北国人+犬妖精+はぐれメード+奥さん

女の子があこがれる職業――それは奥さん。
純白のウェディングドレスをまとい、愛する人と永遠の愛を誓ったその先にある生活。
ゆくゆくは子どもを生み、育て、そしてまたその先も共に歩いていく、そのための職業。
小さな家に、夫と子どもと三人で、静かで穏やかな暮らし。そんな、願いの形。

それは、はぐれメードとて例外ではない。
確かに――確かに主人に仕える身ではあるが、しかしそれでも女の子(一部メイドガイも居るが)である。いつかは愛する人と結ばれて、いつかは奥さんになりたいと夢を見るのであった。

そして、女の子の夢といえばもうひとつ。古くからの物語にある通り、白馬の王子様である。
王子様。プリンス。王の息子。別に本当に王様の子供でなくても良く、要するに自分を助けに来てくれる人物のことであろうが、とにかく女の子はそれでも守られたいのであった。

しかし。しかしである。

はぐれメードとはいえ、帝国の娘。気高きメード。
箒型銃の手入れは欠かさず、日々の鍛錬も怠らず。常に強く優雅に美しく。
何が言いたいかといえば、彼女らは、強かった。
普通の男性では太刀打ちできない程度には強かった。
守ってもらうじゃなくて守る側になってしまうのが彼女らの常であった。
それが職業といわれればそれまでだが、まさか

「私を守って欲しいな」

なんて甘い恋心を抱いている相手まで守ってしまえる自分というのは、女の子には複雑なものなのである。下手したら彼をお姫様抱っこして走れてしまうし、一般人は搭乗出来ないI=Dにだって乗れてしまう。彼の車でドライブどころではない。
ならば、彼の前で位おとなしくしていれば、という意見もあろう。
しかし、やはりそこは気高さが勝る。手抜きは許されないのだ。どんな相手であっても。

結果として。

無事結婚できたメードはそう多くなく、その上基本的に家庭はかかあ天下になるのであった。
何せ、彼女らは箒型銃を私物として持っているのである。
武装した嫁。最終兵器奥さんを地で行っている。
主君に仕えるメードは、家庭を守る鉄壁と成り得、結果としてそれに逆らえない夫を生むこととなった。

「あの頃は、何でも出来る出来た嫁さんだと思っていたんです、ええ」

と零すのは、主に夫である。
大体半泣きで、結婚した頃の写真を握り締めている。
自分の腕を取り微笑む彼女の姿に、夫は静かに涙をこぼす。




「彼女のことは愛してますし、子どももかわいくて仕方がないんです。守ってやりたいと思うんですが、やっぱり男として情けないんですよ。だから、せめて彼女から逃げたり諦めたりすることはしません。何せ、もちろんのことですけど、愛してますから」


○日常の1コマ




「じゃあ行ってきます」
「ええ、行ってらっしゃい。気をつけてね」
「ああ、わかっているよ。家は……」
「(ニッコリ笑って箒型銃を掲げる)」
「……心配いらないみたいだね。」(笑いつつ)
「ええ、家の事は任せといて!」
「おっと、このままじゃ遅刻しちゃう。急がないと」
「行ってらっしゃい。ホラ、お父さんにいってらっしゃーい、って」
「キャッキャキャッキャ」
「ハハ、じゃあ行ってきます。今日も早く帰ってくるからねー!」(手を振りつつ走っていく)




「ねえねえ、これなんてどう?あ、あっちのもいいわねー!買っていきましょう!」
「え、えー?もう十分買ったじゃないか。もう荷物いっぱいで持てないよ」
「なに言ってるの、まだまだ足りないわよ。さ、早く行きましょ!」
「トホホ……」




「アーナタッ」
「うん?どうしたんだい?」
「んーん、なんでもないわよー」
「そうなの?」
「そうよー」
「そっか……愛してるよ」
「うん、私も愛してるわ」
(以下アマアマな展開の為省略)



(イラスト:佐倉透(透)、山吹弓美(Shunki)  設定文:佐倉透(透)、花井柾之(え~))


