僕はようやくここで本題に気づく。
「何しに来たんだ?」
「もちろん、あなたに買われたからよ、というより不本意だけど、もらわれた、と
いいましょうか。」
自分のここ一週間、それ以前の記憶をたどる。あった確かに記憶に凛と残っている。
『かわいいい七人の薔薇乙女があなたの家に!無料!(限定1セット限りです。)』
「ははははは何だよコレ!無料だし、買いだな!」
そして、『購入(引き取り)』のアイコンをクリックした。コイツラがそうだというのか。
「あ・あ・・あ」
「いまさら言い訳したって無駄よぅ。もうあなたは私たちと『契約』したことになってるのよぅ」
銀髪の彼女の一言は錯乱状態の僕にうってつけ追い討ちの言葉だった。
「い、い、いやだああああああああ!!!!」
二階に猛スピードで逃げようとする、が、
『ガシガシッ!』
「オウノーーーーー」
見事に銀髪と、赤ドレスの二人につかまれた
「逃がさないわよ。」「にがさないわよぅ。」
凄みの聞いた声が僕を恐怖で縛り付ける。
「あ、あう・・・・」(ガタガタガクガクブルブル)
恐怖で足が動かない。


「肝っ玉までもがプチですねぇ」
緑のドレスを着たオッドアイ娘が寄ってくる。怖い、今の僕にはコワ過ぎるものだ。
「く、くるなああああああ。」
『ひゅうン、ピシ!』   いい音が僕のほっぺからした。
どうやら緑のオッドアイ娘が放ったものらしい。
「つう、いってなああこの野郎、何すんだ!!離せ、離せよ!」
「翠星石を化け物扱いしたばつですぅ!」
「なんだとこの野郎、
ひゅ、ぱん!ひゅぱん!  2発、往復びんたか・・・痛い
「誰が野郎です。ふん!」
「このてめえ
翠星石とか言うやつにとっかかろうとした所にまた邪魔が入る。
「もうやめなよ、二人とも。」
青い服着た翠星石と同じオッドアイの・・・女の子?が仲裁に入る。
「こんにちは。初めてお会いしたのに姉妹が無礼を働いてすいません。」

「僕は蒼星石といいます。こちらが真紅。こっちが水銀燈。それと、
向こうの黄色い服着ているのが、金糸雀。ピンクの服が、雛苺。薄紫の服が薔薇水晶です。」
いきなり言われても覚えれるわけがない。
「真紅、水銀燈、もう離してあげたら?」
「あなたがそう言うのなら・・・。」
「しょうがないわねぇ。」
僕はやっと解放された。強く掴まれていたため、肩が痛い。ほっぺも痛い。
僕がほっぺをさすっているとき、不意に蒼星石とかいうのが、
「立ち話もなんですから。」
といって僕の家に勝手に侵入し始めた。他の姉妹?も後に続く。無論許すわけがない。
「おいちょっと待てよ、人の家に勝手に・・・うっ。」
真紅の鋭いにらみで、反論を止められる。
姉妹?達が家に入っていくのをただ見ることしか出来ない僕に、
「あのー、すいません。」
タクシー運転手が話しかけてきた。
「運賃のほうの支払いを・・・。」
運賃の額を聞くと、僕は耳を疑った。
「3万四千二百三十円!!!!!?無茶苦茶だ!!」
「そういわれましても、先程、お客さんのほうから運賃はあなたにと・・」
一応、お金の置いてある場所は知ってるが、納得いくわけがない。
「ちょ、ちょっと待ってろ!」

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最終更新:2006年05月27日 11:27