根を異にする。
一般論としての「かわいい」ではないのだ。ではその出所は何であったか。
彼はさらに、一番近くに居たキリノを見た。そもそも事の発端は、彼女に向けられた「かわいい」であった。
元々彼女の「かわいくなりたい」という言葉に「十分だろ」という意味を乗せただけのソレは、単なるお世辞に過ぎなかった。
では何が、一般論とは異なるのか。それはその言葉がキリノに向けて発せられたものである、という事だ。
それがどういう意味を持つのか。その源泉を探っていくと。
「ン…よし」
腹は括った。
教師がそう言うと、場は緊張に包まれ、全員が固唾を飲んで彼の次の言葉を待った。
中でも彼が最後に見た少女の緊張は格別であった。
一瞬一瞬がスローモーションのように感じられる心地であった。
ゆるやかに、教師の口が開く。
「キリノ…」
その言葉が、そこまで発せられると。
女子のうちの二人は、どこか唖然としながらも、やっぱりか、という顔をした。
一人は、涙目になった。
一人は、へぇ、というだけの顔をした。
そしてもう一人は、縮んだ。
さらに。
「…のタルトだな。うまかったし。はははっ」
その次の瞬間、四つの"突き"が怒号とともに彼の身体にめり込んだ。
そして肝心のもう一人は―――――後半の言葉も聞かず。ただ、浮かれていた。
最終更新:2008年11月16日 16:48