注意
:市販されている添加剤の一部にサスティナと相性の悪いものが存在するようです。
具体的にはオイルがゲル状となるという報告があります。すべての添加剤で問題があるわけではありません。
特に塩素系の金属表面を改質するタイプの添加剤で起こりやすいようです。もしサスティナに添加される場合は確認が取れている製品を使用してください。
その他の添加剤、例えば有機モリブデンや油性向上剤、固体潤滑剤などの系統であればおそらく問題はないと思いますが自己責任でお願いします。
エネオスとJOMOが合併しJX日鉱日石エネルギーとなりました。
そして合併後の2010年11月よりSN/GF-5規格でSUSTINA(サスティナ)とFINE(ファイン)いう新オイルが発売されました。
ラインナップの位置づけとしてはSUSTINAが100%化学合成油、FINEが部分合成油となっています。
詳しくは
ENEOSオイル新ラインアップ 一覧(PDF)
を参考。
公式ページ
基本的にはJOMOではなくエネオスのオイルの後継という事になりますので、一番下で紹介している旧エネオスと似たようなラインナップとなります。
詳細については
ニュースリリース
を参考にしてください。
同粘度グレードのSM/GF-4と比較すると下の3つのメリットが挙げられます。
省燃費性が最大2%UP
エンジン清浄性能が2倍持続
省燃費性能が2倍持続
これらのメリットは
WBASE(ダブルベース) というベースオイルとZP(ジンクピー:ジアルキルリン酸亜鉛)という添加剤で得られています。
WBASEは粘度指数140以上のGr3基油、ZPは非硫黄系の耐摩耗添加剤で従来使われていた硫黄を含むZnDTPの代替となります。共に自社開発品です。
WBASEはGr3(+)ですがイソパラフィンの構造を最適化する事で
140以上の粘度指数
と一般的なGr4のPAOよりも優れた性能を持っています。これにより温度による粘度変化を最小限にすることで省燃費性が得られます。
また硫黄はオイル劣化の要因の一つであり硫酸を生成する事から添加剤の消耗を大きくします。硫黄を含まないZPの使用により添加剤の消耗が少なくなりエンジン清浄性能持続力と省燃費性能持続力が従来のSM/GF-4オイルに比べ2倍となる事を謳っています。
硫黄が無くなったからといって性能は落ちておらず耐摩耗性などはZnDTPと殆ど変わらず、摩擦係数に関してはZnDTPより優れているようです。
(ただし酸化防止機能はないようですのでその他の酸化防止剤を使用していると思われます)
昨今多くなったプリウスをはじめとしたハイブリッド車やアイドストップ車などではエンジン稼働時間そのものは短くなるものの、
間欠的な稼働と停止では水分や燃料など混入も増え、油温もあまり上がらないため水分などが蒸発しにくいケースもあるかと思います。
混入した水分などは硫黄と反応して硫酸を発生させ清浄剤を消耗しオイル寿命が短くなります。
添加剤の硫黄分を70%削減したサスティナはそれらのケースでも有利になると言えます。
オイルの詳細については国内サイトよりもエネオスUSA(Nippon oil)のサイトやFacebookに詳しくあるので参考にしてください。
ENEOS Motor Oil(Facebook))
サスティナの説明
WBASEについて(画像)
ZPについて(画像)
Nippon Oilサイト
すごく大きいまとめ画像
説明や画像からわかるようにWBASEは分子構造を分岐の少ないイソパラフィンにする事で低温での流動性を確保した上で優れた粘度指数を達成しています。正確な製造方法はわかりませんがワックスを水素化分解・異性化する事で製造していると思われます。そういう意味ではシェルのXHVI基油と似た感じだと思われますがMSDSの鉱油表示からシェルの様なFT合成ワックスではなく原油由来のスラックワックス(粗ろう:脱ろうに精製されるロウ分)を原料にしていると思われます。
確認は出来ていませんが2cst(2.714),4cst(4.023),6cst(6.507)の3つグレードがあるようです。エンジンオイルに使われるのは4cstと6cstだと思われます。
すみませんこれWBASEじゃなくVHDCの事のような気がします。
なお現在のJXの一部となったJOMO(ジャパンエナジー)もワックス異性化によるVI140以上のベースオイルを製造していました。
追記
:USAのサイトにサスティナの紹介ビデオが公開されました→
Nippon Oil | Media -Videos
映像は英語となりますがCGや実写で説明してありますので英語があまりわからなくても十分理解できるかと思います。
内容的には既に公開されている情報とほとんど同じですが視覚的にわかりやすいので興味がある方はどうぞ。
さらに追記
:USA版サスティナの公式サイトが公開されました。
http://www.sustina.us/
USAでは国内と違いファインブランドは無くでサスティナも0W-20,0W-50,5W-30のみの設定のようです。
