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北国人 - (2008/06/08 (日) 20:24:46) のソース

*&size(18px){北国人}
**データ
L:北国人 = { 
 t:名称 = 北国人(人) 
 t:要点 = 暖かい服装,白い肌で美しい人材,白い髪 
 t:周辺環境 = 針葉樹林,木もないような雪原,豊かな小麦畑,豪雪対策された家,高い山 
 t:評価 = 体格1,筋力0,耐久力-1,外見1,敏捷0,器用0,感覚0,知識1,幸運0 
 t:特殊 = { 
  *北国人の人カテゴリ = 基本人アイドレスとして扱う。 
  *北国人は一人につきターン開始時に食料1万tが増加する代わりに生物資源1万tを消費する。 
  *北国人は一般行為判定を伴うイベントに出るたびに食料1万tを消費する。 
} 
 t:→次のアイドレス = 犬妖精(職業),魔法使い(職業),歩兵(職業),パイロット(職業),整備士(職業),国歌(絶技),アイドレス工場(施設),寮(施設),食糧生産地(施設),バトルメード(職業),高位北国人(人) 
} 


**イラスト&設定文章

#ref(北国人.jpg)


(イラスト:佐倉透(透))


#ref(針葉樹.jpg)


(イラスト:山吹弓美(Shunki))


#ref(木もないような雪原.jpg)


(イラスト:関朝戸(科戸))


#ref(豊かな小麦畑.jpg)


(イラスト:深山ゆみ(maru))


#ref(豪雪対策された家.jpg)


(イラスト:関朝戸(科戸))


#ref(高い山.jpg)


(イラスト:山吹弓美(Shunki))

(北国人 文:辻井つなみ(nt))
今回紹介者の名前を辻井つなみと言う。
所属はわんわん帝國。旧え~藩国国民(ヒラ)。
絵も文もからっきしなのに、国民の紹介を任されていた。
「ええっと、初めまして、こんにちは。紹介は・・まま、歩きながらにしましょ♪」
辻井はにっこり笑うと、細くて白い髪がさらりと揺らした。
旧え~藩国は夏の間こそ温暖な気候だが、冬になるとシャレにならないくらい雪が降るお国柄。
今日のような寒い日は、その肌と髪は雪のように白く見えた。
「今日は国民の紹介ということで、私もまだ不慣れなんですけど、よろしくです・・ええっと・・私たち、旧え~藩国の国民は皆、北国人なのはご存知ですか?」
辻井は歩きながら、帽子の下から青い目を覗かせて首を傾げてくる。
暖色のゆったりしたコートにズボン、ふんわりしたミトン、頑丈そうなブーツとシンプルながら暖かそうな服装だ。
寒さに赤くなった耳を手袋で押さえ、白い息を吐く辻井。色素が薄いのですぐ真っ赤になるのである。
「この白い髪も肌も、最初はちょっとビックリしましたけど、私も少し慣れてきたとこです・・あ、そこです、そこのお店入りましょう」
辻井が示したのは結構大きなお菓子屋だった。水飴やキャラメルを煮ているのか、甘い香りが漂ってくる。
「旧え~藩国は小麦がよく採れるので、パンやお菓子が有名なんです。あ、これとこれ美味しそう~♪下さいっ!」
「はい、焼き菓子3つで600わんわんですね、ありがとうございましたー♪」
紹介はどうなったんだ、おい、と突っ込みが入りそうな雰囲気である。
「あ、いえいえ、決して忘れたわけじゃないですよ。はい、良かったらどうぞ」
そう言って、買ってきたばかりのお菓子を手渡してくる辻井。そこで初めて何かに気付いたという感じで、少し表情を改めると、帝國式の敬礼をして来た。
「そう言えば、まだ言ってませんでしたよね、ようこそ、え~藩国へ」

