63 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/05/19(月) 00:55:04 ID:9i4kuGnV
次のヤンガンまで長くて待ち切れないから
ダメ仙里算総眼図で次号のページを「読んで」みた。
キリノの描写多かったよ、あと僕別にユージに恨みとかある訳じゃないからね。


(さっきガンくれてた奴か…)
ユージの試合の趨勢を見つめる岩堀。

「胴ォっ!!」

ほぼ一蹴で、杉山から二本連取するユージ。
熱くなりかけていたムードに水を差され沈み込む鎌崎の面々。
(……ま、そりゃそうだろうな。それでいいんだよ)
したり顔で、でもどこか複雑そうな岩堀の表情。
それを見た近本はまたムッとしてるんだけど、
ちょっとだけ同情(?)してるようなかんじ。
で、キリノが出て来る。

(…あのお姉さんは大した事ない。)
(素振り見ててもわかるぜ。手首だけで振りすぎだ)
(顧問がしょぼいんだろうな……クセくらい直してやれよ)
審判をしているコジローの方をちらっと見て、バカにする岩堀。
コジローは別に気付いていない。

キリノの相手の衛藤は小学校の頃から
岩堀や近本と一緒の剣道教室に通ってた有段者。
部内でも近本とタメを張るくらい強いらしい。
(ま、アイツなら負けやしないさ)
しかし、キリノの試合が始まると瞳孔をギュッと収縮させる岩堀。

(なに勝ち負け気にしてんだ、俺は?)
(―――どーでもいいじゃねえか、こんな試合。)

最初は相手の力強い打ち込みに押されて劣勢だったキリノだが
つばぜり合いの時にコジローの声が聞こえてリズムが戻る。(シンクロ)

「(―――キリノ、引き小手!)」
「はいっす!」
「……よし!」

小手が決まって一本先制。
そのままそれを守り切って、キリノ勝利。
再び喜び合う室江高剣道部。コジローもにこにこ。
その結果に眉をしかめる岩堀。
(何だありゃ?)
(突然動きが良くなったみたいに見えたが)
訝しがるが、すぐに頭を切り替える。

(―――これで俺以外全敗、か…)
自分の試合が次だというのに、
面を着けようともしない岩堀に鎌崎の部員からの激がとぶ。

「部長!アンタ一人だけ女の子とやるんだから…勝ちなさいよ!」
「そうだよそうだよ!あんなちっさい子!」
(ワカってねぇなあ…こいつ等…)
だるそうに手ぬぐいを巻く岩堀の様子を見て
傍らの近本がにこりと笑う。

「あんだよ?」
「別に―――勝ちなよ、タケシ」
(………ふん)
「知るかよ、ナルミ」
面を着けおわり、とうに用意の出来ているタマと対峙する岩堀。
蹲踞の姿勢で目を閉じ、徐々に薄目を開きながら。

(俺が負けると―――全敗、か。)
ドクン
(畜生…)
ドクン

「…うおおおおおっ!!」
開始早々、気迫をぶつける。
一合で岩堀の本当の実力を見抜くタマ。(ユージも)

(―――強い!!)

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最終更新:2008年05月19日 21:55