ファインブランド自体はありませんが通常のエネオスオイルとして0W-20,5W-20,5W-30,5W-40の設定があり国内のファインに相当する感じのようです。
ENEOSは2006年より北米市場に参入しており、輸出および現地生産を行なっています。
特にアフターマーケット向けプレミアムオイルとしてENEOSブランドを売り込んでおり、ネットに関していえば日本以上に力を入れている事がわかります。
欧州市場においても「No.1 in Japan」といったキャッチコピーで日本製高性能オイルという面を強く打ち出しています。
以下のリンクはWBASEとの関連性は不明ですが参考までに。
次世代鉱油系基油製造プロセスの研究開発:
1
2
MSDSが公開されましたので以下にまとめました(流動点・引火点・基油・添加剤・鉱油の割合など)。
動粘度と粘度指数はMSDSからではなくオイル太郎様より提供を頂きました。ありがとうございました。
SASTINA
粘度
規格
40℃動粘度
100℃動粘度
粘度指数
流動点
引火点
基油%
添加剤%
鉱油% (添加剤)
鉱油%
0W-50
SN
91.7
17.2
204
-47.5℃
224℃
60~70(>65)
<40(<35)
17~22
80~90(>65)
0W-20
SN/GF-5
32.7
7.9
229
-45℃
226℃
70~80(>70)
<30
8~13
80~90(>70)
5W-20
SN/GF-5
39.5
8.0
179
232℃
70~80(>75)
<30(<25)
7~9
80~90(>75)
5W-30
SN/GF-5
51.5
10.3
194
238℃
70~80(>70)
<30
9~14
80~90(>70)
5W-40
SN C3/A3/B4
75.3
13.3
180
234℃
70~80(>75)
<30(<25)
10~15
80~90(>75)
FINE
0W-20
SN/GF-5
45.5
8.59
170
224℃
80~90(>80)
<20
8~13
90~99(>80)
5W-20
SN/GF-5
45.9
8.38
170
-32.5℃
232℃
80~90(>85)
<20(<15)
5~7
90~99(>85)
5W-30
SN/GF-5
62.6
10.7
163
224℃
80~90(>80)
<20
8~13
90~99(>80)
10W-30
SN
61.7
10.1
151
232℃
80~90(>80)
<20
6~11
90~99(>80)
5W-40
SN A3/B4
90.2
14.7
170
228℃
70~80(>75)
<30(<25)
13~18
80~90(>75)
MSDSが改訂されて表記が変更されました。括弧内の数値は変更があった場合の以前の数値のものです。
基油と鉱油は◯◯%以上から△△%~××%という表記となり、さらに添加剤として含まれる鉱油の%も追加されました。
引火点や流動点などに変更はないので内容はおそらく代わっていないと思われます。
参考までに下はUSA版ENEOSオイル(FINEに相当)のデータです。5W-40などは似ているものの、その他は違う部分が多いのであまり参考にはならないかもしれません。
なおアメリカらしく他社のオイルとの比較データなどもあります。→
http://www.eneos.us/files/products/0W20_comparison.pdf
粘度は0W-20での摩擦係数の比較となりますがMobil1,Kendall,Valvolineといったメジャーブランドよりも優れたデータが提示されています。(数値はSRV試験による摩擦係数のみですが)
粘度
規格
比重
引火点
40℃動粘度
100℃動粘度
粘度指数
CCS粘度
流動点
酸価
塩基価
色相
HTHS
0W-20
SN/GF-5
0.847
228
42.41
8.38
179
5400 (-35°C)
-42.5
1.82
7.95
L3.0
2.61
5W-20
0.850
240
44.20
8.21
163
3800(-30°C)
-45
1.88
7.74
2.58
5W-30
0.852
238
55.75
10.35
177
4200(-30°C)
-42.5
1.79
7.65
3.05
5W-40
SN/CF ACEA A3/B4
0.856
226
90.23
14.67
170
6100(-30°C)
-35
2.51
8.33
L4.0
3.96
MSDSのデータで特に目につくのは0W-50です。以前のプロレーシングでは鉱油は15-20%と少なかったのですがサスティナでは65%以上と多くなり、他の粘度の配合量と大きな差はなくなっています。
通常0W-50などという超ワイドレンジでは流動性の観点でPAO等の配合が必要になりますが、新ベースオイルのWBASEで0W-50を達成できたようでWBASEメインの構成となっています。