(針葉樹木・高い山 文:佐倉透(透))
旧え~藩国時代は男爵領という小さい国ながら、平原もあれば山もある、起伏に富んだ、自然豊かな国である。今回は、その山間部を紹介したい。
 山間部は、大きく二つに分けられる。平野部から低高度へ続く、なだらかな森林地帯。そして、山頂部の岩石地帯である。
 森林地帯は、寒さに強い針葉樹林がうっそうと生い茂っており、この国の木材需要の殆どをこの森が支えている。しかし、年間伐採量や植樹量が厳しく取り決められているため、乱伐による害は無く、森は穏やかさを保っている。広葉樹ではないため腐葉土がそれほど豊かではないのが難点と言えば難点だが、それは元々旧え~藩国全体的が豊かな土壌であるため、些細なことだった。
等間隔に植林された針葉樹は、程よく根元まで陽光を通し、寒い冬も根元が冷えすぎないよう配慮されており、そのため冬の晴れた日には、木漏れ日の元でえさを探す小動物を見ることが出来る。そして忘れてはならないのが、旧え~藩国の特産品【福翠の卵】である。この針葉樹林の比較的低い位地から平野にかけてが、その【福翠の卵】を産む、福翠地鶏の生息地となっており、狩猟解禁時には卵ハンターの雄姿を見ることも出来る。
そんな平穏な森林地帯から視線を山頂部へ移せば、山はがらりと様相を変える。木々は高度を上げる程に減って行き、やがて苔むしたゴツゴツとした岩肌が姿を見せる。更に上方、山頂では苔すら碌に生えず、場所によっては夏でも雪が残り万年雪になっていたりする。これらの岩石部分は海辺まで続き、やがて首都の北側を護る天然の岸壁となる。それらの山頂付近からの岩石は、火山性のものではなく、プレート移動によって地下深くから持ち上がったものであるらしく、緩やかに冷えて固まった、重く硬い鉱石で出来ている。山頂は高く、ある程度熟練した者でなければ山頂に到達するのは難しい。そのため、家族連れの登山には向かない山ではあるが、遠くから見えるその遠景は美しく、人々の心を魅了して止まないのは確かである。実際、国の西側から、夜明け時この山を眺めると、薄ら紫から溢れ出る美しい金色を見ることが出来、『え~藩国美しい景色100選』に選ばれている程だ。
 このように、この高く険しい山も、その麓に広がる針葉樹林も、旧え~藩国にとっては無くてはならないものなのである。

(木もないような雪原 文:佐倉透(透))
旧え~藩国は温暖な気候で知られるが、実際は、厳しい冬と、穏やかな夏で作られる国だった。夏は汗ばむほどだが、その期間は短く、そして冬が長い。
 そのおかげで、水不足にはならないし、小麦は良く育ち、ビートから砂糖が取れた。
 恩恵は多い。
 それでも。
 冬は厳しかった。
 心身に染み入るほど冷える夜は、家から一歩も出る気にはなれない。空気さえ凍るのではと思うほど、深い夜がある。
 そんな日は、夏、秋に収穫をもたらす畑さえ、降り積もった雪と霜に覆われ、静寂が支配するようになる。最早落穂を拾うこともなく、鳥も獣も姿を見せず。
 白い雪の上、ほの蒼い月明かりがぼんやりと映し出すのは、昼間犬が走ったのか、僅かに残る足跡の陰影と、雪の中見えにくい路を急いだのだろう、車輪の轍である。遠くまで伸びる足跡は、凍える寒さの中、棲み処へ急いだ跡だろう。轍は遠くからここへ至り、そしてまた遠くまで伸びている。
 平原は雪原に変わり、風に舞った雪が、あたかも丘のように凹凸を作る。
他には何もない。
 月明かりはあれども暗がりで先は見えず、本来見えるのだろう、遠い森林も、今は闇の底で眠っている。
 風鳴りも無く、木々が揺れる音も無く。
 ただ、冷たく静か。
 やがて緩い陽光が東の山々から差し込んで、冷え切った大地を暖め始めると、凍った雪原はきらきらと白銀の光を放つが、それはまだ数時間ほど後のこと。
 今は、静けさと冷たさの中、国中どころか、世界中が眠っている。そしてそれを、ただ、満月だけが見下ろしている。
 冷え切った大気は濁りをなくし、いっそう冷たく月を映す。夏にはぼける輪郭が、鋭く研ぎ澄まされていた。まるで、そのために月が在るかのように。
 旧え~藩国の冬というのは、そういう季節である。
 そしてその美しさは、夜の月だけが知っている。

