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脳
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脊椎動物の神経系において神経作用の支配的な中心をなしている部位をいい,無脊椎動物では頭部背側にある食道上神経節を脳または頭神経節という。脊椎動物では,脳(頭蓋腔のなかにある)は脊髄(脊柱管のなかにある)とともに中枢神経系を形造っているので,脳は中枢神経系の部分であるわけであるが,〈脳〉という言葉は,中枢神経系を代表するものとして〈中枢神経系〉の意味で用いられることもある。
脊椎動物の中枢神経系(脳と脊髄)には,末梢神経系(脳神経と脊髄神経)を通じて外界や自分自身の体に関する情報が送り込まれる。中枢神経系はこれらの情報を処理し,一定の指令を末梢神経系を通じて効果器(筋肉や腺)に送り出して,外部環境に合目的的に適応するとともに,内部環境を恒常的に維持する機構に参加している。このように,中枢神経系は情報を送り込んでくる入力ニューロン(感覚神経節のニューロン)と,指令を直接末梢に送り出す出力ニューロン(運動ニューロンや自律神経の起始ニューロン)との間に介在するニューロンの集合とみることができる。入力ニューロンが出力ニューロンに直接連絡している場合は,反応の速度の点では有利であるが,情報に応じて反応を細かく調節することはできない。入力ニューロンと出力ニューロンの間に介在するニューロンの数が増すほど,入力ニューロンからの情報に対する出力ニューロンの応答をいっそう精妙に調節できるはずである。すなわち,中枢神経系が発達するほど,一定の入力情報に対する生体の反応に選択性が増す。神経系を〈不確定性の貯蔵所〉とみる H. ベルグソンの考え方(《創造的進化》)はこの意味で正しいといえるであろう。
脊椎動物の中枢神経系(脳と脊髄)には,末梢神経系(脳神経と脊髄神経)を通じて外界や自分自身の体に関する情報が送り込まれる。中枢神経系はこれらの情報を処理し,一定の指令を末梢神経系を通じて効果器(筋肉や腺)に送り出して,外部環境に合目的的に適応するとともに,内部環境を恒常的に維持する機構に参加している。このように,中枢神経系は情報を送り込んでくる入力ニューロン(感覚神経節のニューロン)と,指令を直接末梢に送り出す出力ニューロン(運動ニューロンや自律神経の起始ニューロン)との間に介在するニューロンの集合とみることができる。入力ニューロンが出力ニューロンに直接連絡している場合は,反応の速度の点では有利であるが,情報に応じて反応を細かく調節することはできない。入力ニューロンと出力ニューロンの間に介在するニューロンの数が増すほど,入力ニューロンからの情報に対する出力ニューロンの応答をいっそう精妙に調節できるはずである。すなわち,中枢神経系が発達するほど,一定の入力情報に対する生体の反応に選択性が増す。神経系を〈不確定性の貯蔵所〉とみる H. ベルグソンの考え方(《創造的進化》)はこの意味で正しいといえるであろう。
【ヒトの脳】
[脳の発生と区分]
[ニューロンのネットワークの形成]
[神経核――中枢神経系におけるニューロンの集合]
[神経路または伝導路]
[脳の重さ(脳重)について]
[脳の血液循環]
[脳の物質構成とエネルギー代謝]
[脳の活性物質]
[血液脳関門]
[脳の可塑性
[脳の階層構造]
[大脳の機能局在]
[大脳の連合野機能]
[左右脳の機能差]
[脳と心の問題]
[脳の発生と区分]
[ニューロンのネットワークの形成]
[神経核――中枢神経系におけるニューロンの集合]
[神経路または伝導路]
[脳の重さ(脳重)について]
[脳の血液循環]
[脳の物質構成とエネルギー代謝]
[脳の活性物質]
[血液脳関門]
[脳の可塑性
[脳の階層構造]
[大脳の機能局在]
[大脳の連合野機能]
[左右脳の機能差]
[脳と心の問題]
【動物の脳】
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