345 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/04/30(水) 02:10:39 ID:VFiHk+sS
初投下

日の光がコロコロと目に見えるかのような、のんびりとした陽気。
サラサラと風に揺れる草原で、キリノはコロコロ転がっていた。
そこへコジローがコロコロと転がってきた。
キリノはコロコロ転がって、ぴとり、とコジローの手に触れた。
コジローは触れてきた指先を、軽く握り返した。
キリノははにかんで、コジローを見つめた。
コジローは見つめるキリノの髪を、そっと撫でた。
キリノは少し吐息を漏らして、少し目を細めた。
コジローは撫でる手を止めて、耳元までゆっくりとなぞった。
キリノはそっと目をつぶり、小さく唇を結んだ。
コジローはじっとキリノを見つめ、やがて目を閉じた。
キリノは顔を、少しだけコジローの方へ寄せた。
コジローはそのままコロコロと転がっていった。
キリノはそのままじっとしていた。
キリノは足先をもにょもにょさせながらじっとしていた。
キリノは少しだけ目を開いた。
キリノはすぐに目を閉じた。
キリノはまた少しだけ目を開いた。
キリノはまたすぐに目を閉じた。
キリノはじっとしていた。
キリノはコロコロと転がっていった。
ねこがねころんだ。

最終更新:2008年04月30日 08:07