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Q.癇癪って何だったの? AIR編で癇癪を起こさなくなるのはなぜ? A.癇癪とは、神奈の観ている悪夢を「部分的に思い出しかける」こと。 >【観鈴】「どうして…みんな…わたしだけ…残して…」 >喉から振り絞るような声。感情を抑えることができないのだ。 これは29日夜、観鈴の癇癪の様子だが、これはSUMMERにおける下記の描写と重なっている。 >泣いているのは、神奈だった。 >【神奈】「なぜ…なぜにみな、余だけを…残して…」 観鈴が、悪夢の中の神奈と同じ言葉を吐く。自分の呼び方は「余」から「わたし」に変わり、「なぜ」も「どうして」となっていて、どうやら観鈴は普段の彼女通りの言葉遣いで語っていると分かる。 観鈴は神奈の夢を「自分の経験したこと」として見ていると思われる描写が度々ある。次の例のように、観鈴は夢を「わたし」という一人称で語る。 SEEN301.TXT >【観鈴】「あのね、今朝の夢…」 >【観鈴】「わたし、ひとりぼっちで、閉じ込められてた」 >【観鈴】「淋しかった」 SEEN271.TXT >【観鈴】「すぐ近くに、誰かが寄り添ってくれてた」 >【観鈴】「わたし、その人に『海って何だ?』って訊いた」 癇癪もまた同じことなのだろう。観鈴が泣いているとき、彼女は神奈の悪夢を「自分のこととして」思い出しかけている。 神奈の悪夢を、自分のこととして、部分的に思い出す。それが癇癪の正体だった。 ---- 逆にいえば「完全に思い出して」から以降、つまり観鈴が神奈の記憶を「自分のものとして」統合してからは、突発的な癇癪は起きないのではないか。代わりに、離別の悪夢に囚われる神奈の苦痛を常に「自分のこととして」感じなければならなくなるだろう。 その「完全に思い出した」と思われる出来事が、30日の朝に往人が観た夢だ。実際それ以降、観鈴の癇癪はなくなる。 DREAM、7/30朝に見た夢 >俺は空の下にいた。 >観鈴が側にいた。 >俺のことを見ている。 >涙がぼろぼろとこぼれている。 >夏の陽射しに溶けていく。 >それなのに、体が動かない。 >観鈴が、あんなに泣いているというのに… >【観鈴】「往人さんっ」 これは7月30日冒頭の描写だが、往人の視点から描かれており、直後観鈴に起こされていることから、これは往人が観た夢だろうと推定できる。 そして、それはSUMMERにおける神奈の悪夢と描写が共通する。 SUMMER、神奈の悪夢 >夏だった。 >青々とした林の間を、なだらかに続く峠道。 >見上げれば、どこまでも飛んでゆけそうな空。 >道端に男が転がっている。 >背に受けた太刀の一撃が、致命傷になったらしい。 >だれかが泣きわめいている。 >二度とは目覚めない屍(かばね)に取りすがり、髪を振り乱して。 >泣いているのは、神奈だった。 >矢を受けてぼろぼろになった翼が、陽炎(かげろう)のようにゆらめいていた。 夏空の下、泣いている少女と、死んでいる男。 二つの夢の内容は重なっていつつも、主体が「柳也と神奈」ではなく「往人と観鈴」に入れ替わっている。このことから、どうやらこれらは単に神奈の悪夢というだけでなく、観鈴が神奈の記憶を「自分の前世の記憶として」思い出したのだろう、と推測できる。 夢の登場人物は神奈と柳也ではなく観鈴と往人であり、その片方の往人が夢に見たのであるから、もう片方の観鈴も同じ夢を見たと考えていいだろう。 ---- 30日の朝、観鈴は夢を観た。神奈の悪夢を、全て、自分のこととして。これは、今まで断片的に体験していた悪夢を、直接、体験したということだ。観鈴は神奈の悪夢を、自分の記憶として完全に思い出した。 完全に思い出したのであれば、それまでのように部分的に思い出すことなどなくなる。よってこれ以降、観鈴は突然泣き出すような癇癪は起こさなくなる。 代わりに、神奈の苦しみを常に何かにつけて、直接感じることになるだろう。
