実際の文書本体は、 http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20081011/1223720138 にあります。
 ざっくりと羅列すると、以下のような要望を持っています。
  • 100dBの音量で収録したものを「±0dB」で再生したときに、100dBの音が「聴こえる」システムであってほしい。
  • 録音時点から再生直前のプリアンプ部分まで、例外なく「実際の音量で+130dB~-8dBを、音量の増幅or減衰操作なしに」24ビット解像度・固定音量で伝送路が確保されるようにしてほしい。
  • ハードクリップにより「機器や耳に障害が出る恐れがある」極端な信号を除き、コンプレッサやリミッタの類は一切使わないでほしい。
 ……と、そういう話でして。


 たぶん、パッケージメディアの音質が「ストリートライブの官職に比べて、醒めて聴こえてしまう」理由というのは、このあたり(特にコンプレッサ&リミッタ)の影響が大きいと思います。
 ちなみに、こういう考えに至った理由を、日記から抜粋しておくことにします。

 いま「ZARD坂井泉水一周忌追悼特番」を見ている……のだけれど、はじめにレコーディング時に撮影していた映像が流れていて、正直唖然としてしまいました……。

 撮影用カメラで収録した音声と、そのほかの「パッケージ化のために成型された音声」との間には、全くといっていいほどの違いがありました……前者は明らかに「声量が若干不安定かつ刺激的」であり、後者は明らかに「コンプレッサによって角が取れて」います。

 ……これは、「パッケージ化のために成型された音声」を使って再生側でどーにかしたからといっても、再現できるわけがないなぁ……刺激の部分に音量をあわせると音量過大になってしまうし、普段の音量にあわせると刺激の部分が再現できないし……元の音量がいじられているからどーにもならないよorz。


 DVD-Audioは、コンテンツが少ない今のうちに「0dBu=18bitスケール」(現行ミキサーのことを考えると、余裕を見てFS=+30dBuとするのが狙い目なのかも。)*1へと基準をシフトして、「コンプレッサがほとんど掛からない、生に近いパッケージ配信を可能にするメディア」へと移行する方がいいと思う。

 正直、小音量側の余裕なんて、CDの2ビット増しで十分だよ。肝心なのは「コンプレッサの掛かっていない、録音したままの勢い」をパッケージに収容できるかどうかに掛かっているから、残りの6bitは大音量側の余裕として使うべきだと思う。

 音楽CDの特典として「CDと同じタイムテーブル構成にした、ノンコンプのDVD-Audioディスク」をつけたモノをリリースしてみるといいかも。

 ノンコンプは簡単な再生装置でもはっきり解るから、DVDレコーダ+地上デジタル対応テレビの組み合わせで再生してみるように誘導してみるとか。

 これが実現できるのなら、ぜひとも「ZARD」のCDをDVD-Audio化して発売してほしい。

 以前のテレビ放送から推測すると、おそらくはこれがもっとも「多くの人が驚くもの」になると思う。


 *1:実際には、FS=+30dBu=130dB(FLAT)であって欲しい、のだけれど……これはアンプ&スピーカ&配置までひっくるめないと、最後のは無理か。【(メモ段階)ラウドネスコンバーター。 - 雑記/えもじならべあそび(相沢かえでの無変換な水木土日記)】にも似たことを書いたけど、アンプの設定を【ユニティ】にした時に、録音時点と等しい実際の音量がそのまま出てくれるのが、一番原音を再現しやすいと思う。


最終更新:2009年05月03日 23:49