291 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/04/07(月) 15:22:35 ID:xcmC+a1B
突発的ヤンデレタマ日記~昼食編~

昼休み、ユージくんに昼食に誘われた。
キタ。二人っきりでの昼食タイムが。これは間違いなくフラグ。
……と思いきや、なんだか余計なのもぞろぞろとついてきた。剣道部の面々だ。
折角の幼馴染同士にしか許されない親密空間が台無しになってしまうとも思ったけど、ふとある考えが閃き、誘いに乗ることにした。
それにここで断ると、部内でのユージくんの立場というものに悪影響を与えてしまうかもしれない。
我ながらよく出来た嫁っぷりだと思う。お母さん、あなたの娘は今日も教えを実行しています。

皆の前でお弁当(ドカ弁)を広げるとなんだか奇怪なモノを見る目を向けられた後でフォローされたけど、別に気にしない。
あたしの料理の腕はユージくん以外に振舞うためには存在していないのだ。
まあ、そのユージくんに振舞うためにももっと練習しないといけないんだけど。
それはそれとして、あたしのお弁当の惨状を見かねたのか、色々とおかずを分けてもらうことになった。
ハンバーグとエビフライを機械的に咀嚼したところで、

「タマちゃん、飲み物も」

ペットボトル(しかも明らかに飲みかけ)を差し出してくるユージくんに、あたしは内心で快哉を上げていた。
今度こそ間違いなくキタ。関節キスげっと。躊躇なく受け取り、皆に見せ付けるようにそれを口へと運ぶ。
反応はいまいちだったけど、そんなことどうでもよくなっていた。既成事実成立。如何に鈍いユージくんと言えど、もう言い逃れは出来ない。
それに少なくとも、「一つのペットボトルを回し飲みするのに躊躇わない関係である」ということは充分に周囲にアピールできたと思う。当初の目的はこれで達成。
もちろん全部は飲み干さずにユージくんに返した。案の定、ユージくんは平気でそれに口を付けた。
昇天しそう。

……と思っていたら、思わぬ余禄が。
剣道部らしく剣道の話題に花を咲かせていたところ(あたしはそれどころじゃなかったのでまったく聞いてなかった)、いつの間にかあたしの大会出場経験の話になっていた。
そうしたらユージくんが真正面からあたしを見据えて、

「出なくたってわかるよ結果なんて――全国大会優勝だ」

昇天した。
最終更新:2008年04月25日 23:23