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「知ってる?桜の木下には死体が埋まってるんだよ。だから桜の花は血みたいにきれいなんだよ」
「ほ、本当ですか?サヤ先輩(gkbr)」
「ほらほらサヤ、タマちゃん脅かして楽しまない」
「失礼な。文学的に桜の美しさを解説してただけだよ」
「きゃあああ、こ、ここの桜の下に本当に死体が!」
「サトリ早く警察に電話!これすでにほとんど白骨化してますよ……
あ、キ、キリノ先輩?」
キリノは呆然としながら骸に近づく。それが誰だかキリノには一目でわかった。
人かどうかすら判別できない者が大事に胸に抱え込む人形は、
かつてキリノが作りプレゼントした物だったから。
「おかえりなさい…………先生…………」

「先生……ガリガリになっちゃたね?」
「キリノ……」

「お腹すいたよね……ほら、半年ぶりのメンチカツだよ。
いっぱい作ってきたから、食べよ」
「キリノォ……ね、もういいから。もう向こうに行こう?」

「ほら…………これ、先生大好きなお弁当だってば。食べようよ。
いっぱいいっぱい食べて、また指導してくださいよ。食べてよっ先生食べてよ!!」
「キリノ!落ち着いてよっ、もうコジロー先生は、……コジロー先生は」

「俺がどうかしたか?」
「ぎゃーああああfぶあふあふぁあvががおg;るあ、コジロー先生が化けて出たー」

「化けてねーよ。……ってサヤ気絶したぞおい」
「しょうがない先輩だなぁ。ユージ、一緒にサヤ先輩運ぶぞ。
タマちゃんは先にどっかの自販機で冷たいお茶でも買ってきて」

「うん、わかった」
「やれやれ……やっぱりおかしいと思ったんだよね。
遺体はボロボロなのにコジロー先生の人形はそれと分かるぐらい原形とどめてるし」

「あー、俺の人形!どっか行ってると思ったら仏さんの上に落としてたのかよ!」
「コジロー……先生……?」
「大丈夫かキリノ?かわいそうに、仏さん見たショックで放心してるな。
っておい、ななな、泣くなよ!どどどどうした、なんかあったのか?」

「先生、キリノ先輩をどこかへ非難させて、様子を見ていてください」
「え?でも俺仏さんを撤去する係りが来るまで見張ってないと」

「先生がちゃんと見張ってないからキリノ先輩が近づいてショック受けたんでしょうが!」
「分かった分かった、分かりましたから睨まないで下さいこえーからマジで」

「ちゃんと責任とって介抱して下さい、仏さんはあたしとサトリが見てますから」
「え、私もですか?」

「なんか文句ある?」
「……ないです、はい」

「ほら、もう怖くないぞ、落ち着いたか?
ってお前なんだ人の顔触るな抓るな引っ張るな、くすぐったい止めろ止めなさい止めてください」
「ほんとに……コジロー先生ですか?」

「あー俺俺俺、俺だよ俺。ほら、顔こっちに出せよ、涙ぐらい拭いてやるから」
「なんで、こんな所に……」

「仏さんを運ぶ仕事をしててな。行き倒れのホームレスの人とか、電車飛び込んだ人とか。
割がいいんだよ、精神的にはくるけど。もうしばらくは仕事選べる立場じゃないから」
「……あの先生の人形は?」

「お、おお。その、なんだ。まーほら、な。折角もらったもんだし。その、捨てるとお前泣くんじゃねーの、みたいな。
…………別に辛い時見て勇気を貰ってたとか、そんなんないからな」
「……いい年したおっさんが、人形見てがんばってたわけですかい」

「いやいや、だから違うってーのに。どうでもいい物だったけど、
別に邪魔になるもんでもないから捨てずにいただけ…………ニヤニヤするなこら」
「ふっふっふっ、職場まで持ってきたのにどうでもいい物なんて嘘くさいっすよ~?」

「う、うるさいなあ、そんなんじゃねーよ。あーもう、笑うなこら。もう自分で涙拭け!」
「先生、そりゃないいすよ~。先生の職務ミスであたしショック受けたんですから。
ほら、ちゃんと全部涙拭きとってください」

「ってお前笑いすぎで涙出てるじゃねえか。全く泣くのか笑うのかどっちかにしろ」
「涙出てるのは、先生のせいですけどね~」

「はいはい、俺の職務怠慢ですよ……」
「……まだ、この仕事を続けていくんですか?」

「ふっふっふっ、聞いて驚くな……いやこれは黙っておくか。そのほうが面白いし」
「なんすか?もっと大声で言ってくださいよ~」

「ま、あれだ。就職が本決まりしたら会いに行くから、そん時お祝いでもしてくれよ」
「はあ。じゃあでっかいメンチカツご馳走してあげますよ」

「お~い、キリノ~大丈夫~~?」
「お、サヤも回復したみたいだな。じゃ、俺らも皆のとこ行くか」

「あ、コジロー先生」
「ん?」
「おかえりなさい」
「ああ、ただいま」