Q.白穂の記憶が、なぜ佳乃の部屋にいながらにして見れる?
A.【推測】佳乃をチャネル(水路)として、神社に祀られている羽根の記憶にアクセスしている。
往人は観鈴と結ばれた次の日にも、佳乃と結ばれた次の日と同じように、本来なら観ることのできないはずの「神奈の悪夢」を垣間見てしまう。
そのような「記憶の共有」が果たして、往人の法術の素養によるものなのか、羽根が壊れているせいなのか、翼人にまとわりつく呪いのせいなのか。はっきりしたことは説明されていないが、国崎往人が「空にいる少女」と関係する少女と心を通わせると、記憶を共有してしまうことがあるようだ。
その証拠として、空の少女と直接何の関係も無い美凪と結ばれても、往人は変な夢を見たりはしなかった(美凪はむしろ裏葉の転生ではないかと思われる節がある)。もしも、みちると体を交わらせ心を通わせれば、みちるの『前世』等が見えたのかもしれない。…犯罪だが。
SEEN503.TXT(佳乃と結ばれた直後、往人の夢)
風。
風が吹き渡る。
黄金色の空。
風が吹き渡る。
黄金色の空。
SEEN505.TXT(神社で羽根の記憶にアクセスした時、往人の見た光景)
風。
風が吹いてくる。
金色の海。
羽根は伝える。
風が吹いてくる。
金色の海。
羽根は伝える。
二つの場面の描写の共通性から、往人が佳乃の傍で見た夢は「羽根の記憶」を垣間見たものだと理解される。
そして以下のくだりから、それは往人が八雲の視点になって見ていた夢だとわかる。
SEEN503.TXT(往人=八雲視点)
だから、手を伸ばした。
渡そうとした。
いちばん、大切なひとに。
渡そうとした。
いちばん、大切なひとに。
SEEN505.TXT(佳乃=白穂視点)
八雲はさかんに手をのばし、何かをつかもうとするのです。
羽根でした。
羽根でした。