もっとも他の粘度よりも若干基油と鉱油分が低い事から添加剤扱いで化学合成系のベースを使用し、低温特性を補っているのかもしれません。
5W-40はA3/B4に加えC3規格となり外車等のDPF付きディーゼル車でも使用できるようになりました。例えばアプルーバルを考えない場合、ベンツのディーゼル車にも使用可能です。またエクストレイル20GTでも純正の粘度とは違いますがC3指定ですので使用しても問題はないと思われます。少なくともDPFに対しては悪影響は与えません。
国内ではACEA C3規格のオイルは多くなく特に大手メーカーでは殆ど扱いがないので、入手性の観点などでサスティナ5W-40はありがたいオイルといえるかもしえません。
FINEに関しては以前のENEOSオイルにかなり近いモノとなっています。
ただし10W-30はGF-5ではなくAPI:SNのみ、5W-40はA3/B3からA3/B4に変更されました。
粘度の性状に関してはサスティナは粘度指数が全体的に高く0W-20に至ってはVI229と非常に高くなっています。
アメリカのサイトでもこの粘度指数は目玉の一つとして取り扱われています。>
http://www.sustina.us/product-line.php
粘度指数が一般的なオイルに近いファインと比較するとサスティナの粘度指数の高さがわかりやすいと思います。
サスティナは100℃動粘度も低めとなっていますので全体的な省燃費性も優れていると言え、
さらに粘度指数が高いということで40℃動粘度はさらに低くなり特にチョイ乗りでの省燃費に有利です。
全体的に流動点も低く、0W-50という粘度グレードも可能な事からWBASEの優れた低温流動性がわかります。
SUSTINA(サスティナ)検索リンク :
ヤフオク Yahoo!ショッピング 楽天
相場としては楽天よりもヤフオクの方が相場は若干安めなようです。Yahoo!ショッピングにはまだ出品がありません。
(2010/11/19現在)
以下のオイルは合併前のエネオスオイル
↓をクリックすると開きます
+ ...
PRO-RACING プロ・レーシング 0W-50 SM
ENEOSのトップグレードオイルの100%化学合成オイルで
0W-50という大変レンジの広いオイルです。この粘度は珍しい粘度で
きちんとAPI認証を受けているオイルとしては恐らく国内では唯一ではないかと思います。
組成は合成油および添加剤。割合は基油70%以上添加剤30%以下(鉱油15-20%)。
代表性状
MSDS
ECOSTAGE エコステージ SM 0W-20
昨今の新車ではほぼ定番の低粘度省燃費オイルとなります。
組成は石油系炭化水素および添加剤。割合は基油85%以上添加剤15%以下(鉱油85%以上)。
基油は粘度指数の高い高性能水素化精製基油。
摩擦低減剤として有機モリブデンが添加されています。
代表性状
MSDS
ECOTOURING エコツーリング SM 5W-30 GF-4
5W-30と大抵の車に適合しなおかつ燃費に優れた粘度です。ILSAC GF-4認証。
組成は石油系炭化水素および添加剤。割合は基油80%以上添加剤20%以下(鉱油80%以上)。
ベースオイルは粘度指数の高い高性能水素化精製基油。
摩擦低減剤として有機モリブデンが添加されています。
代表性状
MSDS
GRAN-TOURING グラン・ツーリング SM ACEA A3/B3 5W-40
5W-40とハードな走りにも耐えられる粘度でSMは勿論、
欧州規格であるACEA A3の認証も受けていますので、
耐久性や高温での仕様にも十分耐えられるオイルとなります。
組成は石油系炭化水素および添加剤。割合は基油75%以上添加剤25%以下(鉱油75%以上)。
代表性状
MSDS
品名
API
SAE
40℃動粘度
100℃動粘度
粘度指数
流動点
引火点
基油%
添加剤%
鉱油%
プロ・レーシング
SM
0W-50
108
18
192
-45
232
>70%
<30%
15-20%
エコステージ
SM
0W-20
41.5
8.5
199
-40
230
>85%
<15%
>85%
エコツーリング
SM/GF-4
5W-30
58.1
10.4
169
-45
232
>80%
<20%
>80%
グラン・ツーリング
SM ACEA A3/B3
5W-40
82.5
14
175
-47.5
222
>75%
<25%
>75%
ジェネシスモーター (業者向け)
SL/CF
10W-30
64.1
10.1
142
ジェネシスはヤフオク等で出回っている整備工場など業者向けのオイルです。
詳細→
代表性状
MSDS
更新H22/1/08
MSDSの基油と添加剤の表示が変わっていたので修正。基油の割合が若干下がりました。
更新H22/7/03
ENEOSとJOMOが合併によりURL変更
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