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大型アップデート詳細>> エンジェル戦記「深淵の魔女」


前回までのあらすじ

~北の大陸アスガルドにて大きな異変が起きているようだ。調査に向ってくれ。~
オリンポス城の王ゼウスより下された依頼により一路アスガルドへ向かう天使。
天使はアスガルドにて、天才魔術師グルヴェイグが禁断の力を得る為に
古の亡霊ユミルの復活を目論んでいることを知る。
ことの次第を知ったゼウスはエルフ族と北欧大陸の主オーディンに協力を要請、
見事グルヴェイグの陰謀を伏せぐことができたのだった。




第七話「深淵の魔女」


「ワタシは必ず復活する!巨人族を率いて貴様らを根絶やしにしてくれよう……!」


盛大な宴の中、浮かない表情で眉をひそめる神「オーディン」がいました。

エルフ族、北欧大陸の神々、天使の力によりグルヴェイグが倒されたこの夜、

ユグドラシルには勝利を祝福する鐘が響き渡り、

アスガルドの広場では祝福の炎が灯され、宴が続いています。

存在が消滅する間際にグルヴェイグが放った一言が今でも神、オーディンを悩ませ続けていたのです。

彼は人知れず、グルヴェイグの陰謀の真相、巨人族の企みについて考えを巡らせていました。


そんなオーディンの元へ虹の守護者ヘイムダルの通達により、

彼方の地に生息する巨人族が徒党を成して、北欧大陸に集結していることが明らかになりました。


ヘイムダルが巨人族から奪った密書をオーディンに渡すと彼の表情はまたたく間に怒りに満ち溢れ、

広場に怒号が響き渡りました。


『馬鹿な……!悪しき魔女ヘルが巨人族と……!!許さん、絶対にだ!』


オーディンの叫び、密書の内容を知った神族に不穏な空気が広がっていきます。

かつて繰り広げられた古代戦争で神々が多大なる犠牲を代償に、ようやく掴んだ勝利。

しかし、ヘルと巨人族は未だに陰謀を企てていたのです。


ヘルと巨人族に憎しみを抱く目で遠き地へ目をやると、

アスガルドの城門にある人影に気付きました。

身の丈ほどもある巨大な鎚を抱いた男が佇んでいます。


『敵が分かった。先手が打てるだけ良しとしようじゃないか、オーディン』

『トール!?久しいな、お前に任せていたドワーフの状況を聞かせてくれ』


人間でありながら、一騎当千の働きを見せるトールの出現に落ち着きを取り戻したオーディン。


『……安心しろ。全て片付けた。ドワーフは我等の仲間となった。
ヘルと巨人族の企みを知った以上、手加減はいらない。正面から潰しにかかろう。
進行を続ける巨人族の奴らはもうじきドワーフ族と接触するだろう。
先遣部隊はオレに任せておけ。オレがヘルと巨人族の動きを探ってこよう』


トールからの心強い提案にほっと胸をなでおろしたオーディンは次の戦へ向け、天使の背中を押した。


『それでは、頼んだぞ。トール、お前が居ない間に天使が仲間に加わった。』

『彼を連れて行ってくれ。きっとお前の役に立つだろう』