(豊かな小麦畑 文:一柳鈴子(robin))
旧え~藩国はわんわん帝國でも名の知れた『スイーツの美味しい国』です。
焼き菓子やケーキ、おいしい菓子パンを食べようと、毎年多くの観光客がわが国を訪れます。王都で評判の高い洋菓子店やパン屋には、開店前から行列が出来るほど。
そんなスイーツを作るうえで重要な食材の1つが小麦粉です。今、藩国内の市場に流通している小麦粉のほとんどは、藩国内で収穫された小麦から作られたものです。
小麦は藩国の平野部で広く作付けされています。畑は区画整理がされていて、畑の間には農業機械やトラックなどが通行する農道があります。小麦は秋に種をまくので、春と夏の間は同じ畑で野菜など別の作物を栽培している農家が多いですね。
秋にまかれた小麦が芽を出すと、程なく冬がやってきて畑は雪に覆われてしまいます。でも大丈夫。小麦は何度も品種改良を繰り返して寒さに強くなった品種を使っていますから、旧え~藩国の厳しい冬でも枯れることはありません。
春が来て畑の雪が解けると、小麦はぐんぐん成長します。そして夏、畑一面が黄金色に染まり、穂がそよ風に揺れさらさらと穂先が触れあう音が聞こえます。その光景はうっとりするほど繊細で綺麗なものです。
収穫された小麦は加工され、薄力粉や強力粉になって、パンやお菓子に利用されるのです
収穫の後、畑には酪農を営む牧場の人達がやってきて、麦わらを大きなロールにして持っていきます。麦わらは牛舎で大量に使いますからね。夏の終わり頃の小麦畑では、大きな麦わらのロールが点在している光景が見られます。麦わらはタダで差し上げるのではなく、対価として堆肥と交換するんだそうです。その堆肥で次の作付けのためによい土を作るんでしょうね。

(豪雪対策された家 文:一柳鈴子(robin))
寒さと大雪に襲われる冬を乗り切るため、住宅にはさまざまな工夫がなされています。
例えば、玄関が雪に埋まらないようにと基礎部分が高い家がほとんどです。それでも豪雪で一階が雪に埋もれることもあり、二階に人の出入りがしやすい大きめの窓がある家も良く見られます。二階の大窓は日照時間が短くなる冬期により日光を取り入れるのにも役立っています。壁は頑丈で温かみのある丸太が好まれています。雪の重さや強風に耐えられるよう補強材を入れたり、窓の数を少なくして壁の面積を増やしたりもしています。窓は室内側に内窓を設けて隙間風を防止します。また、雪の重みで建物が倒壊するのを避けるため、落雪しやすいように屋根は傾斜のきつい片流れ屋根が主流です。屋根材には軽くて雪が落ちやすいトタンが多く用いられます。家は屋根側がだいたい北向きになるように建てられます。急勾配の屋根は窓が取りにくいためです。逆に屋根の反対側の壁は面積が多くなるので大きい窓も取りやすく、南向きに適していると言えます。
冬は晴れの日が少なく、吹雪ともなると外出もままならないので、家の中に倉庫を造り、まとめ買いした食糧や日用品、燃料などを貯蔵しています。倉庫には暖房を置かないので、冬は外気の影響で室温が下がります。言わば天然の冷蔵庫になるので、買いだめた食糧は長持ちします。雪国の厳しい気候を逆手に取った生活の知恵ですね。