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第八話「運命の聖戦(ラグナロク)」

静かなしずかな夜。

星ひとつ無い黒い空に漂う霞。

大地は見渡す限りの白。

しんしんと雪が降り積もり、ガイアの大地は未だ誰も経験したことのない程の

大雪に見舞われていた。


凍てつく大地では作物が育たない。

海辺の村の人々は飢えに苦しみながら、この酷寒と戦っていた。

なかには飢えに耐え切れずに略奪する者、

一向に良くならない状況下での苛立ちから争い合う者も。


世界樹ユグドラシルの頂にそびえるアスガルド。

そこに生息する金冠鳥は、ヒトの悲鳴にも似た鳴き声を上げ、

共鳴するようにニヴルヘイムの地底深くに生息する紅冠鳥もけたたましく鳴き続けている。

この不吉な現象こそが、聖戦のきざしであることを

この時、誰一人知るよしもなかった。


その頃、ルーミルは巨人族を率いてヤルンヴィドを経由し、ビフレストに到達していた。

ビフレストに到達した巨人族は破壊の限りを尽くし、美麗であった景観は崩壊して石片と成り果てた。

密かにこの暴走を静観していた虹の守護者ヘイムダルは、

この状況をアスガルドの神々へ知らせる為、角笛ギャラルホルンをユグドラシル全域に響かせると、

敵勢力に対抗するための戦力を集めるべく、一時アスガルドへ退いたのだった。


一方、深淵の魔女ヘルの力で復活を遂げた大蛇ヨルムンガンドは自分を死に追いやった神々への怒りと憎悪から

絶えず炎を吐き続け、彼が移動した場所は草の根も残らない程に焼き尽くされていた。

やがてエルフの里に行き着いたヨルムンガンドは、生い茂る深緑の草花を炎に散らした。


今、はじまらんとする戦のため、神々の軍勢はヴァルハラに540存在するゲートを抜け、巨人を迎え討つ。

雨のように降り注ぐ矢、武器と武器がぶつかり合う金属音。それはまるで雷の様。


秩序と混沌の聖戦「ラグナロク」が今、始まろうとしている――。