Q.癇癪って何だったの? AIR編で癇癪を起こさなくなるのはなぜ? A.癇癪とは、神奈の観ている悪夢を「部分的に思い出しかける」こと。 >【観鈴】「どうして…みんな…わたしだけ…残して…」 >喉から振り絞るような声。感情を抑えることができないのだ。 これは29日夜、観鈴の癇癪の様子だが、これはSUMMERにおける下記の描写と重なっている。 >泣いているのは、神奈だった。 >【神奈】「なぜ…なぜにみな、余だけを…残して…」 観鈴が、悪夢の中の神奈と同じ言葉を吐く。自分の呼び方は「余」から「わたし」に変わり、「なぜ」も「どうして」となっていて、どうやら観鈴はいつも通りの言葉遣いだと分かる。 観鈴は神奈の夢を「自分の経験したこと」として見ていると思われる描写が度々ある。次の例のように、観鈴は夢を「わたし」という一人称で語る。 SEEN301.TXT >【観鈴】「あのね、今朝の夢…」 >【観鈴】「わたし、ひとりぼっちで、閉じ込められてた」 >【観鈴】「淋しかった」 SEEN271.TXT >【観鈴】「すぐ近くに、誰かが寄り添ってくれてた」 >【観鈴】「わたし、その人に『海って何だ?』って訊いた」 癇癪もまた同じことなのだろう。観鈴が泣いているとき、彼女は神奈の悪夢を「自分のこととして」思い出しかけている。 神奈の悪夢を、自分のこととして、部分的に思い出す。それが癇癪の正体だった。 ---- 逆にいえば「完全に思い出して」から以降、つまり観鈴が神奈の記憶を「自分のものとして」統合してからは、突発的な癇癪は起きないのではないか。代わりに、離別の悪夢に囚われる神奈の苦痛を常に「自分のこととして」感じなければならなくなるだろう。 その「完全に思い出した」と思われる出来事が、30日の朝に往人が観た夢だ。実際それ以降、観鈴の癇癪はなくなる。 DREAM、7/30朝に見た夢 >俺は空の下にいた。 >観鈴が側にいた。 >俺のことを見ている。 >涙がぼろぼろとこぼれている。 >夏の陽射しに溶けていく。 >それなのに、体が動かない。 >観鈴が、あんなに泣いているというのに… >【観鈴】「往人さんっ」 これは7月30日冒頭の描写だが、往人の視点から描かれており、直後観鈴に起こされていることから、これは往人が観た夢だろうと推定できる。 そして、それはSUMMERにおける神奈の悪夢と描写が共通する。 SUMMER、神奈の悪夢 >夏だった。 >青々とした林の間を、なだらかに続く峠道。 >見上げれば、どこまでも飛んでゆけそうな空。 >道端に男が転がっている。 >背に受けた太刀の一撃が、致命傷になったらしい。 >だれかが泣きわめいている。 >二度とは目覚めない屍(かばね)に取りすがり、髪を振り乱して。 >泣いているのは、神奈だった。 >矢を受けてぼろぼろになった翼が、陽炎(かげろう)のようにゆらめいていた。 夏空の下、泣いている少女と、死んでいる男。 二つの夢の内容は重なっていつつも、主体が「柳也と神奈」ではなく「往人と観鈴」に入れ替わっている。このことから、どうやらこれらは単に神奈の悪夢というだけでなく、観鈴が神奈の記憶を「自分の前世の記憶として」思い出したのだろう、と推測できる。 夢の登場人物は神奈と柳也ではなく観鈴と往人であり、その片方の往人が夢に見たのであるから、もう片方の観鈴も同じ夢を見たと考えていいだろう。 ---- 30日の朝、観鈴は夢を観た。神奈の悪夢を、全て、自分のこととして。これは、今まで断片的に体験していた悪夢を、直接、体験したということだ。観鈴は神奈の悪夢を、自分の記憶として完全に思い出した。 完全に思い出したのであれば、それまでのように部分的に思い出すことなどなくなる。よってこれ以降、観鈴は突然泣き出すような癇癪は起こさなくなる。 代わりに、神奈の苦しみを常に何かにつけて、直接感じることになるだろう。

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