データ

L:北国人 = {
 t:名称 = 北国人(人)
 t:要点 = 暖かい服装,白い肌で美しい人材,白い髪
 t:周辺環境 = 針葉樹林,木もないような雪原,豊かな小麦畑,豪雪対策された家,高い山
 t:評価 = 体格1,筋力0,耐久力-1,外見1,敏捷0,器用0,感覚0,知識1,幸運0
 t:特殊 = {
  *北国人の人カテゴリ = 基本人アイドレスとして扱う。
  *北国人は一人につきターン開始時に食料1万tが増加する代わりに生物資源1万tを消費する。
  *北国人は一般行為判定を伴うイベントに出るたびに食料1万tを消費する。

 t:→次のアイドレス = 犬妖精(職業),魔法使い(職業),歩兵(職業),パイロット(職業),整備士(職業),国歌(絶技),アイドレス工場(施設),寮(施設),食糧生産地(施設),バトルメード(職業),高位北国人(人)

L:犬妖精 = {
 t:名称 = 犬妖精(職業)
 t:要点 = 犬耳,尻尾
 t:周辺環境 = なし
 t:評価 = 体格0,筋力0,耐久力-1,外見1,敏捷0,器用-1,感覚1,知識-1,幸運1
 t:特殊 = {
  *犬妖精の職業カテゴリ = 基本職業アイドレスとして扱う。
  *犬妖精はコパイロット行為ができる。
  *犬妖精はオペレーター行為ができる。
  *犬妖精は追跡行為ができる。この時、追跡の判定は評価+3され、燃料は必ず-1万tされる。
  *犬妖精は白兵戦行為ができ、この時、攻撃、防御、移動判定は評価+1され、燃料は必ず-1万tされる。
 }
 t:→次のアイドレス = ぽち王女の巡幸(イベント),犬(職業),銃士隊(職業),バトルメード(職業)

L:はぐれメード = {
 t:名称 = はぐれメード(職業)
 t:要点 = メード服,箒型銃
 t:周辺環境 = キノウツン
 t:評価 = 体格0,筋力0,耐久力0,外見2,敏捷2,器用1,感覚1,知識1,幸運-1
 t:特殊 = {
  *はぐれメードの職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。
  *はぐれメードはI=Dのパイロットになることができる。
  *はぐれメードは援軍行為ができ、自らの意思でどこの藩民としても活動できる。
  *はぐれメードは自らが仕えるACEを一人指名でき、それに仕える限り全ての判定は評価+1される。
 }
 t:→次のアイドレス = 魔術師に仕える者(職業),奥さん(職業),ネル&シーナ(ACE),野生化メード(職業)

L:奥さん = {
 t:名称 = 奥さん(職業)
 t:要点 = エプロン,箒型銃
 t:周辺環境 = 家
 t:評価 = 体格1,筋力1,耐久力1,外見5,敏捷4,器用3,感覚3,知識2,幸運3
 t:特殊 = {
  *奥さんの職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。
  *奥さんはI=Dのパイロットになることができる。
  *奥さんは援軍行為ができ、自らの意思で主人の元へ駆けつけることが出来る。
  *奥さんは家、もしくは家族、もしくは主人を守るために活動する間、全ての判定は評価+2される。
 }
 t:→次のアイドレス = 奥様(職業),返り咲きメード(職業),偉大なる母(職業),お手伝いさん(職業)

体格 筋力 耐久力 外見 敏捷 器用 感覚 知識 幸運
北国人 1 0 -1 1 0 0 0 1 0
犬妖精 0 0 -1 1 0 -1 1 -1 1
はぐれメード 0 0 0 2 2 1 1 1 -1
奥さん 1 1 1 5 4 3 3 2 3
合計 2 1 -1 9 6 3 5 3 3



(2008年7月13日更新)

ここから語られる話はアイドレス「奥さん」取得後のはぐれメード達についてである。


合併によって生まれた愛鳴之藩国では、旧え~藩国にて取得されていたアイドレス「奥さん」が完成したことによって、派生元である「はぐれメード」のアイドレスが大人気となった。

幸せな未来の待ち受ける、女性たちの憧れの的となったからである。
素敵な奥さんを目指す独身女性たちがこぞってこのアイドレスを着るようになった。

そして、素敵な旦那さんを探すはぐれメード達は余計に独身男性たちの興味を引くようになり、幸せな家庭が数多く築かれたという。




はぐれメード修行中にキノウツン藩国にて撮影されたブロマイド。
この写真が元で、写っている女性もとある男性と出会い、幸せな家庭を築いたという。




パートナーを見つけ、この見事「奥さん」になった女性からの息子自慢の年賀状から一枚。
こういう写真がはぐれメードたちのやる気を引き立たせていることは言うまでも無い。


(追記イラスト:山吹弓美(Shunki) 追記設定文:くぎゃ~と鳴く犬 追記設定文修正:榊遊(遊佐) )

継承